« 世界は「誤り」でできている | トップページ | 今日の富士 »

2010.05.27

「百人一首の日」にちなんで

Teika 日は百人一首の日だそうです。
 定家の日記である「明月記」の文暦2年(1235)5月27日の項に、定家が宇都宮入道蓮生(頼綱)の懇切な求めに応じて、嵯峨中院山荘の障子色紙形に天智天皇から家隆・雅経に至る古来人歌各一首を書いて送る、とあります。
 私は字を書いたことがなく、大変見苦しくなったと謙遜していますが、その字はご覧の通り、とんでもない達筆であります(笑)。
 私の百人一首観については、こちらに書いたとおりです。あんまり好きではないのです。駄作とまでは言いませんが、凡作ぞろいで、また学校で教えられる一般的な解釈にかなり違和感を覚えますので、今までなんとなく避けてきたのも事実です。
 ただこの頃、ちょいと短歌など始めましたし、歌謡曲やJ-Rockの歌詞などに興味が湧いてきていますから、いわゆる大衆歌のルーツとして、しっかりとらえなおしてみたいなとは思っています。
 いわゆるカードゲーム(かるた)としての遊技性があったにせよ、これだけ日本人に受容されてきた「歌」はそうそうありませんからね。
 そんなわけで、今後時々、一首ずつ取り上げてですね、ワタクシなりの解釈(おそらくツッコミばかりになると思いますが)を紹介していこうかと思っています。ご期待下さい。
 それから、最近のTCG(トレーディング・カード・ゲーム)の発想を応用して、百人一首を対戦型カードゲームに仕立てるというのもやってみたい。デッキを組んで闘うんですよ。そういう中から、子どもたちが、古典文法や歴史的かなづかい、「もののあはれ」みたいなものを学んでいく…っていうのはどうでしょうか。
 古来の「百人一首かるた」は単調ですし、一方で極めようとすると「競技かるた」になってしまって、ああいう恐ろしい(笑)ことになってしまいます。スポーツというか格闘技ですよね。
 ですから、全く新しい発想で語り継いで行くことを考えたいんです。ま、ヒマがないんで実現しそうにありませんが。
 いずれにせよ、800年近く続いてきている文化ですから、好きとか嫌いとかは抜きにして、後世に語り継いで行くのが、私たちの責務でありましょう。
 というわけで、国語のセンセーでありながら、今まで全く百人一首を覚えようともしなかったワタクシが、ようやく勉強しようとしています。今後の動向に注目してください(笑)。

不二草紙に戻る


|

« 世界は「誤り」でできている | トップページ | 今日の富士 »

文化・芸術」カテゴリの記事

文学・言語」カテゴリの記事

歴史・宗教」カテゴリの記事

コメント

   前略   薀恥庵御亭主  様

定家様の「御筆跡」。
うぅぅぅん。個性的な「字」であります。
そうですねぇぇぇ。とっても
「愛着」を感じます。笑

まぁぁぁぁ・・・
しかし ながら・・・
定家様の御尊父様「俊成様」は
「超達筆」です。
その点「愛着」は感じません。苦笑

定家様といえば・・・
愚僧が学生時代 
「式子」の面影人として「定家様」と
「法然様」が考えられておりました。
確か「能」の演目にもございました。

そうは申しましても・・・
愚僧「能」の事は「脳足りん」であります。

詳細はわかりませんが・・・
現在では「法然様」の可能性の方が
高いようです。

まぁぁぁぁぁぁ・・・
愚僧にとっては・・・
どっちゃでもいいんですけど。笑

あっ・・・そうそう
愚僧も「百忍一酒×「百人一首」は
大の苦手です。

合唱おじさん       拝
  

投稿: 合唱おじさん | 2010.05.28 08:58

はじめてコメントさせていただきます。

いつも拝見していますが、今日の話題興味をそそられます。
西洋の神話を材料にした現行のトレーディングゲームに対抗
する日本のトレーディングカードゲーム誕生、となるとおも
しろいですね。百人一首大会も頭脳戦の様相になりますね。
ライフポイントが高いのは天皇より僧でしようか、攻撃力で
は紫式部や清少納言がポイント高そうですね(笑)

短歌を詠まれるのですね、是非こちらに発表してください。
いろいろなアーティストの詞や音を受容した歌になるのかな
と期待してしまいます。全く違っていたらそれはまたおもし
ろいですし・・・。

こちらのブログの話題は豊富ですね、今後も楽しみです。

投稿: KONO | 2010.05.28 09:36

おはようございます。
百人一首、楽しみです。
子どものころからよく遊びましたから。
(坊主めくりも含め)
レミオロメンツアー、楽しく読ませていただいて、
いろいろお話したいことがあるのですが、
うまくまとめるのに近頃は時間がかかり、
いつももっとよく考えてからになってしまいます。(笑)
そのうちコメントさせていただこうと思っています。
きっと、そうこうしているうちに、三重公演がやってくるような・・・。
コードの話、私も感じたことがあるのですが、また今度。
へんな終わり方ですが、これで失礼します。

投稿: 田中 | 2010.05.29 08:45

皆さん、コメントありがとうございました。
お礼が遅くなりすみません。
百人一首に関するプロジェクト、たぶん私一人では実現しませんね。
それは単に私が怠け者だからです。
どなたか一緒にやってくれませんか?

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2010.05.31 14:47

トレーディングカードゲームにかける子供の情熱はすごいですよ~。
毎日見てますから、本物ですw。
こちらでも大流行で、英語版、タイ語版もあります。
でも、なぜか子供たち、日本語版にご利益があるという信仰がw。
日本語をまったく読めない子達が、わざわざインターネットでカードの効果を調べ暗記し、遊んでます。
子供ってスイッチはいるとすごい!
ただ、「カッコイイ」キャラが必要ですが・・・。
この際、庵主さま自ら「僧」のキャラでデビューしちゃってください!
「百人一首」部「トレーディングゲーム」課、求人してますか?

投稿: バンコクのジャックラッセル | 2010.05.31 15:21

バンコクのジャックラッセルさん、こんばんは。
そちらの情勢はいかがでしょうか。
なるほど、やっぱり日本語版信仰があるんですね。
言霊ですね。
トレーディング課、常時求人してますよ(笑)。
というか、私の代わりにお願いします。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2010.06.02 20:19

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「百人一首の日」にちなんで:

« 世界は「誤り」でできている | トップページ | 今日の富士 »