ウラルで遊ぶ
今日から現実に帰還して、たまったお仕事を片っ端からやっつけていかねばなりません。さっそく甲府へ出張。暑すぎ。溶けそう。
その前にとっても楽しい体験をしました。開校したばかりの中学の方を手伝っていただいている元カリスマ中学校長の「じいじ」先生が、あるサイドカー付きバイクに乗って出勤してきたんですね。
それがこのウラル。実物を見るのは初めてです。その先生もどうしても私たちに見せたかったらしく、夏休みというタイミングを見計らってやってきたようです。
まず最初に言っておきましょう。これは「男のロマン」です。いや、「男の道楽」です(笑)。ま、私もいまだに子どもみたいなことばかりやっていますが、この「じいじ」もなかなかのお子ちゃまですぞ(笑)。
私、この先生のお噂は昔からよく聞いていまして、とにかくカリスマな方で、誰に聞いても「いい先生」「熱血漢」という感じでしたから、なんとなくですが、遠い存在だと思っていたんですね。まさかこうして毎日隣同士で仕事するようになるとは、夢にも思っていなかったんです。
そして、なんといっても、これほど気が合うとは(笑)。私は決して熱血ではないし、育ってきたというか働いてきた環境も違いますから、どんなものかなあと多少危惧さえしていたのですよ。しかし!実際毎日一緒に仕事させてもらっているうちに、妙に波長が合うことが分かってきました。
つまり、二人ともある意味「いい加減」であり、ある意味「子ども」であり、ある意味「お馬鹿」なんですね。ま、この三拍子が合えば、そりゃあ意気投合するに決まってます。
で、そんなんですから、その先生もどうしても私にこの「おもちゃ」を見てもらいたかったのでしょう。そりゃあ、私も見たいですよ。
そしてやっきましたウラルくん。鮮やかなBMWのロゴがかしこに貼られていますが、立派なニセモノ、ロシア製であります。
しっかし、まず表情がいいですねえ。ちょっととぼけたような目でこちらを見ている。なんとも純朴だが、しかしどこか頼りがいのありそうな感じ。正直「萌え」であります。
うわぁ、こりゃマニアックだ。シンプルだからこそマニアックなのであります。4ストローク水平対向2気筒750ccエンジン。いちおうセルを後付けしてありますが、案外キックで簡単にスムーズに始動します。まずそこにビックリ。よくできている…のかな。
いい音してますねえ。2気筒らしいリズムが心地よい。
さすがに今回私は運転はしませんでした。これって、登録上は二輪扱いだけれども、免許は普通自動車なんですよね。
つまり、このバイクはパートタイム2輪駆動なんです。側車のタイヤも必要があれば駆動することができる。だから簡単に言うと三輪自動車扱いになるわけです。
ふむふむ、たしかにシャフトが見えます。ただし、デフがついていないので、舗装路などでは四駆で言うタイトコーナー・ブレーキング現象が起きてしまいます。未舗装路や雪道では遊べるわけですね。実際、先生は雪の日に遊ぶそうです(笑)。
それ以前にエンジンから後輪への動力伝達はシャフトによるんですね。チェーンを見慣れているので、なんとなく新鮮。そうそうシャフト・ドライブである利点はバックも可能だということですね。サイドカーを押すのはなかなか大変ですから、このバック機能は便利ですね。エンジンをふかすとバックする光景はやはり新鮮。
私もサイドカーに乗らせていただきました。耳元で鳴る豪快なエンジン音、ゴツゴツと伝わる路面の振動、暑い陽射しに熱いシート。そしてリアル・マッドマウスかと思われるようなあの遠心力。ふむ、たしかに一度乗って「もう二度と乗らない」と言った、先生の奥様の言葉も納得できるというものです(笑)。
近くにいた中学生や高校生も乗せて、駐車場内をグルグル回ったりして、ひとしきり遊んだ先生の笑顔は、まさに少年のそれでありました。
何歳になっても、子ども心を忘れないことは、とっても大切なことだと思います。特に男はいつまでも男の子でいたいものですね。メカを愛し、メカを手入れし、メカを操る…これこそ少年の時の興奮そのものです。
とってもいい体験をしました。ありがとうございました。今度は雪の日に乗ってきてください(笑)。
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