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2010.03.18

ファミエイト(FAMIEIGHT)

↓白熱灯の部屋でファミコンに興ずる?もちろんブラウン管テレビ!
19_8_41_45 芝が白熱灯生産120年の歴史を閉じるというニュースが流れました。パナソニックも2012年で完全に生産をストップするとのこと。なんとなく寂しいですね。
 いくら蛍光灯やLEDの技術が進歩しても、あの「暖み」は出せません。理由は簡単です。実際に温かさが違うからです。いくら色温度が同じでも、実際の温度が違えば、我々の五感は正直にそれを識別してしまいます。
 ウチも居間は基本白熱灯を使っています。これが全部LEDになってしまうと考えると、正直さみしい気持ちになりますね。材質としての木の温もりと、光としての白熱灯の温もりがあってはじめて、厳寒を堪えられるように思うからです。
 時代の流れとはいえ、そのような寂しさを感じてしまう、あるいは実際に悩んでしまうお宅やお店が多々あることでしょう。
 まあ、そんなこと言えば、ろうそくの揺らぎが良かったとか、ガス灯の雰囲気が良かったとか、いろいろ言えますが。また我々は日常に慣れていってしまうのでしょうね。
 しかし、面白いもので、そうしたアナクロでアナログなモノに久しぶりに触れると、非常なるノスタルジーを、いやいや新鮮ささえも感じることがあるのもまた私たちの特徴です。
 そういう意味で、昨日、今日の我が家は大盛り上がりでした。これがしばらく続くのかな。
 引越しなどに伴い、職員室の整理をしていた先生が、昔の生徒から没収した(いや、実際には生徒自身がこんなのありますと持ってきた)古いゲーム機を発見しました。
19_8_41_58 「ファミエイト」…知る人ぞ知る(らしい)ファミコン互換機です。
 もちろん中国製。8bitのゲーム機。カセットがなくとも、本体に八つのゲームがプリ・インストールされています。
 とりあえずウチで盛り上がっているが、「Mushroom」というゲーム。これは完璧にマリオのパクりです。いや、私はマリオが全然わからんので、カミさんがそう言っているというだけの話ですが。あっ、娘たちもそう言っています。彼女たちウチにゲーム機がないので、YouTubeでプレイ動画を毎日見てるんですよ。それでやった気になっているらしい(これはこれで憂慮すべき事態のような気が…)。
 私、意外に思われることが多いのですが、本当に全くゲームをやってきませんでした。特にビデオ(テレビ)ゲームですね。私の世代は、大学時代にファミコンが発売された、まさに第1世代なんですけどね。どうも私は「ゲーム脳」がないようで、ほんとすぐに飽きちゃうというか、あきらめちゃうというか、他に興味が行ってしまうというか、とにかく全然ゲームを面白いと思わないのです。
 実はこれが最大のコンプレックスです。だって、みんながあんなに楽しそうにやっていることが、全然楽しくないんですから。そのかわり、人が面白がらないようなことを面白がってやってる。自分は、どこか世間とずれているのではないかと、若い時はホントに悩んでいました。
 マンガやアニメについてもそうですね。オタクや萌えの研究をしていながら、自分が全然そういうものに関心がないというのもどうかと思いますよね(笑)。ま、客観的に見られるからいいのかな。
 まあ、それはいいとして、ウチでは四半世紀ほど遅れてファミコンブームがやってきました。
 考えてみると、見るテレビは天才バカボンやドリフやガラスの仮面だし、なんか時代が昭和してますな。家族で共通して聴く音楽もフジファブリックだし、これもある意味「昭和」ですよね。変な家族。
19_8_42_09 カミさんは私より10ほど年下なのですが、なにしろ秋田の山奥積雪3メートルのところに育ったので、時代がやっぱりずれています。ですから、けっこうファミコン世代なんですよね。大人になってからもファミコンをやっていたようです。特にマリオ。
 そんなわけで、この「Mushroom」というゲームに関してはかなりうまい。で、完全シロウトの私や娘が、とんでもないところ(たとえば一番最初)ですぐゲームオーバーになるのを見て、腹抱えて笑うんです。こっちは真剣なのに!
 しかし、こういう平面的なドット画というのも、たしかに味がありますね。それまで、絵にしてもテレビにしても、よりリアルな方向に行っていたのに、デジタル化することによって、極度に簡略化されデフォルメされた特殊な時代なわけじゃないですか。今なら、たとえばDSなんかのポケモンを見ると、明らかにテレビアニメよりも立体的で動きもスムーズです(ま、あのアニメはほとんど紙芝居なんですが…)。
 それに比べて、8bitはすごいですね。我々の想像力による補完が必要です。それって実は非常に重要な気もするんですよね。なんでも、リアルで情報が豊富ならいいというわけではありません。そういう意味では、案外これはいい教材になったりして(笑)。
 それでもやっぱり娘たちは「DSほしい!Wiiほしい!」と言ってます。私は「バカヤロー!ファミエイト全部攻略してからだ!」と一喝しておきました(笑)。

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