第24回 都留音楽祭3日目
音楽祭、私の大きな仕事の一つが、お昼のフリーコンサートの司会です。
ま、司会と言ってもただ演奏者と曲名を紹介するだけですが。
このお昼のフリーコンサートは、皆さんがお食事している時間に行われますので、まさに「ターフェル・ムジーク」です。聴いている皆さんは貴族のような気分でしょうか…なんて、その貴族の皆さんが食べていらっしゃるのは、地元の方が朝から手間ひまかけて打った、手打ちそばです。いや、これがおいしいのなんのって。普段お昼ごはんを食べない私がおかわりしちゃうくらいですからね。
ちなみに明日のお昼は手打ち「吉田のうどん」です。これもこの音楽祭の名物の一つでしょう。
上の写真は、今日の演奏の一コマ。第1世代と第4世代の夢の(?)共演です。一見、おじいさんとお孫さんのアンサンブルという感じで、実にほほえましい光景でした…なんて、第1世代の方に申し訳ありませんね(笑)。
しかし、こういう交流というのもまた、音楽の素晴らしさですね。音楽は世代を超えます。
そうそう、今回はちょっと面白い傾向に気づきました。第1世代と第2世代(私も含めて)はですね、話が長い(笑)。というか、しゃべりたがる。語りたがる。これは、おととい書いたことにつながりますかね。初期世代の「思い入れ」「思い込み」「妄想」です。理屈っぽいとも言えるかもしれませんが、それが大事な場面もあるものです。
古い世代の演奏が、概してテンポがゆっくり(よって規定の時間をオーバーしがち…笑)なのもそのためかもしれません。一つ一つの音にこだわりを持っているんでしょうか。面白いですね。
さて、今日も梅岡さんたちから、チェンバロの復活についてのトリビアな歴史のお話をうかがいました。まあ、知らないことばっかりだなあ。そして実に興味深い。
それに関連して、チェンバリストの渡辺敏晴さんから実に興味深い録音を紹介いただきました。
なんと、ジャズのレコードで、ピアノの代わりにチェンバロ(ハープシコード)が使われているんです。私が生まれた1964年の録音。サックスの名手、ベン・ウェブスターの「See You At The Fair」です。ピアニストのロジャー・ケラウェイが「Lullaby Of Jazzland」という曲で、ハープシコードをジャンジャン弾いています。それが実にかっこいいし、実に新しく聴こえる。びっくりしました。
渡辺さんも、偶然見つけたというか、ベン・ウェブスターが好きで聴いてきたら、突然チェンバロの音が出てきてびっくりしたとのこと。
なんか、とっても自由ですね。この時代の方が自由だったかも。たしかに60年代には、ロックの世界でもけっこう使われてましたね、チェンバロ。
古いものが新しくなる瞬間というのは、それこそいろんなジャンルであることです。それに関わるのは、やはり天才たちなんですよね。たぶん、ロジャー・ケラウェイも、ちょっとした思いつきでやってみたんだと思いますよ。初めて弾いたのかもしれない。それであれだけかっこいいアドリブをやっちゃうんだから、すごいですよ。
こちらで少し試聴できますので、5番を聴いてみて下さい。
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