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2009.09.15

「無理」はやめましょう。

20090916_80754 論文指導の季節です。それも含めて今日はとにかく文章を書くことが多かった。自慢じゃないですが、今日だけで15000字ほど書きました。卒論並みですな。
 そんな中、看護学科志望の生徒の指導をしておりましたら、星野富弘さんの文章が出てきまして、障害を乗り越えて、いや障害を負ったからこそ生まれた可能性の話を読むこととなりました。
 ちょっと話がそれますが、最近いろいろなシーンで気になること。ウチの娘もそうなんですけど、とにかく今の若い人たち、すぐに「無理」と言う。もちろん、私たちが考えているよりも軽い気持ちで「ムリ」と言っているんですけれど、なんかとっても気になります。
 子どもや生徒だけでなく、仕事上もそういうことが多い。最初から「無理」と言ってしまうと、それこそ可能性がそこで絶たれてしまうような気がするんですけどね。
 私は頼まれたら断らないを主義にしていますので、そういう発想や発言が信じられません。「無理」をごまかしてでもなんとかするのが、自分を発展させる唯一の方法だと思うのですが。
 ワタクシ流の言い方をすれば、想定外、不本意、不随意、外部からの来訪者たる「モノ」をどんどん受け入れろということですね。
 ま、そんなことばかりやってるので、あれもこれもでメチャクチャ忙しくなるわけですが、この歳になって「できるようになること」がたくさんあるのは、結構楽しいものです。生物学上退化していくことも当然ある中、進化していくこともあるので、加齢というものも前向きにとらえられます。アンチ・エイジングなんてクソくらえですよ(笑)。
 さて、話を戻します。星野さんはある看護婦さんのおかげで、字や詩や絵画という全く新しい可能性を見つけることができたわけですね。自分一人であったら、妙な先入観やプライドが邪魔をして、そのような可能性を発見できずに終わったかもしれません。やはり他者の存在は大切です。
 一般的にハンディと思われることを、前向きな発想と弛まぬ努力で乗り越え、とんでもない境地に達した方はたくさんいらっしゃいますね。
 先月、生徒のおかげでお会いすることができたMJQのピアニストデイヴィッド・マシューズなんかもその一人です。右手の不自由な彼のピアノは唯一無二の世界を作り出していました。ちょっと語弊があるかもしれませんけれど、こんなふうにも思います。もし彼が健常であったなら、今の地位を築けたかどうか…。
 同様にジャズの世界でもう一人。この人を忘れてはなりません。天才ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルト。彼は火事のために左手の薬指、小指の機能を失います。基本親指では指板を押さえませんから、都合人さし指と中指の2本だけで演奏することになるわけですね。
 珍しい映像がありますので、ぜひご覧下さい。これぞ神業ですね。

 4本指でもできないことが、なぜ2本でできるのか!これこそ我々の先入観、常識を超える「事実」です。
 私たちは普段、そういう先入観や常識、プライドや思い込み、そして怠惰のために、自らの可能性を自ら不可能性に変えてしまっています。実につまらないことですね。
 私もそろそろ人生の成熟期を迎えつつあります。できなくなることも加速度的に増えてくるでしょう。それに負けないように、「できる」ことを日々増やしていきたいと思っています。
 まずは「ムリ!」はやめましょう。「無理」は積極的にしますが(笑)。

Amazon 新版 愛、深き淵より。

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コメント

前略  薀恥庵御亭主 様
御亭主様の御活躍  愚僧「心」より
「尊敬」致しております。
最近「コメント文」を何度読み返しても
真剣に「誤字」をいたして
おります。苦笑
当然・・・頂いております
「メール」の返信等も誤字だらけ
となり恥ずかしい限りです。
その上「愚僧」らしい「私」らしい・・・
「文面」が思い浮かばず もう
本当に嫌になっております。
変に「保守的」な「文」ばかりです。
うぅぅぅぅん・・・
自分を見失っているのですね。笑
「合唱おじさん」を名乗って
もう15年ぐらいになります。
そうですねぇぇぇぇ。
次は「合唱老いぼれじいさん」です。笑
しかし・・・
好きな「落語」や「歌舞伎」や
「ミュージカル」の御方々様の
御苦労・御精進を思いますと
自分が恥ずかしくなります。
この頃では「山門」の掲示板
の「標語」も全く行進してません。
あれっ・・・いけません
「更新」ですね。苦笑
ふぅぅぅ・・・愈々
正真正銘の「愚僧」に近づきつつ
あります。笑
若い頃「中村久子女史」の伝記を
拝読し痛く感銘を受けました。
よぉぉぉぉぉぉぉし。
愚僧も「初心」を取り戻し・・・
「馬鹿道」をまっしぐらに後進を
痛します。笑
合唱おじいさん        拝


投稿: 合唱おじさん | 2009.09.16 19:21

>もし彼が健常であったなら、今の地位を築けたかどうか…。

多分、それはそれで彼らは別の個性を発揮してしまう気がしますね。例えば、奏法やスコアに雁字搦め(おお!“がんじがらめ”ってこんな字だったんかい!)のクラシックでさえ、その世界は個性に満ち溢れていますもんね。もちろん、人知れぬ苦労・努力はあるのでしょうが、私が無責任に拝聴する限り、彼らは“選ばれし者”だなぁと、感心するばかり。
この世に音楽があって本当に良かった。

投稿: LUKE | 2009.09.16 23:38

合唱おじさん様、おはようございます。
「馬鹿道」が一番尊いですよ。
そして、自分など見失うくらいがちょうどいいのではないでしょうか。
自分ほど厄介なヤツはいませんからね。
いろいろなコトにとらわれない生き方をされていて、うらやましいです。


LUKEさん、どうもです。
たしかにそうかもしれませんね。
選ばれし者はどんな状況でも選ばれし者なんでしょう。
なんとなく悔しい気もしますけど、しかし、そういう人たちに接することができるのは、本当に幸せなことですね。
この世に音楽があって本当に良かった。
そして、この世に自分がいて本当にラッキー!

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.09.17 06:19

   前略  薀恥庵御亭主  様

今夜 NHKでピアニスト「辻井伸行」様
の番組を拝見いたしました。

まさに「神様に愛される御人柄」だと
感じました。素晴らしい。
「素晴らしい」の言葉以外には表現できません。

こういう「素晴らしい番組」は・・・・
毎日 再放送するべきなのです。

私が「社長」ならば そうします。笑

合唱おじさん            拝

投稿: 合唱おじさん | 2009.11.22 23:52

合唱おじさん様、「神様に愛される」…よくわかります。
そういう人間になりたいものですね。
ところで、NHKは再放送専門チャンネルを持つべきですよね。
私だったら絶対そうします。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.11.25 17:23

前略    薀恥庵御亭主  様
「NHK」様にも・・・当然
素晴らしい「現場製作者」様が
居られる訳であります。

しかし・・・
管理職になってしまうと「現場」
に立てない場合もあると思います。

結局「現場の願い」が・・・
「上層部」まで届かないので
しょうね。残念です。

「素晴らしい作品」は「国の宝」
です・・・腐らせたり・・・
眠らせたりしていたら・・・
それは・・・「大罪」ですね。

「良い作品」は常に再放映して
いただきたいと愚僧も念じています。

合唱おじさん        拝

投稿: 合唱おじさん | 2009.11.25 19:21

合唱おじさん様、こんばんは。
あまりに再放送されない作品が多すぎます。
おかげさまで、私の録画したものが大人気です。
そのおかげでいろいろなご縁が広がっておりますが(笑)。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.11.27 18:24

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