バッハ vs みのるちゃん(その1)
これも「どっちがすごい?」なのかな。すみません、家族で変な対抗戦してて(笑)。
前回ははっきり言ってカミさんの勝ちでしたね。いろいろな方からもそう言われました。実際、あの記事には載せなかった(載せられなかった)衝撃的なフェイスロックの現場写真を見ると、うぅむ…負けを認めざるを得ない…かな。四郎先生が私にかけた心のロックもすごかったけれど。
さて、今日はどんな戦い模様かと言いますと、私の方は横浜にてコンサート。それも中学の遠足&芸術鑑賞を兼ねているという荒技。なかなかこういう学校もないでしょう。芸術鑑賞に教頭先生が出ているというのも(笑)。
でも、生徒たちにとってはいい機会だったと思いますよ。知っている身近な人が出ている方が間違いなく興味持ちます。普通のコンサートならグゥグゥ寝ちゃうところ、なんとか我慢できるだろうし、事前の指導もしやすいし。
なんでもそうなんですよ。やっぱり未知の世界とつながるには、「知人」「身近な人」というデバイスというかインターフェイスというか、とにかくミーディアムが必要なんです。それが「縁」でしょう。
そういう意味で、今回の演奏会は大成功だったと思います。そして、私にとっても本当に貴重な経験となりました。
だいたい、なんで私があのような横浜のコンサートに参加できるか、呼んでいただけるか、それを説明するだけでも、生徒たちにとってはいい勉強になると思います。本当に「縁」ですから。全くつながる可能性のなかった人たちと、「音楽」というものを通じてつながった、つまり「芸は身を助く」、それもまさに中学時代に出会ったヴァイオリンによる「縁」。そういう実例としていい教材になったんではないかと。このたび、一つの夢であった「弦楽合奏部」も創りましたし、その部員も今回の演奏を聴きましたから。
自分のこととして考えてみても、こういうプロの方々と一緒に演奏できるなんて夢のようですし、これでブランデンブルク協奏曲は全曲古楽器での演奏に参加したことになりました。ナチュラル・トランペット(バロック・トランペット)が入る2番だけは難しいかなあと思っていたのが、とうとうこうして実現してしまいました。こんなこと、ヴァイオリンを始めた頃、そして古楽に出会った頃、とても想像できませんでしたね。それにしても松野さんの超絶テクニックはすごかったなあ…。
そうそう、この演奏会の寸前に、突然オランダからメールが届きました。今や世界のバロック・ヴァイオリニストとなった赤津眞言さんからのメールです。思えば、四半世紀前の赤津さんとのアンサンブルが、私にとっての全ての始まりでした。あの時、今の私の音楽的な立場を想像できたでしょうか。妄想すらしていなかった。つまり、夢が実現したというより、夢にも思わなかったことが、「縁」によって実現しているということなのです。
だから人生は素晴らしい。行動し、そして「縁」を大切にしていれば、おのずと道は開け、そして妄想以上のことが実現していく。中学生にはそのきっかけとなる「出会い」をしてもらいたいですね。音楽でもスポーツでもなんでもいいのです。そういう人生の武器と出会ってほしい。
さて、このコンサートの詳細については、アンサンブル山手バロッコのホームページの方でご確認ください。昨年同様湿気には苦しみましたが、全体にレベルの高いアンサンブルが展開されたと思います。なにより、演奏者の皆さんのお人柄によって、楽しく音楽の会話ができたのが良かった。それがお客様にも伝わったのではないでしょうか。
ご来場下さった満員のお客様、生徒諸君、そして演奏者の皆様、ありがとうございました。お疲れさまでした。ぜひ学校行事としても恒例化したいものです。
あっそうそう、今回うれしかったのは、お客様の中で、わざわざ私に「ヴィオラが良かった」と声をかけてくださった方がいらしたことです。ヴィオラを聴いていてくれたなんて…。地味に後の方で弾いていたのに。いや、バッハのヴィオラって素晴らしいんですよ。本人が弾いていたのでしょうかね。まさに内側から音楽を創る喜びに満ちたパートなんです。いわば「音楽の心」担当というか。特にあのカンタータのヴィオラはバッハの中でも最高でしょう。
さてさて、一方のカミさんと娘たちですが、こっちもすごいなあ…な、な、なんと!プロレスラーの鈴木みのる選手と…。これも不思議な「縁」のなせる荒技ですよ。去年からのこの急展開はなんなんだ!という感じですね。
去年の秋も同じような対決がありまして、「バロック vs プロレス」という記事を書きましたね。今日はより具体的に「バッハ vs みのるちゃん」です。う〜ん、そっちにも行きたかった!これまたある意味両者はほとんど同じもので、全然矛盾しないかもしれません。
と書いたところで、長くなりそうなので、続きは明日にします。
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