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2009.09.23

戦極~第十陣~

0369 田十文字を朝6時すぎに出発し、最上川を下って庄内平野へ、そして日本海に沿って新潟へ。日本を支える米どころをたどりました。どこもかしこも黄金色で、なんかパワーをいただいた感じ。
 そして、そのパワーを秘めたまま、富士山に帰るかと思いきや、我ら家族はなぜか埼玉へ。
 そう、私とカミさんはさいたまコミュニティーアリーナ(さいたまスーパーアリーナの隣の展示場)で行われた「戦極〜第十陣」に参戦してきたのであります。
 私は、昨年のDREAM.4以来の総合格闘技観戦となります。あの時は総合初観戦後、「総合はもう観ない!」と言ってましたが、さっそく約束を破ってしまいましたね。まあ、今回はレスリング関係者というか、教え子というか同僚というか、という人からお誘いを受けたので、ありがたく行かせていただいたということで。
 で、また結論から書きますが、やはり「総合格闘技」という競技(興行)の限界を感じさせる内容でしたね。面白くなかったと言えばウソになりますが、いろんな意味で「痛い」ところも多かったと思います。
 実はですね、ウチは子どもや猫も一緒だったので、前半はカミさん、後半は私ということで入れ替わり観戦でした。
 カミさんはなぜ前半で満足なのかと申しますと、第2試合に桜庭和志の弟子、マイミクになってまで応援している佐藤豪則選手が参戦したからです。結果はKO負け。カミさんはちょっとガックリしてましたけど、いちおうメジャーデビューですからめでたいということで。一部では桜庭自身戦極へ移籍か?と言われていましたが、いつものとおり弟子の試合にはセコンドにもつかず、来場もしていませんでした。セコンドはプロレスラーで実弟の佐藤豪が付いていたようですね。
 さて、私はその間、子どもと猫を連れて、氷川神社方面へ散歩。なぜか氷川神社へは行かず、住宅地の中に突然現れた富士塚風の浅間神社にお参りしました。あんなところで富士山に登るとは。
 そして、休憩中にカミさんと入れ替わって会場入り。知り合いとも無事合流しました。RRS席ということでリングサイドなわけですが、平らでちょっと観にくいので、立って見れる最後列にて観戦。
 石井慧と吉田秀彦がリングインして、石井のデビュー戦、大晦日の有明コロシアムの正式発表がありました。石井選手は思いっきり猪木さんのパクり。吉田選手も気の抜けた返しで、なんか今一つ緊張感がありません(笑)。
20090924045 後半最初の試合は、石井と同様柔道オリンピック金メダリスト瀧本誠登場。これが一番痛い試合でした。瀧本はさすが柔道出身者で、相手を倒すことには長けていますが、そこからの極めが弱い。攻めあぐんでいるうちに膠着状態に陥ります。
 総合もどんどん進化して、特に防御の技術が上がっていますから、ああいうグランドでの膠着が増えてしまう。スタンドでの打ちあいにしても、こちらも一発狙いが減っています。つまり、一本で勝つ技術よりも、負けない技術ばかり向上してしまった感じなのです。そうすると、競技として興行として絶対に面白くなくなります。まあ、「JUDO」とか「SUMO」と一緒でしょうかね。
 プロレス派の私としては、総合のそういう傾向は悪いものではありません。プロレスがK−1や総合に食われた頃は、まさにそれらの草創期であり、まだまだ異種格闘技的な面白さがありました。単純に勝敗を決する競技は、洗練されていくとだいたいこういうふうになっていくんですよね。ある意味人間の弱い部分やずるい部分が強調されていく。
 さて、次の試合はどうだったでしょうか。アントニオ・シウバの試合です。彼はプロレス的ながたいの持ち主ですから、リングインしただけで充分絵になります。モノノケ風でいいですね。パンチ一つとっても迫力ありますから、生で観る甲斐があるというものです。
 で、試合はいつのまにかグランドに移行して、あっという間に肩固めでシウバが勝ったようです。なにしろ、グランドになると全然見えないので、何が起きてるかわかりません。せっかくの大男どうしの戦いも結果は地味になってしまいます。
 今回も笑ってしまったのが、そこのところなんですね。興行としての限界。つまり、グランドの攻防になると、お客さんがみんなリングを見ないで、スクリーン(ビジョン)ばかり見てる。それも今回は、私たちのすぐ後にスクリーンがあったので、前の人たちはみんなこっちを向く、すなわちリングを背にして後を向くわけですよ。これはやっぱり変ですよ。目の前数メートルのところで闘っているのに、それに背を向けるわけですからね。一体感どころの話ではありません。私はスクリーンの直下だったおかげでリングの方をずっと見ていましたが、たしかによく見えないし、みんなこっちを向いているのでなんか気恥ずかしいというか、とにかく変な気持ちになりました。
 いや、そんな中すごい人がいました!私のすぐ前のおじさん(おじいさん)、なななんと、グランドの攻防になると、おもむろに手鏡を取り出して、背後のスクリーンを映して見てるんですよ!いやあ、感心、感心。今日のMVPはあのおじいさんだな(笑)。ま、その手鏡に見入る姿も妙といえば妙すぎましたが…。
20090924017 さてさて、いよいよメインです。アテネ五輪柔道銀メダリストの泉浩のデビュー戦。結果は壮絶KO負けでした。しかし、その壮絶ぶりが良かったと言えば良かった。気持ちの強さが伝わってきました。しかし、これもですね、ある意味半分シロウトの泉だからこそ、そういう魅力ある散り方になったわけで、次からはこの経験をもとに負けない技術を習得してしまって、小さな試合になってしまうでしょうね。そういう宿命なんですよ、総合は。
 ちなみに、ワタクシ的にうれしかったのは、泉のセコンドが安生だったことでしょうか。まあ、安生イズムを継承しての負け方だったとも言えないこともない…かな。
 年末の石井選手の試合も案外しょっぱいものになっちゃう可能性があります。彼の柔道もそれほどスケールが大きいとは言えなかったと思います。本気で格闘技界を引っ張りたいなら、それこそアントニオ猪木ばりのスケールが必要でしょう。石井の度量が試されますね。
20090924_82320 最後に個人的にウケたこと。会場の入り口に赤いのぼりが数本立っていました。おっ、泉の応援団かな?と思ったら、思いっきり「ぶつだん」って書いてありました。入り口にあるスペースで仏壇の展示即売会をやってました(笑)。おいおい、縁起悪いぞ。

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