追悼 剛竜馬さん
↓一番左が剛さんです
プロレスバカ逝く!ショックすぎます。
昨日木戸修さんとキラー・カーンさんにお会いして、昭和プロレスの息吹を感じたばかりなのに…。お二人よりお若い剛さんがお亡くなりになるとは…。木戸さんとは第1次UWFで一緒だった時期もあるのではないでしょうか。剛さん、2年前にはキャラバンの講師もなさったんですよね。
ついこの前です、久々に剛さんのお姿を拝見したのは。テレビで8月30日のユニオンプロレス後楽園ホール大会に出場されているのを観たんです。たしかに体は小さくなっていましたが、あの精悍な顔つきと豊かな表情は変わっていず、ああお元気そうで良かったと思ったばかりだったのです。実はあの時、「ああ、生きてたんだ。良かった…」と不謹慎なこと言ってしまいました。いや、それほど私にとっては久しぶりのお姿だったんです。
国際プロレスから新日本、UWF、全日本と、本当にいろいろなリングで活躍された剛さん。プロレスの強さや巧さというよりも、その独特の存在感で私の脳裏に強く焼き付いているレスラーですね。そして、俳優としても刑事物で見事なはまり役をこなしていました。
「プロレスバカ」という愛称のとおり、ある意味愚直なまでの不器用さと言いましょうか、たぶんあまりに真っすぐすぎたのでしょうね。いろいろとトラブルに見舞われたこともありました。
以前引ったくり容疑で逮捕され、半年にわたって拘置所生活を余儀なくされたこともありました。ご本人はそれは冤罪であったと主張していました。そして、その経験で精神的にも肉体的にも鍛えられたと言い、そうした不幸な体験にさえ感謝したい気持ちだとおっしゃっていましたね。
私は別冊宝島のプロレス本の中での、インタビューのこの一節が印象に残っています。
「どんなどん底に落とされようとも、生きていく自信はある。どん底どころじゃない。崖から落っこちて、途中で枝に引っ掛かって、それが折れてまた落ちて、下には泥沼があってズブズブ沈んでいって、その下にはマグマが煮えたぎっているところに落ちたとしても、絶対にギブアップしないでこれまで生きてきた…」
こういう強さを持った方だったのです。こういう強さがあの存在感を生んだのでしょう。人間の生のたくましさ、したたかさを伝えてきた剛さんの、ある意味あまりにあっけない死でした。
あるニュースサイトにあった次の文が哀しみを誘います。
「剛さんが死亡する前日の17日、親しいレスラーら友人の元に、本人から何度か着信があった。しかし、疎遠になっていたなどの理由で、電話に出なかった人がほとんどだったという。死を覚悟した剛さんは最後に、仲間たちの声を聞こうとしたと思われる」
ご冥福をお祈りします。
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コメント
剛竜馬さん、印象に残っています。
藤波?との一騎打ちだったかな、すごい熱戦でテレビの前で
興奮して観ていたのを憶いだします。
印象に残る、というのがプロレスラーの誉れじゃないでしょうか。
ご冥福をお祈りいます。
投稿: 日田の宮田 | 2009.10.19 19:27
宮田さん、おはようございます。
そうですね、藤波さんとのタイトル戦は素晴らしい試合でした。
お二人とも技術で見せるタイプではありませんが、
気持ちという意味では最高レベルでしたね。
日本人にしかできない闘いだったのではないでしょうか。
本当に残念です。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.10.20 06:31