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2010.09.25

DREAM16 & IGF13

20100925031 散る!
 カミさんが号泣しています。たしかにあの桜庭和志がタップする姿はショッキングでもありました。
 しかし、私はその相手がメイヘムで良かったと、心から思いました。私はジェイソン“メイヘム”ミラー選手のことが(総合の中ではほとんどただ一人)好きだったからです。
 私の唯一のDREAM観戦についてのこちらの記事に書いてあるとおりです。彼には「プロレスラー」の魂があると感じていたのですね。今回も試合後のインタビューで戦いの場として「駐車場」があがったり、対戦相手として「3歳の娘」が出てきたり、まるでキャンプ場でヨシヒコと闘う飯伏幸太選手のようじゃないですか(笑)。
 実際、今回のDREAM、全試合PPVで観ましたけれど、観客のために、あるいは観客と闘ったのは、正直桜庭選手とメイヘム選手だけだったと思いますよ。あとはみんな自分のため、せいぜい仲間や家族のためでしょう。
 この前の修斗の記事にも書いたように、為手と囃し方の関係がちゃんと出来ていないと「興行」にならないんです。プロはプロとしてちゃんと「為手」にならないと。
 総合格闘技はジャンケンポンの部分もありますから、当然負けることもあります。連敗することもあります。しかしそこで、ちゃんと勝敗以上のモノを見せるのがプロだと思うんですよね。なんというか、生き様というか、魂というか。それが今のDREAMにはないのです。
 その点、敗れはしましたが、やはり桜庭の散り方はある意味人生を感じさせるに充分なモノがありました。積み重ねてきた「伝説」の末のタップは、単なるタップとは違う意味を持ちます。そういう次元で試合ができていたのは当然桜庭選手だけでした。浮き沈みが激しく、また肉体的にも厳しい総合格闘技の世界で、バカボンのパパの歳になるまで第一線でやっている彼ならではの説得力ですね。考えてみれば、イチロー並みの偉業なんですよ。
 ぜひメイヘムには、日本に移住してもらって桜庭さんのジムLaughter7に入ってもらいたいですね!バカボンとして(笑)。
 さてさて、そんなこんなのDREAMとほぼ同時進行で、アントニオ猪木さんの率いるIGFのプロレス興行も行われていました。本当は家族で参戦の予定だったのですが、ちょっと仕事が立て込んでいて断念。テレビでニアライブ観戦となりました。
 こちらは注目カード目白押し。特に私たちも関わらせていただいているスネークピット・ジャパンでトレーニングしている選手たちの試合ですね。
20100926196 第1試合は同門対決。私たちも身近で見ている鈴木秀樹選手と定アキラ選手の試合。仲の良い勝手知ったる者どうしとは言え、リング上では互いにライバル心むき出しで対峙します。決して馴れ合いではない、しかし互いを尊重し合う、真の格闘技魂が炸裂していたと思います。いきなりのスタートダッシュを見せたのは高校生のアキラ選手。臆することなく打撃で押し込みます。しかし、それを慎重にさばいた鈴木選手は、得意のダブルアーム・スープレックスからグランドでアキラ選手を完全にコントロール。最後は厳しいアームロックを極めて勝利しました。
 たった2分半の試合でしたが、中身のあるいい内容だったと思います。総合とも、いまどきのプロレスとも違う、まさにキャッチ・アズ・キャッチ・キャンの世界観が凝縮されていたのでは。二人とも今後の活躍に期待です。いずれはIGFのみならずいろいろな団体のメインを張れる逸材ですから。
 第3試合の澤宗紀選手とクリス・ダニエル選手の試合も、さすが経験豊富な二人らしい、スイングしたいい試合でしたね。お客さんも満足していたのではないでしょうか。ああいうふうに、いきなりの対戦でもちゃんとリズムが噛み合って、カッコいいセッションに仕上げるのも、これまたプロレスリングの一つの形だと思います。
20100926154 第4試合。これも注目でしたね。IGFのタカ・クノウ選手と、ノアの青木篤志選手の試合。両者とも私にとっては身近な存在です。まさかこういう形で戦うことになるとは。絶対に巡り合わないと思っていたんですが。あとで知ったのですが、青木選手、定アキラ選手にレスリングを教えていたんですね。世間は狭いなあ。ちなみに青木選手は私の教え子のお友達(悪友)です。
 この柔術とプロレスの異次元対決ですが、これまた実にきれいに噛み合っていましたね。というか、タカ選手が「Jのテーマ」で入場したのにはビックリ!ジャンボ鶴田ファンだったのか!?ってことは、お互い馬場全日本の遺伝子を継いでいると。だから噛み合うのか!結果は青木選手の老獪な技に敗れたタカ・クノウでしたが、「らしさ」を存分に発揮したと思います。グラップリング世界一にして、さらに様々なプロレスを研究する貪欲さというか真面目さを感じさせる試合でした。
 で、興行的には後半がおおいに盛り上がるはずだったのですが、どうにも眠い試合が続いて、実は寝てしまいました(失礼)。大物を集めれば試合が面白くなるというものでもありませんね。夢の対決ばかりだったのですが、どうも消化不良。ストーリー性がないなら、リング上の本番だけで魅せなければならないはずなのに、どうも大物の皆さんに「闘魂」が感じられなかった。これはかなり問題ですね。
 その他いろいろ感じたこともありますが、前半戦のいい余韻を残すためにも、余計なことは書かないことにします。また機会を見て、宮戸GMに話をしてみようかと思います。
 あっそうそう、鈴川選手のデビュー戦、なかなか良かったと思います。なんといってもスタミナ。内容は荒削りでしたが、充分にプロレスラーとしての素質を見せてくれたと思います。それにしても、コールマンにはがっかり。

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