« 『理系クン』&『理系クン結婚できるかな?』 高世えり子 (文藝春秋) | トップページ | アンドレ・プレヴィン 『アンドレ・プレヴィン・プレイズ・マイ・フェア・レディ(1946-1956)』 »

2009.07.07

『日本の難点』 宮台真司 (幻冬舎新書)

Bks0906270809006p1 むむ、自分の難点が分かってしまった。
 ちょっと忙しいので、あんまり中身に踏み込まないで、自分のこと中心に書きます。
 自分の難点その1。やっぱり文学が苦手だ、という点。
 今さらながらですが、イメージや比喩がピンと来ないものは面白く読めません。ん?これは小説でも文学でもないって?たしかに、これはエッセイ(これまた玉虫色な語ですな)です。でもこの本、いわゆるポスト・モダンな、イメージ先行言語が横溢していて、私には、玉虫厨子どころか、ZAKKA屋にあふれるオシャレなデザイン群にしか見えませんでした。私にとって現代の小説なんてのは、単なるかっこつけデザインでしかありませんので(暴論失礼…そういうのも多いという意味です)。
 自分の難点その2。記憶力が非常に弱い、という点。
 実はこの本、先週けっこう集中して読んでいたんですよ。で、いろいろ書こうと思っていたら、なんとなく先延ばしになってしまった。それで、いざと思ったら、全然内容が浮かばない。これって本当に私を象徴してます。
 こうしてブログなんかも毎日書いてますけど、昨日書いたことも忘れてるんですよ。自分の吐き出したもすら忘れてるんですから、人のものをちゃんと覚えてないのは当たり前ですよね。ひどすぎます。
 皆さんはどうなんでしょう。読んだ本の内容とか、昔勉強したこととか、ちゃんと覚えてるんでしょうか。
 昨日の夕飯なんだっけ?という感じなのかなあ。この点に関しては、自分ではですね、このように解釈しています。昨日の夕飯なんだっけ?ましてや一昨日の夕飯は…。でも、ちゃんと自分の栄養になって、血肉になって、細胞になってる。そう思いたいですよね。
 今こうして考えたり、歩いたりしている、それがいつ食べた何なのかなんて、誰も分かりません。読書もそういうもの…だといいなあ。
 自分の難点その3。やっぱりスケールが小さい、という点。
 そう、この本で言えば、前半のコミュニケーション論・メディア論、若者論・教育論までは、まあまあ楽しく読めたんですけど、後半、幸福論、アメリカ論、日本論になると、急にページが進まなくなった。
 想像力が貧弱なんですよね。他者、それも目に見えない他者に対して思いやりを抱くことができないようです。
 それらの意味において、私は、宮台さんの言う「浅ましい奴」「セコイ奴」なんですよね。とても、ミメーシス(感染的模倣)を催させる「スゴイ奴」ではないということです。当たり前ですけど。
 つまり、私はエゴイストであり、本気さが足りないっていうことでしょうね。
 この本のキーワード「コミットメント(深い関わり)」…これもまた充分に玉虫色ですが…について、私はどこか冷めているところがあるんですよね、きっと。そういう意味で私は立派な現代人なのでしょう。
 教育という仕事においても、「コミットメント」の不足をハッタリで補うという、実に「浅ましいセコイ奴」なのです、実は。
 とまあ、日本の難点を考える以前に、自分の難点が露呈してしまったわけでして、なんとも暗澹たる気持ちにさせられる読書ではありました。
 難点2はおそらく生来のものですので、解決不能でしょう。難点1も生理的なものでしょうね。そうすると難点3だけかなあ、努力でなんとかなるのは。
 いや、想像力とは現実から離れた何かに思いを馳せることですから、好き嫌いと記憶力が大いに関与していそうですね。むむむ、やっぱり解決不能なのか。

Amazon 日本の難点 

不二草紙に戻る

|

« 『理系クン』&『理系クン結婚できるかな?』 高世えり子 (文藝春秋) | トップページ | アンドレ・プレヴィン 『アンドレ・プレヴィン・プレイズ・マイ・フェア・レディ(1946-1956)』 »

教育」カテゴリの記事

文学・言語」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/55913/45572523

この記事へのトラックバック一覧です: 『日本の難点』 宮台真司 (幻冬舎新書):

« 『理系クン』&『理系クン結婚できるかな?』 高世えり子 (文藝春秋) | トップページ | アンドレ・プレヴィン 『アンドレ・プレヴィン・プレイズ・マイ・フェア・レディ(1946-1956)』 »