エリック・カルメン 『アイム・スルー・ウィズ・ラヴ』
Eric Carmen 『I'm Through With Love』
もう恋なんてうんざり!っていうことでしょうか。
昨日のバッハからだいぶ飛びますが、いい曲はいいのです。今日は隠れた名曲を一つ紹介しましょう。
1984年の作品ですから、私は20歳。大学生ですね。この頃はもうほとんど洋楽を聴いていなかったはずなんですが、この曲だけは妙に心に残っています。
エリック・カルメンと言えば、1976年に全米2位に輝いた「オール・バイ・マイセルフ」ですね。ラフマニノフのピアノ・コンチェルトをモチーフにした名曲です。このライヴ・ヴァージョンはいかがですか。
シングルは中間部のピアノ・ソロを大幅にカットしており、それが実に不自然で私はあまり好きではありません。まさに木に竹を接ぐような転調になっているんですよね。やっぱりこの長い長いのがいいですね。
彼はいわばアイドル系ですよね。伊達男です(笑)。曲や詞もベタベタにベタですし、顔も濃い(長い?)。ピアノ上手だし。それから英語の発音ですね。母音の前に「h」の音が入りますよね。だから、小学生の私には「All By Myself」も「ハーバーマーセー」にしか聞こえませんでした。これが女性には萌えなのでしょう。ウチのカミさんに言わせると「和田アキ子じゃん」ですが(笑)。
彼、この大ヒットの後にも、何曲かスマッシュ・ヒットを出しましたけれど、80年頃にはすっかり忘れられていました。そして、久々に出したアルバムが「Eric Carmen」。そのセカンド・シングルがたしかこの「I'm Through With Love」でした。
この曲は、全米でも100位にようやく入るくらい、日本では当時も全く知られていなかったはずなのですが、どうして私が知ったのか、そしてなぜここまで記憶に残したのか、正直よくわからないんですよね。
おそらくその時の私の恋愛事情(?)と関係していると思うのですが、それもいったいどれのことなのか(笑)今となっては判然としません。
いずれにせよ、失恋したんでしょうね、ハハハ。
というわけで、今でもこの曲を聴くと、なんとも切ない気持ちになります。
ま、そういうのを抜きにして客観的に聴いてみますと、本当になかなかよく出来ていますよね。エリック・カルメンが単なるアイドルではなく、ソング・ライターとしてかなり才能があることがわかります。隠れた名曲だと思います。
歌詞を意識して聴いたことがなかったので探していたら、こんなのを見つけました。こりゃすごいな(笑)。なるほど、これって「女歌」か。アメリカの演歌っていうことですね。
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コメント
先生、こんにちは。
すっごい懐かしいです!
遥か昔、学生時代を思い出しました。
以前、先生の言われていた、まさに中2の頃、
洋楽を必死になって聞き始めてて、
エリック・カルメン、All by myselfも。
(歳がばれますね)
けっこう好きでした。私にとってバラードっぽい曲が
良く聞こえてしかたなかった時代です。
日本の歌謡曲には絶対無い世界だと思ってました。
当時、洋楽を聴く友人はすごく少なくて
2人くらいしかいなかったんですよね。
その少ないメンバーでよく語り合ってました。
エルトン・ジョンだったかグッバイイエローブリックロードとか、誰が歌ってたのか忘れましたが
マインド・ゲーム(間違ってるかも)など…
恋のウォータールーとかの、ポップなのも好きでした。
は~懐かしい!
まだまだ幼さが残る年頃だったのですが、小生意気に
洋楽を聴いてる私達って、なんか大人っぽい!
って、悦に入ってたモンです。
今思うとつま先立ちで背伸びしてたんですね。
ですが、主人も当時から洋楽派だったそうですので
大人になって出会ってからも、お互いその感覚が合ったのも事実です。
投稿: HIROMI | 2010.10.02 22:13
HIROMIさん、こんばんは。
私も一時期ビルボードとキャッシュボックス、両方のヒットチャートをノートに記録するほど洋楽にはまってました。
70年代です。80年代になったらちょっとついてけなくて。
今はいろいろと聴いてますが、私の基本は洋楽ですね。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2010.10.04 18:12