どっちがすごい?
昨日のレミオロメンもなかなか奇跡的な展開でありましたが、今日はある意味もっとすごいですぞ。昨日は夫婦で仲良く同じ体験をいたしましたが、今日はお互いライバル心むき出し(?)。さあ、皆さんはどちらに軍配を上げますか?
というわけで、今日は夫婦別行動の1日。それぞれ期待と興奮と緊張の中、家を出ました。ちなみに娘たちは母親に帯同。
先に結論から言ってしまいますと、カミさんはプロレスラーの桜庭和志選手にフェイスロックをかけられ、私は能楽師の野村四郎先生にサシでありがたいお話をしていただいたのであります。どちらも日本が世界に誇るカリスマですぞ。勝負は引き分けでしょうか。
私の方は、ある意味長年かけて成るべくして成った結果とも言えます。いろいろな縁から教え子が能楽師になり、そのお師匠様が四郎先生であるわけですから。まあ仕事の上での出来事ですしね。
しかし、カミさんの方は冷静に考えれば考えるほど不思議というか、なんというか…。だいたい、カミさんがサクファンになったのは、あの「ヌル山戦」の時ですからね。2006年の大晦日ですから、まだ3年ちょいしか経っていないんですよ。それでももう、本人曰く「冥土の土産ができた」と。つまり、夢が叶ってしまったわけです。
ここに至るまでも、たしかに異常なほどの奇跡が重なってきました。その結果、私も含めてご本人と何度もお会いすることになり、また、サクのご実家からなぜか電話がかかってくるようなことまであったり、まあ普通じゃない感じにはなっていたんですよね。で、カミさんは、あとは技をかけてもらえれば死んでもいいと思っていたわけです。
そしたら、なんと向こうから「ここ」に来てくれたのですよ。わざわざ技をかけに。「ここ」というのはウチではありませんよ。カミさんの仕事場がある富士急ハイランドに、です。もうそれだけでもあり得ないですよ。いったい誰が企画してくれたのでしょう。
格闘技祭り@富士急ハイランド…ちょっとできすぎでしょう。それこそ夢で見たとか言ったら笑われちゃいますよ。あり得ねえ〜って。
それが実際そういうイベントが行われ、思惑、というか妄想どおり、カミさんはまんまと桜庭選手の技をリング上で受けちゃったわけですよ。
当然、誰もが技を受けられるわけではありません。手を挙げて選ばれなければならないわけです。選ばれるのはたった二人。それでもちゃんと選ばれちゃうんですから、どんだけ目立ってたのやら(笑)。
残念ながらフェイスロックをかけられている時のベストショットはまだない(そのうち手に入るようです)ので、娘が撮ったギブアップ前の(?)写真を載せておきましょう。
なんで、サクと柴田選手とカミさんが一緒にリング上にいるんだ?変なの!ww ちょっとうらやましいっす!
まったくウチはどうしてこう不思議なことばかり起きるんでしょうね。妄想力と突撃力、そして絶対にあきらめない気持ちと、あとは「なんとかなりそう。まじで実現するような気がする」というずうずうしいほどのポジティヴ・シンキングでしょうかね(笑)。
私の方はですね、昨年同様、杉並の大宮八幡宮での薪能を観戦…いや鑑賞に行ったわけです。昨年は私の教え子は謡だけの参戦…いや参加でしたが、今年はいよいよ師匠とともに舞台で舞うことになったのです。
今日の番組は、舞囃子「自然居士」、狂言「千鳥」、能「土蜘蛛」でした。教え子は「土蜘蛛」の胡蝶役です。私も緊張しつつも非常に期待しておりました…が…。
なんと、高速道路が大渋滞。今日は午後から山中湖で同僚の結婚式があったので、それが終わってからの上京でした。観光シーズンの土曜日の夕方はどうにもなりませんねえ。少し読みが甘かった。
結局、大宮八幡に到着したのは、ちょうど胡蝶とトモの出番が終わって、橋懸りを進んで引っ込むその瞬間でありました…orz。残念すぎ。
まあ最低限、野村四郎先生の頼光と昌司先生の土蜘蛛を観られたからいいとしますか。美しく弧を描く土蜘蛛の糸は、実にダイナミックでファンタジックでありました。うむ、リング上で毒霧を吹くグレートムタみたいだったなあ。
私たちの中では、プロレス(格闘技)と能は非常に似たものなのですが、皆さんからすると全く別次元のものに感じられるかもしれません。そのへんのことについては、昨年の「プロレス&能」の記事にも少し書かれていますので、参考にしてみてください。むむ、去年もすごいな…笑。
終演後、昨年に続き、楽屋にお招きいただきました。さすがの私も超緊張してご挨拶。中学の総合の時間に全員能楽を必修にしましたので、そのご報告と今後のお願い、そして今までの御礼を申し上げました。そして、四郎先生から実にありがたいお言葉をたくさんいただきました。
「芸にゴールはない。もちろん芸は技術だけの問題でもない。その人の人となりである。人間性を高める『修養』こそが大切だ」
実に重いお言葉でした。何事にも通ずる真理ですね。私も「修養」に努めます。
ふむふむ、たしかにサクの魅力は、最後はあの「人柄」ですしね。一流の人というのは、やはり人間としての魅力に溢れているのです。そして、年齢とともに更に進化していく点。これもまた、凡人にはない「強さ」ですね。
いずれにせよ、リングや舞台の上での肉体パフォーマンスで観衆の心をとりこにする二人のカリスマと接させていただいた私たちは、とんでもなく幸せ者ですよね。感謝です。
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コメント
前略 薀恥庵御亭主 様
いずれの「幸運」も・・・
御亭主様 御令室様の
尊い「御人柄」が呼び寄せた
もので御座いましょう。
まさに「人柄」に勝るもの
なしで御座います。
映画の「作品」においても
「人柄」が滲み出ています。
「アバター」は何となく
商業主義を感じますが・・・
「第9地区」には人道主義
を強く感じました。
愚僧も「人柄」を磨きます。
第10地区住人のおじさん 拝
投稿: 合唱おじさん | 2010.05.17 00:57
合唱おじさん様、こんばんは。
私に人柄なんてありません…。
あったとしても単なるハッタリですよ。
まさに四郎先生のおっしゃる「修養」が足りませぬ。
というか、たぶん一生「修養」しないでしょう。
それだけは自信があります(笑)。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2010.05.18 19:44