台風一過 初冠雪の富士
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台風で被害に遭われた皆さまに心からお見舞い申し上げます。
当地富士北麓では、未明に多少強い雨と風がありましたが、朝にはなぜか青空がのぞいておりました。娘たちも、そして私も学校が休みと決まっていましたので、なんとなく得したような、しかし後ろめたいような…笑。
私は中間テストなど作る仕事がしっかり残っていましたので、午前中は出勤しました。子どもたちは、絶対に外出しないようにと、小学校から強く言われているようでして、台風一過の抜けるような青空をうらめしそうに見ていたようです。仕事とは言え、「いってきます」と言って出て行く私を、うらめしく思ったに違いありません。
さて、私は午後2時頃まで仕事をしまして、さあ平日の午後にフリーになるのは珍しいことですから、普段あまり行けない「富士吉田市歴史民俗博物館」に行ってまいりました。休日ですとそれなりに人がいて落ち着いて観覧できませんので、こういう日がチャンスです。平日であることに加えて、台風で大荒れになるはずの日ですから。
実は今、当民博では、私の奉職する学校の母体となっている寺院の歴史的美術品などを展示する「月江寺展」をやっています。それを今日は完全に独占状態(お客さん一人)で堪能してきました。いや、本当に素晴らしかった。そして、いろいろと謎が深まった。それについては、また後日報告する予定です。
さて、民博をあとにした私は、帰宅せんとしたわけですが、途中車窓から見える富士があまりに荘厳だったので、ウチから少し西に走った「道の駅なるさわ」に向かいました。写真を撮るためです。
私の予想通り、道の駅を裏側にある駐車場には、多くのカメラマンが望遠レンズの大砲で富士山を狙っていました。そう、昨日初冠雪が確認されたということもありますし、こういう台風一過の時というのは、いつもは見られない雲が発生しますし、だいいち空気が澄んでいて、山肌の鮮明な、ある意味露骨な富士山を撮ることができるんですね。特に夕刻には年に何回かしか見られないような、幻想的な赤富士になる可能性があります。それを狙ってやってくる皆さん。いったい仕事は何してるのかな。みんながみんなプロのカメラマンとはとても思えない。
私もそんなカメラマンの方々の間に混じって…と思いましたが、考えてみれば私はデジカメすら持っていない。結局最近手に入れたiPhoneで撮るしかないわけで、とてもとても、そんな本格的な皆さんの中に入っていけません。
そこで、ほんの少し離れたところに車を停め、まあテキトーにシャッターでも切ろうかと思いまして車を降りましたら、ちょうど目の前に大きな水溜まりがあって、そこに見事な逆さ富士が映っていたのです。これはラッキーとばかりに何回かシャッターを切りました。iPhoneのカメラ、なんだかシャッターのおりるタイミングがよく分かりません。おかげで、地面を撮ってしまったり、自分を撮ってしまったり(笑)。
さあ、そんな感じで、まさにとてもプロの(?)カメラマンさんたちには見せられない状況の中で撮った、一番まともな写真が上の写真です。ちょっと変なものが写り込んでいたのでトリミングしました。
画質は気にしないとして、どうですか。なんとも荘厳な富士のお姿ですね。首に激しく流れる雲を巻き、しかし、相変わらず何ものにも動じず堂々とましますお姿。これは台風一過ならではの強い富士山です。民博での展示の中心であった「信仰の山」という側面が、最もよく分かる瞬間かもしれません。
写真をclickして拡大してみると分かるかと思いますが、頂上中央に見える白山岳に、かすかに白い雪が被っています。初冠雪と言われた、その雪です。初冠雪というのは麓で観測されたという意味ですから、本当の初雪とは違います。あくまで麓の人間(気象庁の測候所の係)が判断するものです。
これから、この「白」が徐々に勢力を拡げ、そして、あの凛とした白富士になるわけですね。季節は確実に冬に向かっています。
あと、やはり山肌ですね。非常にクリアに見えます(写真はやや不鮮明ですが)。そう、頂上が冬ならば、5合目付近は秋。今紅葉が見頃です。そして、麓にはまだ夏の緑も残っています。都合三つの季節をまとっているわけですね、今の富士は。それがお分かりになるでしょうか。
紅葉が徐々に山を下りてきます。ウチのあたり(標高1200メートル付近)に来るのは3週間後くらいでしょうか。いよいよ寒い季節、そしていろいろな意味で勝負の季節がやってきます。
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