『生き方の原理を変えよう』 船井勝仁 (徳間書店)
天律の時代が来た!
この本の発売日、著者の船井さんに初めてお会いしていました。この本の内容をお話しいただき、これはすぐに買わねばということで、さっそく買って読んだにも関わらず、紹介がかなり遅れてしまいました。
世界がおかしな方向に行っている…最近強く感じることです。未来のため、子どもたちのために、私ができることはなんなのか、それを考えることも多くなりました。たぶん、自分の人生が後半に入ったからでしょう。
勝仁さんも私と同世代です。彼は船井幸雄という偉大な父を持ったがために、ある意味二代目のご多分にもれない人生(?)を歩んでこられたようですが、ここへ来てお父様の志を継ぐ確かな決断をされたように感じました。
私もそうですが、やはり人間が自らの天命に気づくのには、それなりの時間が必要なのですね。まさに「知命」の歳へ向けてようやく気づき始めたということでしょうか。
勝仁さん初めての御著書、非常にわかりやすいいい本です。私が漠然と感じていたこと、ここが心配だということ、こうあってほしいということなどが、実に「親切に」書かれていると感じました。
文は人なり。あの穏やかで温かなお人柄そのままの御本です。文が優しいんですよね。しゃべり方、たたずまいと同様にソフトなのです。
しかし、その奥には、実に堅固な意志が感じられます。私もそれに刺激され、ますます自分の役目をしっかり果たさねばという気持ちになりました。
日本人は「自律」の時代が苦手であること、逆に「他律」の時代には繁栄すること、今は「自律」の時代であるということ、そして、いよいよ「天律」の時代が来るということ。「うず」に象徴される、今までなかった動きを、我々の世代が作らねばならないこと。拝金主義の時代を終わらせ、大和、みろくの世を作ること。これらはまさに、私が感じている「世界の仕組み」、そしてひそかに目論んでいる「世界改造」の形そのものです。
私独自の「モノ・コト論」で言うなら、「自律」は「コト」の時代、「他律」は「モノ」の時代です。前から私は「これからはコトよりモノの時代」と言って来ましたよね。もちろん、この「モノ」は物質、商品という意味ではありませんよ。自己の外部であり、不随意であり、他律であって、自己の脳内イメージとしての「コト」ではありません。
ということは、私は再び「他律」の時代が来るということを言っていたわけで、その先の「天律」にまでは発想が至りませんでした。そのあたりが、やはり船井さん(&出口光さん)と私との大きな器の差なのでしょう(本書の中で、この発想は出口光さんから授かったと書かれています)。自分でも、たしかに「モノ」の再来、再訪を招来、期待するだけでは何か足りないなあとは思っていたのですが。
そういう意味で、この本は非常に大きな示唆を与えてくれました。また、ここ数年の一連の「奇跡的なご縁」が私に与えられたその意味を知る上でも、非常に価値のある本でした。
たしかに私たちは「生き方の原理を変え」なければならないでしょうね。この本で紹介された、現代日本での天命の実践者たち、本当に魅力的でした。こうした志ある人たちが、ちゃんとこの世の中にいて、ちゃんと仕事や生活を成り立たせているという事実には、本当に励まされる気がします。
正しいことや正しいものや正しい人はちゃんと天に守られているんですね。正直彼らは「変わり者」に見えるでしょう。しかし、この前書いたように、「志」を持つと「変」になるんです。
私ももっとまとも「変人」になろうと思いました。なんか中途半端ですからね。どこか自信がなく、だからこそ時代や世の中に迎合してしまうところがあるんでしょうね。
気づいているのに実行しないのは、一番タチが悪い。これだけいろいろな方々から教えられて気づかせていただいているのに、ここで頑張らないのは卑怯ですよね。
真剣に、仕事や趣味を通じて、世の中を変えていきたい。残された人生を実りあるものにするためにも、「天律」の「うず」をしっかり巻き起こしていこうと思います。もちろん、このブログを通じても。
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コメント
いつも心打たれる素敵な文をありがとうございます!!!
1ヶ月前くらいにこのブログを見つけてから楽しく読ませて頂いております(^^)☆
『教育』とても大切といつも思ってます(>_<)
今は本業も忙しいのですが、私も不二草紙さんのような素晴らしい学校をプロデュースするのが夢です!!
それに向けて足りない頭をいっぱい使いながら(笑)
勉強中です☆
また遊びに来ます!
まずはお礼が言いたくて・・・
このブログに出逢えて本当に嬉しかったんです!!
本当にありがとうございます(*^^*)
投稿: ゆき | 2010.11.25 12:29
ゆきさん、お礼だなんて、
こちらこそお読みいただいてありがとうございます。
毎日書きたいことを書きなぐっていますが、
なにか一つでも心に残るものがあれば…。
私もいろいろ頑張ります!
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2010.11.26 17:26