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2009.11.12

「天皇陛下御即位から二十年」記念DVD

20091113_85652 主党小沢幹事長の「キリスト教やイスラム教は排他的」発言が物議を醸しております。一神教は当然そういう性質を持つものであり、いちおう宗教に興味を持ち、日常的に禅に接し、また「排他的」の対照位置にあるとも言える出口王仁三郎を研究している者としては、この発言はある意味では間違っていないと思います。
 ただ、こういう問題は、それらの教義自体、実際の信仰上の心情、そして政治的な活動など、ちょっと考えただけでもいろいろな側面があるわけで、そういう多面的な問題を、ああいう場で簡単に一言で断言してしまうのは、それはたしかにまずかった。空気読めないにもほどがあります。さすが目の前の利権にすり寄る小沢教の教組であります(笑)。
 こちらのDVDも同じような問題をはらんでいるんですよね。皆さんのお宅のお子さんが通う学校では、今日このDVDは披露されたのでしょうか。どうなんでしょう。
 まあ、民主党政権になり、日教組の天下になった今の世で、公立学校においてこのDVDが上映されたところはほとんどなかったと予想されます。それ以前に記念式典などをやったところはあるのでしょうか。特に輿石東のお膝元であるここ山梨では、そんな気配すらないようですが(笑)。
 ニュースによれば、奈良市の教育委員会が実施上映状況を調査したということでして、これまた物議の対象になりそうです。これなんか特殊な例なのではないでしょうか。
 ということは、この数千万円かけて作られ、全国の学校に配布されたDVDはほとんど日の目を見ず、そしてどこかに葬られてしまったということでしょうかね。
 ウチの学校は、1校時に記念式典と称して全校生徒を体育館に集め、このDVDを放映しました。そして、午前中で授業は打ち切り、生徒も職員も思わぬ半ドンにちょっとラッキーという感じでした。
 もちろん、ウチの学校が特別にそちら寄りということではありません。DVDを観賞した生徒たちも、興味深々の者もいれば、寝ていた者もいるし(たぶん)、いろいろとツッコミを入れているのもいたし、半分冗談ぽくですが異議を唱える者もいました。つまり、学校としては「排他的」「一神教的」でなく、非常にフラットな雰囲気であったということです。先生たちも同様。
 私はというと、正直感動してしまいました。私は自分のことをソフトな右派のように言うことが多いのですが、最近は単純にそうとも言えない状況、心情になっておりまして、どんな気持ちになるか自分でも楽しみだったのです。そうしたら、いろいろと心の中でツッコミを入れつつも、ちょっとジーンとしてしまった。
20091113_85728_2 いや、思想的なこととか、近未来ならぬ近過去の歴史とかではなくてですね、やっぱり同じ王室がとだえることなく2600年以上続いている(それ自体物語ではあっても)ということはとんでもないことだなあと純粋に思ったのです。世界にそんな国はありません。王家の交代こそが世界史であり、そこに付随する戦争こそが世界史であると言ってもいいのですから。
 ですから、本当に単純に「日本国の象徴及び日本国民統合の象徴」だよなあと。いろいろな意味で平和な歴史の象徴であって、それはそれで実にありがたいことだと思ったのです。
 こういうことを学校のセンセイが言うと、すぐに噛みつかれるのは承知の上です。でも、そういう方々とは、正直思考の空間や時間がちょっと違うんですよね。私は「排他的」でも「一神教的」でもありませんから、そういう方々の言い分も痛いほどよく解ります。私も立地点がそこなら、そう言います。しかし、それこそいろいろな立地点があるわけで、今日の私は先ほど述べたようなところに立って目の前に広がる風景を眺めたわけです。ただそれだけのことです。
 それにしても、このDVD、最初からヘンデルの水上の音楽が流れたりして、いきなり英国王室なのには笑いました。さすが懐が広く深い(笑)。ちなみに次はヴィヴァルディでした。
 それから、このDVDが制作された時期や事情からしてですね、当然登場人物に哀愁が漂っていました。特に麻生前総理のあの「礼」のしかたはどうでしょう(笑)。福田さんもなんか泣きそうだったし。
 このDVDの内容にも、また、天皇陛下即位20年の記念式典での天皇の発言にも、「平和」「家族」という大きなテーマがあったと思います。そうしたイメージの天皇制が構築されるあたって、キリスト教の影響が非常に大きかったということも忘れてはなりませんね。世の中は、そう簡単に二分できません。「排他的」なんていう言葉も本来ありえません。
 なぜなら、お釈迦様が言う通り、「自己」=「他者」であるからです。

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コメント

前略  薀恥庵御亭主  様

おはようございます。

「コメント」をさせていただきます。
愚僧は甘いものに目がないので・・・
「左党」ですね。笑

はっきり申しまして・・・
「この世界中で・・・永きにわたり
 王室が続いているのは日本だけ」
であり・・・それを他の国はとても
高く評価していること。

つぎに「日本語」も同様 他の国では
とても高く評価されているということ。

この二点を理解している人が「日本人」
には少ないという事実。

この点を今後 絞殺× 考察していく必要が
あると思われます。

えぇぇぇぇ・・・
「永く続けることは宝ですね。」

例えば「銭形平次」。

ここで大切なのは「主人公」だけでは
ありません。

愚僧が心底尊敬致しております・・・
「遠藤太津朗(辰雄)」様
「西田良」様かたの
「脇役」の御方々様の存在です。

当然 愚僧も「日本国の脇役の一人」で
あります。

「脇役」の存在なしに「主役」は成立ち
ません。

遠藤太津朗様 西田良様 御二人様とも
御役柄以外の「笑顔」は もう最高であります。
心より御慕いもうしております。

お互いの「役柄」を認識して・・・
日々 精一杯生きることが大切だと感じます。

「通行人合唱おじさん」    俳


 


投稿: 合唱おじさん | 2009.11.13 10:22

前略   薀恥庵御亭主   様
【訂正】させて頂きます。

読み返しておりまして・・・
右派×うはっ・・・違ってる。

「左党」ですね。笑 ×
「砂糖」ですね。笑 ○

勘違い致しておりました。
愚僧 御酒は嗜んでおりません。

人間は「勘違い」する生き物ですね。

私宛の「メール」にも・・・
「合唱なされるのですか」という
御尋ねを頂戴致しますが・・・
愚僧 人生で「合唱」したことは
ありません。勤め上「合掌専門」
です。笑

「合唱おじさん」自体が勘違いから・・・
できておりますので・・・
愚僧は本当に罪深い男であります。笑

合掌おじさん          拝

 

投稿: 合唱おじさん | 2009.11.13 12:21

合唱おじさん様、こんばんは。
左党で甘党でいいじゃないですか(笑)。
本当に日本は「有難い」国だと思いますよ。
「勘違い」も日本語ならではの同音異義のおかげですよね!

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.11.13 17:55

ちょっとーーー
アタシもみたいんですけど
学生しか見れないんですか?
深い意味なく皇室には興味ありなんです。
きっかけは先生が、雅子さまがお嫁にいく時、都市伝説的な事を生徒に吹き込んだあの日からです。
アタシがどんな手を使っても絶対に入り込めない皇室は謎過ぎで、なおかつ未知ですよね。

天皇が被災地行って膝ついて励ます場面が、
『あの膝つきは、天皇の威厳がないからよくない』って言った人がいたみたいですね。

アタシは天皇すごいって感動しましたけどね。
国の象徴がそういう姿勢とるって
外国の王様もやるかもしれないけど、やらないかもしれませんよね?

投稿: カオル | 2009.11.15 16:32

カヲルよ、今度見せてあげるよ。
なかなかいいよ。
この時代、皇室だけは謎であり、タブーであってほしいね。
ところで…
なんか吹き込んだっけ?ww

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.11.16 21:45

吹き込んでますよ
なんで婚約の会見が遅くなったか、とか。。。

投稿: カオル | 2009.11.19 13:05

カヲルよ、そんなこと言ったっけ?ww
全然覚えてないぞ。
まったくいい加減なハッタリ教師だよな。
と書いているうちに、なんとなく思い出してきた!

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.11.21 16:42

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