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2009.11.07

『大人の科学マガジン vol.25 35mm二眼レフカメラ』 (学研)

Img_0065 仕事終えまして、久しぶりに自分の時間がちょっとだけ取れましたので、やりたいことをやらせていただきました。ちょっと前に届いていたのに開封せず我慢していたのがこれ。大人の科学です。
 学研さん、うまいですねえ、商売が。こちらで書きましたように、大人気(おとなげ)ない大人に大人気(だいにんき)の学研「大人の科学」。考えてみれば、誠文堂新光社「子供の科学」のパクりなわけですよねえ。今や本家より売れているわけで、そのあたり、廂を貸して母屋をとられた本家としては、どのような心境なのでしょう。
 今回の付録はたまりませんね。ホントにうまいとこ突いてくる。タイミングも良かった。良すぎ。もちろん私にとってですが。
 ここのところ、あまりに写実的にすぎ、あまりに非人間的なデジカメ的世界にうんざりしていたわけですよ。私は私なりに人と違う個性的なデジカメを使ってきたつもりですけれど、それはあくまでデザインやスタイル、機能における個性であって、やはり撮影された写真は、なんとも無機質な大量生産品のようなものでしかありません。
 それで、最近発売されたYASHICAのトイデジでも買って遊ぼうかなあ、なんて考えていた折だったのです。
 以前、紹介したRolleiflex MiniDigiは、残念ながらお金がなくて泣く泣くスルーしてしまいました。でも、あの記事を読んだ知り合いがすぐに飛びついて買ってくれまして、実際持たせてもらったり、作品をいただいたりすることができまして、なかばうらやましいと思いながらも自分の中である程度満足していたのです。
 それから、最近、やっぱりデジタルじゃなくて銀塩だよなあ…あの感覚をもう一度、とか思っていたんです。1枚にこめる思い入れが違うんじゃないか、って真剣に思っていたところだったんです。プロの撮る商用写真でさえ、なんか味がないように感じるんですから。
 で、そんなこんなを考えているこのタイミングに、こいつが発売されたものだから、もう嬉しくて嬉しくて。銀塩で二眼レフ、もちろんトイカメラ仕様だし、なにしろRolleiflex MiniDigiの10分の1のお値段。
Img_0066 さっそく今晩組み立てましたよ。この組み立てっていうのも萌えですよね。娘たちも私の作業をじっと見つめていました。だんだん出来上がってくるカメラを見ながら「すごい、すごい、パパすごいね」ってほめてくれました。ちょっと嬉しかったりして。全然難しくないんですけど。
 いや、実はけっこう苦労したところもあります。なにしろ「大人の科学」を買う昔子供だった大人は、今そろそろ「老眼」という真の大人の領域に入りつつあると思います。ウチはなんとなく薄暗いし、とにかく小さなバネを固定したりするのが困難なわけですよ。年を感じました。でも、この(半)自作の感覚というのは、昭和の子供時代そのままですね。本当にいい気分転換になりました。
 そして、出来上がったのがこれというわけです。なかなかいい質感です。もちろんオール・プラスチックですから、それなりですが、それがまたトイらしさを醸していてうれしい。プラモデルの軽さ(重さ)というのも、あの頃の記憶そのものであります。
 実は35ミリフィルムを買っていないので、まだ撮影はしていません。フィルム買うのも実は久しぶりかもしれないなあ。売ってるのかなあ(笑)。白黒も試してみたいのですが、通販で買った方が早いのかもしれませんね。街の写真屋さんで売っているのかしら。
 大人の科学本体のムックの方に、撮影例がたくさん載っています。どれも私の望むような素晴らしい作品です。なんといいますかね、結局私が最近求めているのは、「モノ」なんですよ。不随意な存在。思い通りにならない写真。私は子供のころ、天体写真をかなり本格的にやってました(もちろん現像焼き付けまで)ので、そういう体験を人一倍しているわけですよ。その時の感覚ですね。辛いし、もどかしい、でも、うまく行った時の喜び、そして予想外の作品が出来上がった時の感動ですね。また、時間とのつきあいですね。いろいろ待たねばならない。そして、さっきも書いた1枚への思い入れ。気合い。魂。
 やっぱり子供にはそういうモノって大切ですね。最近のデジタル・チルドレンにはそういう体験が不足しすぎです。新しい中学ではぜひ、そういうアナログ体験をさせたいなあ…。
 作品例では、特に本城直季さんのミニチュア写真(実景をジオラマのように撮る写真)、面白っかたなあ。現実のおもちゃ化。ぜひともやってみたいですな。
 実際に撮影したら、デジタル化して(笑)紹介しますね。

ps うまく行ったら、もう1台買って、ステレオ写真ってのもいいかも!?

作品集 その1 その2

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コメント

前略 薀恥庵御亭主 様

「おはようございます。」

愚僧も・・・「分解」「修理」「組立て」
を致しました。老眼状態での作業でした。笑
もう「懸命」に頑張りました。


多分・・・「60~70年前」のアメリカ玩具。
ずっしりと重い僧金俗世×総金属製。

アメリカ鉄道のストリームライナー
「マーキュリー」だと思います。笑
流線型車体が素晴らしい・・・
まさに「芸術作品」です。

先ず・・・「清掃」。汽車の中の
「藁くず」を取り除きます。
この「藁」も70年前のかなぁぁ・・・。
これで遊んでた「御子様」も多分・・・
80歳は過ぎてらっしゃる事でしょう。

次に分解・・・車輪が一つ無くなっているので
木製で製作します。

ゼンマイや車軸を調整します。
この「玩具」走行もしますが・・・
「汽笛」もなります。最高です。

そして組み立て 塗装。完成。
あぁぁぁぁ・・・楽しかった。
「しあわせ」だぁぁぁぁ。

読経もこれぐらい・・・
「懸命」にやらねば・・・。苦笑。

合唱おじさん          拝

投稿: 合唱おじさん | 2009.11.08 10:09

おはようございます!
都留ではお世話になりました、Ob吹きですm(__)m

いま本屋でバイトしてるのですが、このシリーズは面白いですよね。
常連で買っていくオジサマがいっぱいいますよ。

私もいいなぁと思ってたところですが、組み立てだけで終わりそうな予感がして…(^_^;)

投稿: m.a. | 2009.11.08 10:52

合唱おじさん様、拝見しましたよ!
本当に素晴らしい。
分かります。その幸福感。
読経よりも実は大切なのではないでしょうか。
私も久々に童心に還りました。
寝食忘れて没頭できるものこそ、尊いのでしょう。
男はそういう夢を忘れちゃいけませんね(笑)。


m.a.さん、どうもどうも。
お久しぶりです。
今日、例の乃木坂の教会でコンサートだったんですが、
コンサートよりも、休憩時間での撮影の方に一生懸命でした(笑)。
なんか、撮影している時も、いつもと違うものが見えて面白かったなあ。
ぜひ、作ってみて下さい。
そして、アートな写真たくさん撮ってくださいよ。
音楽もそうですが、たまに違う視点を持ち込まないとダメみたいです。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.11.08 20:48

こんにちは~

私もこの「大人の科学」好きです。
時おり気になっています。
実は近所の若者が「おばちゃんの好きそうな本出てるよ!」と教えてくれたのが始まりでした。

今回のはやはり”買い”ですね(^○^)

ちなみに以前シンセサイザーを買って組み立てました。
と言っても若者のサポートありでしたが(笑)

投稿: あんりまー | 2009.11.09 10:47

あんりまーさん、どうもどうも。
お元気でいらっしゃいますか?

シンセサイザーをお作りになるとは、素晴らしい昭和の男子力(?)ですね(失礼)。
今日さっそく現像しましたが、ちゃんと撮れてました!
明日プリントしてもらいます。
ぜひ、お買い求め下さいませ!おススメです。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.11.09 21:34

おはようございます。
半世紀の年齢を過ぎた2年前から、体調の変化に悩まされてはいますが、まだ若干1名の高額授業料もありますので頑張ってます。(笑)
四十肩が再発かな?と言えば「五十肩でしょうが!」と娘に突っ込まれる今日この頃です。

蘊恥庵庵主さまはこのようなこともなく、活動されていらっしゃるようで力いただいています(^○^)

>素晴らしい昭和の男子力(?)ですね(失礼)。
ははは、この表現いただきです!!

作ったはいいですが、最初の頃だけで今はパソコンの横で静かにしております。いじる環境にないもので・・・(^^ゞ

写真楽しみにしています。

投稿: あんりまー | 2009.11.10 09:40

あんりまーさん、こんばんは。
私も寄る年波には勝てず、いろいろとガタが来ておりますが、
そのおかげで、逆に人様の力をお借りできるようになって快適です。

昭和男子力(笑)、まさに作るだけでもいいんですよ。
出来上がっちゃうと、案外冷めちゃったりしますよね。

写真できてきました。
案外普通に撮れてしまっていて、全然アートじゃありませんが、近いうちにアップします。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.11.10 17:44

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