マタイ受難曲 by 初音ミク
不覚にも号泣…。
今日は「聖土曜日」、つまり四旬節(受難節)の最終日。明日は復活祭(イースター)となります。
私のブログも一度昇天しましたが、(翌日)復活ということで(笑)。お騒がせいたしましたが、まあ、イエスもこうして三日後に復活してしまったし、大仁田厚も何度も引退して復活していますし、心のイエス&プロレスラーを目指す私らしい復活劇ということで(ん?ということは、今年はイエスの第一命日がエイプリルフールだったってことか?)。
先日書いたように、毎年受難節にはいろいろな受難曲を聴きます。今年はバッハ以外にも全く知らない作曲家のものを何曲かNMLで聴きました。それぞれの「受難」や「復活」に関する感覚の違いが、その音楽性に現れていて面白いですね。私のような非西洋人、非キリスト人からすると、いったいどれが正しい(?)「パッション」なのか、正直分かりません。
ある意味で、バッハのマタイ&ヨハネがすごすぎて、ああいうイメージが染みついてしまっているとも言えますね。あれはあれで、当時の標準的感覚かというと、どうも違うようです。テレマンやバッハの息子たちの受難曲を聴くと、あまりの軽やかさ、明るさに混乱してしまいますからね。
さてさて、今日は、ここ数日の反省も含めまして、重々しく(?)バッハのマタイ受難曲の一部を聴き直しました。それがこの演奏です。
いやあ…まじで涙ボロボロになりました。できましたら、転載元である、以下のニコニコ動画の方を見て、聴いてもらいたいですね。こうして、皆さんと感動を共にして(言葉=コメントを共有して)聴くと、また感激もひとしおです。そして、なんと言っても、下コメントの「解説」!まさに神解説ですね!
しっかしすごいプロジェクトですね。今日2010年の聖土曜日現在、この大曲の第57曲バスのアリアまで完成しています。むむ、このヴィオラ・ダ・ガンバもすごいぞ…。てか、バスミクが…笑。
この前の受難のコラールもたまりませんねえ。
あのアルトのアリアもこんな感じ。MMD!
このうp主というか、作成者の方、すごいですね。通奏低音のリアリゼーションもなかなか見事ですし、音楽の作り方をよく知っていらっしゃる。いくらミクとは言え、音符をただ数値的に打ち込んでも、音楽にならないわけですからね。そうとうの音楽通と拝察いたします。
あの序曲、オケの部分の作り込みもなかなかです。そして、映像もいいですねえ。少女ミク(子羊)が登場してコラールを歌うところで、なぜか嗚咽してしまいました、私(変態か?)。
ちなみに合唱が各パート一人ということは、あのリフキンの学説に則っているということですね(笑)。
いや、冗談抜きで、これは音楽史上に残る偉業ですよ。この人類史上最高の音楽、芸術をこんな形で聴くことになるとは…。それをやってしまう「日本人」とは…。これをやられて全く揺るがないどころか、更に輝きを増すバッハとは…。そして、おそるべし「初音ミク」!そしてそして、日本の「オタク」たち!!
バッハはいったいこのプロジェクトをどんなふうに感じるのでしょうか。ある意味究極的に抽象的な音楽に没入していった彼のことですから、案外好みかもしれませんね(笑)。基本オタクですし、小川さん。
それにしても、このニコ動の解説、勉強になるな。リアルタイムでこうしてテキストと対訳と解説を読めるというのは、実に新しい、一つの理想的な音楽観賞法ですね。感動です。すごい時代になったものです。そして、なぜだか日本人に生まれて良かったなあと感じた、今日聖土曜日でありました。
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コメント
アタシの中での初音ミクは
♪白いクスリ ずっとやってるー♪
ですよー。
あの時、いろんな替え歌聴いたなー。
投稿: カオル | 2010.04.07 03:57
ああ、それ娘たちがよく聴いてたな(笑)。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2010.04.10 11:17