« 氷地獄 | トップページ | ご利用できます…?? »

2010.02.13

サウンドデータを音符単位で編集、そして楽譜へ…

Sujpa200001sndwp_2 やはや、ついに時代はここまで来ましたか。
 たとえば、自分のライヴ録音で間違った音を簡単に修正したり、CDの音から楽譜(パート譜)を生成したり…。
 これって、演奏者にとっては二つの大きな夢でしたよね。
 今日、新設中学校の第1回オリエンテーションを行いました(いろいろと不手際があり申し訳ございませんでした)。そこで、私がいきなりピアノを弾き出したので、皆さんびっくりされたことでしょう。
 会場が急きょ変更になりまして、朝、その最終チェックをしていたら、舞台上にある(使われていない)グランドピアノが目に入ったのです。それで、全くの思いつきで「あっ、今日ピアノ弾いちゃおうかな」と思ってしまい、そしてそれを実行してしまう、私のこの厚かましさというか、突撃力というか、アドリブ力…いやいや、そう言えばカッコいいですけど、まあ単なるハッタリ力ですかね、まったく自分でも恐れ入ってしまいます(笑)。
 ま、御存知のとおり、私はピアノなんか弾けませんので、当然得意の(?)インプロヴィゼーションということになります。いちおう、テーマは「不協和音の美しさ、深さ」ということのようでしたが(笑)。はたして、私が言いたいことが伝わったかどうか。
 そう、それでですね、たとえば今日テキトー…ではなくて適切に適当に思いつきで奏でた音楽は、もう私には完全に再現不可能です。何をどう弾いたかも全く覚えていませんし。
 でも、これを録音にして残すことはできるわけですよね。それはもう100年以上前からできました。しかし、それを演奏という形で再現するには、やはり「楽譜」が必要なわけです。
 それが今までは至難の業だった。いわゆる「耳コピ」というのをしなければならなかったわけです。しかし、それこそ今日の演奏のように複雑極まる和音に満ちたものを、一つの音も逃さずに耳コピすることは、相当の訓練を積んだプロの耳にまかせなければ、ほとんど不可能でしょう。
 ピアノやギターならまだしも、オーケストラの音源や、凝ったアレンジの施されたバンドのサウンドデータでは、さらに困難を極めるのではないでしょうか。
 私も歌謡曲のバンドなどやっていますから、「ああ、このmp3の音がそのまま楽譜になってくれればなあ…」と思うことばかりでした。基本面倒くさがり屋ですし、絶対音感なんてのもありませんから、耳コピは苦手。MIDIファイルがあれば、それを購入して楽譜に起こすという形でごまかしていました。
 それが、かなりの精度で簡単に自宅でできるようになったのです。
 それから、楽譜起こしではなく、最初に書いた修正、編集ですね。プロの方でも、1stテイクが一番良かったのに1ヶ所だけ間違えちゃって残念…なんてことが往々にしてあると聞きます。そんな時、これもまた非常に簡単にその修正ができてしまう。
 たしかに今までも、プロの録音の世界では、ライヴ録音の観客の咳や野次を消すとか、演奏者のミスやボーカルのピッチを修正したりすることはできました。デジタル技術によって。しかし、それには大変な手間がかかっていたのです。
 それを家で簡単にできるようになった。やっぱり「すごい時代になりました」っていうことです。
 と、いろいろ書いてきましたが、まずは、このデモを見てもらいましょう。Melodyne Editorというソフトによるギターコードの解析と編集です。ちゃんと1弦ずつ認識している!

 このソフトでいろいろ実験している音源がこちらにあります。ギターのカッティングなんて、絶対耳じゃわからん!それをこれだけ完璧に解析するとは…。しかししかし、圧巻は(6)オーケストラはどうなる?でしょう。ベートーヴェン「運命」の同名調への転調(笑)。オーケストラの各パートの音を認識して、それを1パートずつ編集して(「ミ」を半音上げたりして)長調にしちゃってます。こりゃあすごい!!
Toscore 一方、複雑な音声データを楽譜化してくれるソフトの最新版がAudioScoreです。これもデモを使ってみましたが、その解析力には驚きますよ。演奏可能な楽譜に仕上げるにはそれなりにアナログな作業が必要ですが、充分実用に耐えそうです。日本版はまだ発売されていないようですが、ちょっと期待しちゃいますね。
 キース・ジャレットの「ケルン・コンサート」を耳コピして楽譜化したのは、日本人の職人さんたちでした。こちらの記事に書いた通りです。そういう職人芸がまたデジタル技術に侵食されるのはちょっと寂しい気もしますが、私たち凡人にとってはまさに夢のツールが手に入ることになりますね。
 また、演奏のミスをあとで修正するということ自体、音楽のあり方に反するという考え方もあると思います。しかし、もともと、生演奏と録音では、全く違う種類の世界であるわけですから、そのへんは割り切ってもいいかと思います…というか、演奏者の私としては、すっごい助かります(笑)。
 録音という技術の登場は、演奏者にとって「一回が無限になる」という恐怖の革命にほかならなかったのでした。その呪縛から解き放たれて、もしかすると音楽は再び生き返るのかもしれません。いや、その逆かも…。

【 ◆ 送料無料】Celemony MELODYNE EDITOR オーディオ編集ソフト セレモニー メロダインエディター

不二草紙に戻る

|

« 氷地獄 | トップページ | ご利用できます…?? »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/55913/47561538

この記事へのトラックバック一覧です: サウンドデータを音符単位で編集、そして楽譜へ…:

« 氷地獄 | トップページ | ご利用できます…?? »