富士変幻その3
というわけで、本日も忙しく、またかなり精神的に疲れているので(笑)、富士によろしく頼みたいと思います。ま、私の無駄に長い戯れ言よりも、富士山の「単一表現」の方が優れているし、実際評判がいいみたいですね。そうそう、その「単一表現」の部分も引用しておきましょう。
これまた名文ですね。というか、全ての表現活動の本質をとらえていて強い。ここにも月夜富士が登場します。水の精かあ…うまい、にくい。
今日も月夜富士がきれいでしたよ。明日皆既月食、すなわち満月ですからね。昨日書いたように、冬の太陽の南中高度は低い。冬至に近い今頃はたった31度。思っている以上に低いのです。
それに対して冬至の頃の月の南中高度は、夏至の頃の太陽の南中高度に近くなります。80度くらい。80度と言えば、もうほとんど天頂です。ですから、冬の月夜富士は美しいのです。
しかし、私の安物デジカメでは、なかなかその美しい風景をとらえることができません。以前、天体写真をよく撮っていた頃は、毎年の年賀状を、富士山と星をテーマにしていましたので、夜の富士山の写真をたくさん撮りましたが。もちろん完全機械式の一眼レフで。最近、天体写真撮ってないなあ…。ああいう時間の過ごし方、撮影の時も、現像の時も、あの「待つ」感覚なあ…。
ま、そんな個人的な感慨はいいとして、今日は月夜富士とは全然関係ない、笠雲の動画を見ていただきましょう。
富士山に笠雲がかかると、まあほとんどの場合が天気が崩れます。これは本当に確率が高い。地元の人たちはみんな経験的に信じています。実際、統計的にも70%を超えるそうです。
今日は朝方、UFOのような吊るし雲も出ていましたので、より雨が降る確率が高かった。笠雲と吊るし雲の両方が出た時は、降水確率90%です。
しかし、今日は雨が降りませんでした。これは実に珍しいことですね。天気予報でも夕方は雨という感じだったのですが、そちらもはずれました。
私たち富士山麓の人間にとっては、そんなふうに身近な笠雲、一見動いていないように見えますけれど、実はものすごい勢いで動いているのです。形がほとんど変わらないようでいて、よく見ると常に新陳代謝が行われていることがわかります。今日は、いつものデジカメで、その動画を撮ってみましたので、ご覧下さい。まさに生きている自然という感じです。実にダイナミック。あの中、すなわち山頂は大変だろうなあ…。ものすごい霧なのか、吹雪なのか。風速何十メートルでしょう。では、どうぞ。
笠雲の動き
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 九州人による爆笑九州談義(筑紫哲也、タモリ、武田鉄矢)(2024.08.18)
- 『もしも徳川家康が総理大臣になったら』 武内英樹 監督作品(2024.08.16)
- ラモー 『優雅なインドの国々より未開人の踊り』(2024.08.12)
- 『大鹿村騒動記』 阪本順治 監督作品(2024.08.11)
- 富士山と八ヶ岳のケンカ(2024.08.10)
「自然・科学」カテゴリの記事
- 『大鹿村騒動記』 阪本順治 監督作品(2024.08.11)
- 富士山と八ヶ岳のケンカ(2024.08.10)
- 模擬原爆パンプキン(2024.08.09)
- 日向灘M7.1発生〜南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)(2024.08.08)
- 北海道はでっかいどー(2024.08.04)
「文学・言語」カテゴリの記事
- いかりや長介と立川談志の対話(2024.08.19)
- 九州人による爆笑九州談義(筑紫哲也、タモリ、武田鉄矢)(2024.08.18)
- 富士山と八ヶ岳のケンカ(2024.08.10)
- 上野三碑(こうずけさんぴ)(2024.08.06)
- 東北のネーミングセンス(2024.07.28)
コメント
ダイナミックです!!
笠雲がかかった富士の写真は見たことがありますが,動画は初めてです。
いつも素晴らしい富士の姿を見せてくださり,ありがとうございます。
太宰の「富嶽百景」,読みました。
『富士にたのまう。』この一文がとても印象的でした。
先生,かなりお疲れのご様子。そちらはずいぶんと寒そうですので,お大事になさってください。
投稿: 松原恵子 | 2010.12.21 15:42
初めてコメントさせていただきます。
吉田にはほぼ毎月通ってます。
富士山を見るととても救われる気がします。
太宰も好きで読んでいましたが、また再読したくな
りました。もう3日で大切な人の一周忌があります。
今を生きる事に専念しようと思います。
投稿: fabbox | 2010.12.21 21:12
松原さん、fabboxさん、コメントありがとうございます。
お礼が遅くなってすみません!
1年分の疲れがたまってきました。
ま、それだけちゃんと生きてきたってことかな…なんて思ってます。
毎日富士山に励まされてやってます。
富士山に感謝です。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2010.12.28 14:17