アポカリプティカ・メタリカ・MJ…
ずいぶん前に一度紹介してるんですが、その頃はまだ動画の共有なんてあんまりメジャーじゃなかったんですかね、音も動く姿もなく写真と言葉による紹介だけでした。あれじゃあ、なんだか全然伝わらないですね。
今はとっても便利な世の中になりまして、たとえばこんなバンドの動画も数えきれないほど観ることができます。口で説明するより観て聴いてもらった方が早い。
実は昨日の記事の続きなんですよ。ヨーロッパの辺縁で何が起きているか。クラシックと民族音楽がどのように融合して、どのような音楽に発展しているか、その一つの例がここにあります。フィンランドのとってもウッディーなメタル(?)バンド。チェロ4人+ドラムスによるヘヴィメタです。
今日、新人の先生がチェロを持ってきました。大学時代、あの皇太子様もいらしたオーケストラで弾いていたそうです。で、私は彼女がいない隙にちょっとそれを拝借して、ギコギコとバッハ(ヴァイオリンやチェロを殺したあの旧約聖書ですね)などを弾いておりましたら、デスメタル好きの生徒数人がやってきまして、不思議そうに見ておりました。やっぱりギター弾きにとっては、フレットがないのが不思議なようです。
で、すっげ〜!とかカッコいいとか言ってるので、「おいおい、これ知ってるか?チェロでメタルだぜ」というわけで、見せたのがこれらの映像。さすがに生徒たちもぶっ飛んでました。そして、これやるか!?と言ってました。いいんじゃないですか。ぜひやってもらいたい。
というわけで、まずはこれ。適当に選びました。彼らはメタリカのコピーが得意です。メタリカの代表曲の一つ、名曲「Enter Sandman」です。
う〜む、かっこええ…。リフからソロまで完璧だ。ちょっと試しにチェロを立ってヘドバンしながら弾いてみましたが、こりゃあ無理だわ。それだけでも偉い。うぅ、首が痛い…(笑)。
これを聴きますと、やっぱりヴァイオリンというのは音が高すぎてダメですね。お分かりのように、チェロはギターとベースの音域をカバーできます。また、男性ボーカルの音域も。うらやましい。
そして、これはガンバ族の楽器では無理ですね。やっぱりヴァイオリン族の楽器は、基本、野蛮なのであります。それが本来であり、あんな旧約聖書みたいな曲では、魅力が半減してしまう!
さて、続きまして、ヘヴィメタというか、ロックが民族音楽の系譜にあることを証明してくれる曲です。おわかりと思いますが、そのメロディーは基本ペンタトニックです。メタリカの名バラード「Nothing Else Matters」、お聴きください。
ついでと言ってはなんですけど、本家も聴いて観てみましょう。以前紹介したS&Mからです。映像で観るとまたいいですねえ、このライヴ。メタリカ、やっぱりすごすぎ。まず、「Enter Sandman」。
次に「Nothing Else Matters」。
そして、私の大好きな「MASTER OF PUPPETS」です。
やっぱりメタルもクラシックもヨーロッパの音楽ですね。オン・ザ・ビートです。リフもギターソロも楽譜にすれば整然と音符が並びます。黒人のように横ノリできないのですね(我々日本人も基本縦ノリ)。だからこうしてオーケストラも共演できる。そして違和感がない。
そう考えると、やっぱりマイケル・ジャクソンってすごいですね。今日も彼の特集番組やってましたね。彼は黒と白を見事に融合して、結果として全世界で売れたのです。ユーロビートの縦ノリの上に、ブラックのスウィングやブルースやソウルを上手に乗せた。顔が黒から白に変わるのに従ってどんどんユーロ色が強くなっていきましたが…。
というわけで、結局またマイケルに行き着いてしまいましたね。偉大な人でした。
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