草食系?肉食系?
たしかに「草食系?」と思われる男が増えています。高校なんかずいぶん前からそんな感じ。どう見ても女子の方が強い。
男子はとにかく優しい。ニコニコしている。ケンカとかしない。すぐ泣く。女の子に妙に気を遣っている。
教え子にして職場の後輩でもあるある男子は、自称「子鹿」です。たしかにそういうイメージですね。イケメンなのに男らしさに欠ける(失礼)。70歳近くなってもまだまだ戦い続けるグレート小鹿とは大違い(笑)。私があの外見を持っていたら、もっともっとこの世を謳歌できるのに!もったいない…。
ちなみに私はですね、ぱっと見、典型的な草食系と思われがちですが、実は…私をよく知っている人はわかるでしょう。ま、単に恋愛やらなんやらは別として、私はかなりアクティヴで貪欲です。このブログを見ていればわかるかな。また、格闘技好きですし、強大な権力や悪に対して臆することなく向かっていくところがある。そういう意味では肉食系とも言えそうですね。
で、ここからは、今日見つけた面白い「滋養強壮剤」の宣伝画像をご覧いただきながら、○○系○子について語っていきたいと思います。まあ、この商品には笑いました。正直試してみたいですねえ。どこが光ってるんだよ!ww
さて、まず結論から言いますが、「草食系男子」とは、基本的に私の言う「オタク=貴族」と同じと考えていいと思います。どの時代も、平和で豊か、生存の危険性がなくなると男は貴族(公家)化します。
平安時代なんかはまさに貴族という特権階級のみが、そういう存在でした。それを支える価値観や心情が、私の唱える「萌え=をかし」です。
武家の世になって、フィクションたる「武士道=もののあはれ」が男の生き方のようになっていきましたが、江戸時代になって再び太平の世が現出し、結局日本男児総貴族化が進みました(地方はちょっと違う事情もありましたが)。
そして、明治になり国体の護持のために武士道が復活せられ、終戦までは日本男児と大和撫子はかなり無理を強いられましたね。フィクションの自分を演じていなければならなかったのです。
戦後になって、私たちは一気に解放されました…が、もろちん、前時代の「男らしさ」の空気というのは残っていましたから、しばらく日本人は肉食系男子&草食系女子を演じていましたね。昭和ってそういう芝居がかったところが面白かったんですよ。全てが物語だったんです。
でも、平成になったあたりから、さすがにみんな演技に疲れちゃった。本来の自分を出すようになってきたんです。平和で豊かだと、男は女性化(社会的な意味でですよ)し、女は男性化(前に同じく)する。
本当の男らしさって「草食」なんですよ。もちろん女らしさは「肉食」。
ですから、この世のパワーがダウンしているとすれば、それは草食系男子のせいではなく、草食系女子の増加の方に原因があるんです。それが私の持論です。
女性は本来的に肉食系です。それが生物界の掟です。男はせいぜい種馬という程度で、プロセス的にいざとなったら肉食系的な挙止動作も必要になりますが、基本はどちらかというと懇願するか、懐柔するか、せいぜい騙すくらいしかできないものなのです(笑)。
というわけで、我々は結局、自らが作り上げた社会的な「男らしさ」や「女らしさ」というフィクションに振り回されているんですよね。そこにまた二次的にジェンダーだとか、フェミニズムだとかいうフィクションが乗っかるから実に面倒なことになる。
ま、だいたい草食とか肉食とか、人間はそんなふうにデジタル的に分けられませんよ。実際は「雑食系」が一番多そうだし、私なんか、「断食系」とも「絶食系」とも言える(笑)。あるいは結構つまみ食い大好きな「間食系」と言えるかもしれない。いや案外もう「完食」して「飽食系」かもしれない。
いや、男女関係のことじゃありませんよ(笑)。男女関係だったら、最近はやりの「個食(孤食)系」とか「外食系」とか、よく考えたらやばいですね(苦笑)。孤食系男子とか…。
というわけで、とにかく草食系男子が増えるということは、みんな本来の自分を出せるほど、なんだかんだ言って平和で豊かだということです。そして、草食系女子(それはいわゆる「腐女子」になるわけですが)が増えるというのも決して悪いことではありません。単なる個体数調整の過程にすぎませんから。
それにしても、この肉食系・草食系チェック、ひどいですねえ。これ6個以上チェック入ったら、逆に危ないでしょう。犯罪者になりかねません(笑)。あるいは戦争が始まりそうですね。
本当にモテる男というのはですね、自分が肉食系になるのではなく、女子の「肉食性」を引き出せる男なんですよ。でしょ?
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