« 「早く終われ」はやめましょう。 | トップページ | 『シリーズ ONの時代 第1回 スーパーヒーロー50年目の告白』 (NHKスペシャル) »

2009.09.19

エブリイランディ (スズキ)

V10440a 日夜、秋田へ向けて出発いたしました。
 夏にカミさんの実家のある横手市へ行く予定でしたが、あの静岡の地震の影響もあって急きょ中止になってしまったんですよね。そのリベンジというか、仕切り直しでシルバーウィークを使っての秋田行きとなりました。
 富士山を出て、まずは河口湖インターから中央道、圏央道、関越道を通って東松山まで。以前は、圏央道の川島インターまで行きましたけど、考えてみると東松山まで行った方が安いわけですよね。河口湖から1000円です。川島だといちおう大都市圏なので1400円かかってしまいます。
 で、東松山から一般道で東北道の加須インターまで走りまして、再び高速1000円で秋田の十文字インターまで。都合2000円ということになります。
 民主党が高速タダみたいなアホなこと言ってますけど、まあ、自民党の週末1000円くらいで、我々はもう充分ですよね。タダだとなんだか料金を調べて安い時間帯や道を選ぶ楽しみがなくなってしまいます。男はそういうの大好きですからね。
 さて、東北道は昼間の大渋滞がウソのように、夜はスカスカ(と言ってもいつもよりはずいぶんと車が多い)。ただ、困ったのはパーキング・エリアやサービス・エリアがどこも満杯だったことです。みんな同じようなことを考えているのか、PAやSAで仮眠を取りながら夜中走っちゃえっていうことでしょうね。岩手までほとんどどこもいっぱいでした。
 そんなわけで、トイレにも行けず、結局休みなしで走り続け、秋田自動車道の錦秋湖SAまで行ってようやく仮眠を1時間ほど取ることができました。接心明けにはちょっときつかったかなあ。でも、どういうわけかいつもより目がさえて、途中眠気に襲われることはほとんどありませんでした。メガシャキがきいたのか。
 錦秋湖に着いたのが明け方の5時くらいでした。少し周囲が明るくなった頃。ずっと寝ていたカミさんが目を覚まし、「あっという間に秋田だね」とか寝ぼけたこと言ってます。そりゃあ、7時間たっぷり寝てりゃ、あっという間でしょが(笑)。
 さて、今日はそんな長旅のパートナー、私の愛車の紹介をしましょう。考えてみると紹介し忘れてました。しばらくプントやパンダというイタ車(痛車)に乗ってたんですが、あまりにぶっ壊れるので、2年前にこれに替えました。
 皆さん、エブリイランディなんて知らないでしょう。今は絶版の車ですし、もともとほとんど売れてませんから。
 でも、私にとってはこの車、一つの理想形なんですよ。
 小さくてたくさん乗れる。車中泊にも最適。これですよ。
 世の中ではミニバンとかミニミニバンとか流行ってますけど、このエブリイランディはホント世界最小の7人乗りミニミニミニバンだと思いますよ。なにしろ、ほとんど軽自動車のボディですから。
 まあ、そんな貧弱な旧型の軽のボディだからこそ、危険だということもあって絶版になったんでしょうね。でも、昔はこの種の車、何種類かあったんです。スバルのドミンゴを端緒として、ダイハツのアトレー7、三菱のタウンボックス・ワイドとかね。軽のワゴンに1リッタークラスのエンジンを積んで、座席を3列にしたやつ。
Everylandy1_s ちなみに、このエブリイランディは2+2+3の7人乗りです。これが実はちょっと珍しい。今のミニバンも2+3+2のパターンが多い中、けっこう貴重です。すなわち、2列目が独立したキャプテンシートになっているわけですね。結果として、ウォークスルーになって非常に便利です。
 なんといっても、7人乗りにしてこの小ささ、取り回しの良さは素晴らしいですね。最小回転半径も4.5メートルで本当に小回り君と呼ぶに相応しい。シエンタでさえ5.2メートルですからね。気持ち悪いほど小回りしてくれます(笑)。
 私は外観もひそかに気に入っています。本当は小さいくせにけっこう大きく見せるフロントデザインです。ま、それがギャグと言えばギャグなんですけどね。一時期流行った光り物で構成してあるエセ・ラグジュアリーって感じ。
 左スライドドアを開けるとにゅっと出てくるオート・ステップもいいですね。みんなビックリします。あれは便利ですね。ちょっとしたぜいたく。子どもも喜ぶ。
 左右ともスライドドアであり、またその窓も全開になりますから、非常に解放感があります。剛性的にはなんだか不安ですけど。
 もちろん、普通の人からするといろいろ不満もあるでしょう。1300㏄のSOHCエンジンは実にうるさいし、一人乗車だと妙に非力に感じます。軽のボディーに軽の2倍の排気量のエンジンを積んでいて、なんで軽より加速が鈍いんだ!と。しかし、不思議ですねえ、たとえば7人乗ったりすると、意外に余裕がある。まあ、結局、馬力よりもトルクで勝負するセッティングなんでしょうね。
 うるさいのは、キャブオーバー・レイアウトだということもあります。つまり、助手席のお尻の下にエンジンがあるんですよ。だから、うるさいだけでなく熱い(笑)。冬場は自然のシート・ヒーターでいいんですけど、夏は妙にケツが熱い(笑)。運転席でもそうですから、助手席に座った人は、きっとお尻にあせもができます。
 それから、まあとにかくよく揺れる。ピョンピョンはねる。コーナリングではなんだか倒れそう。私はもともとジムニー乗りでしたから、そういうのに慣れているどころか、そういうのが好きなんですけどね。普通の人は壊れたんじゃないかとビックリするでしょう。さすが実質軽自動車です。
 ちなみに私のは4WDです。寒冷地なので当然の仕様です。普通のフルタイム四駆なんですが、ふた冬過ごしてみて、雪道での走破性はけっこう高い方だと思いますよ。最低地上高もまあそこそこですし。
 燃費は普段乗りで12キロくらい。今回のような長距離高速運転ですと15キロくらいまで行きます。まあまあでしょうか。
 2年前、この車の中古車を探していたんですね。で、埼玉で6000キロしか走ってない程度のいいこの車輌を見つけまして、パンダを売り払って購入したのです。今では、本当にいいパートナーです。今まで乗った様々な車の中でも、かなりのお気に入り上位にランクされますね。
 またこういうコンセプトのミニミニミニバン開発されないかなあ…。やっぱり安全性の問題なのでしょうか。
 あ、そうそう、一つ今回の東北道で思ったこと。SAで給油しようとしたら、ものすごい給油渋滞になってました。で、しばらく並んで、給油口の場所(右か左か)で2列に分かれるじゃないですか。このランディ、給油口が右側にあるんですね。ですから左の列に行ったら、そっちは全然混んでない。右の列を見ると、相変わらずの大渋滞。すなわち、車体の左側に給油口がある車の方が圧倒的に多いみたいなんですよね。これってどういうわけなんでしょうか。実際のところ、どちらの車の方がどのくらい多いんでしょう。妙にそれが気になりました。

不二草紙に戻る

|

« 「早く終われ」はやめましょう。 | トップページ | 『シリーズ ONの時代 第1回 スーパーヒーロー50年目の告白』 (NHKスペシャル) »

旅行・地域」カテゴリの記事

もの」カテゴリの記事

コメント

前略    薀恥庵御亭主  様
「エブリィランディ様」・・・
とても可愛い「車体デザイン」ですね。
「好感」がもてます。笑
何よりも善いことです。
「ミニバン」という形式は
日本人にとって「理想形」です《断定》笑。
だいたい・・・「日本人」に
愚僧の大好きな「車体デザイン」・・・
「フェラーリーディーノ246GT」は
似合わないです。笑
日本人の「体型」からして無理があります。笑
あのぉぉぉぉぉ・・・愚僧は
「電気炬燵」と「電気ポット」と「テレビ」
の「姿・形・シルエット」が「現代日本人」の
デザイン文化の「大黒柱」だと感じているのです。笑
うぅぅぅぅん。
「日本人」は「座敷の様なくつろげる車内空間」
えぇぇぇ・・・
「所帯じみた車内空間」が必要なのです。笑
窮屈でも「車体デザイン」がカッコ良ければ
全てよいといった「イタリア車文化」と
「日本車文化」は対極の位置にあるのです。
それからぁぁぁ・・・
えぇぇぇぇ・・・愚僧は
「昭和30年代前半の日本車」が一番美しい
「車体・シルエット」だったと考えています。
まさに「車体デザイン」の絶頂期だったので
ありましょう。
現在の「車体デザイン」は「力」がありません。
本当に・・・「反省」が必要です。
現在の「日本車」のデザインはいけません。
なんとなく冷たくて・・・画一的で・・・
「日本人のやさしさ」が表現されていないのです。
そのぉぉぉぉぉ・・・
「ダイハツ・ミラジーノ1000」が現代の
「車体デザイン」の「最高傑作」だと確信
致しております。
でもぉぉぉ・・・ほとんど売れなかったそうです。苦笑
ふぅぅぅ・・・「私」もいけません。
まぁぁぁ・・・はっきりいって愚僧のコメントは
「説得力」がありません。苦笑
近頃 「老眼」と「呆け」が益々進んで
文脈に「勢い」が全然感じられません。笑
愚僧も30代前半が舌頂期×絶頂期◎だったの
でありましょう。このごろは本当に駄目です。笑
私自身 日々反省が必要です。

合唱おじさん               拝

投稿: 合唱おじさん | 2009.09.25 00:07

合唱おじさん様、こんばんは。
エブリィランディくんをお褒めいただきまして、ありがとうございます。
私このデザイン大好きです。
そして、この「所帯じみた車内空間」最高ですよ。
家族もこの車だとみんなくつろぎまくります。
家族4人で、どこへでも行ってどこでも寝ます。
ミラジーノ1000とはまた渋いですねえ。
たしかにあれは可愛かったですね。
特に1000。
やっぱり売れなかったんですか(笑)。
ちなみに昭和30年代と言うと、
知られざる名車、名デザインである
スズキフロンテ800、いいですよ〜。
2サイクル3気筒800㏄でFF!
リアの曲面ガラスがセクスィーでした。
http://www.webcg.net/WEBCG/essays/korekiri/e0000018015.html?word=%A5%D5%A5%ED%A5%F3%A5%C6800
これまた極端に売れませんでした(笑)。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.09.25 20:03

前略    薀恥庵御亭主  様
名車 「スズキフロンテ800様」・・・
只今「拝見」いたしました。
この当時の「車」は本当に魅力的ですね。
なんといっても「手作り感」が
あります。機械なのに「ぬくもり」です。
当時の車の「パンフレット」も手描き
なので「素晴らしい芸術作品」に
仕上がっています。とにかく「美しい」。


えぇぇぇぇ・・・それから・・・
「売れない」ことは素晴らしいことです。
また・・・勝手に「断定」していますが。笑
「理解」されるのに時間がかかるものは・・・
「本物」だということです。

「名車」「名庭園」「名筆」「名画」・・・
「迷僧」これらの本物の「魅力」というもの
の理解には年月を要します。笑

うぅぅぅん。
特に「迷僧」・・・これは永く「嘲笑」されます。
愚僧の「迷僧力」「馬鹿力」「糞力」の魅力の
蕾も遠い将来 開花の時がまいりましょう。
なんとなく臭(にお)いそうでいやですね。
そのまま枯れたほうがいいのかも。笑

えぇぇぇぇぇ・・・
その「愚僧の馬鹿力」の源(情報源)は・・・
最近では「集英社 まんがこども大百科」です。
これは本当の「名著」です。
子供の為に買っておいた「本」なのでが・・・。
とても面白くて読みやすくて・・・
ついつい読み続けてしまいます。笑

「集英社まんがこども大百科」は愚僧の大切な
「脳味噌」です。これが無いと「駄目」です。笑
ほんとうに・・・いつも「御助け」いただいています。

「学校教育」については「無知」ですが・・・
こんな風なわかりやすい「辞典」を「一人一冊」
無料配布して小中高 その「一冊」で授業を進めたら・・・
全国の「教育学力」も荒情× 向上◎することと
思います。

「教育」から「興味」を導くことこそが何よりも
「大切」なことだと感じています。

まぁぁぁぁ・・・きっと
こんな「愚考」も売れないことでしょう。笑
合唱おじさん      拝


投稿: 合唱おじさん | 2009.09.25 23:38

合唱おじさん様、こんにちは。
「売れないことは素晴らしい」…真理ですね(笑)。
大概真理というのはすぐには分からないものです。
人類自体、ずいぶんと長く渡世を続けているくせに全然悟っていませんしね。
昭和のものづくりは、売れることよりも、自らの信じるものをベースにしているんでしょうね。
白井晟一の作品にもそんなことを感じました。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.09.26 12:15

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: エブリイランディ (スズキ):

« 「早く終われ」はやめましょう。 | トップページ | 『シリーズ ONの時代 第1回 スーパーヒーロー50年目の告白』 (NHKスペシャル) »