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2009.04.11

形容動詞って何??(その1)

Hassy 容動詞ってなんですか?私は国語の先生なんですけど、この形容動詞というやつを教えるのが一番いやです。百歩譲ってもその存在を認めたくありません。だいいちネーミングのセンスが悪い。
 この前書いた接続詞「なので」はあり??という記事で、「形容動詞の存在に疑問を持っている」と書きましたところ、説明してほしいとのコメントをいただきましたので、ほんの一端ではありますが愚説を紹介します。まずは、グチから。
 今学校で教えられてる、というか、半世紀以上にわたって教えられてきた、いわゆる「学校文法」は、この方の文法です。橋本進吉。このおっさん(失礼)がむか〜し唱えたことが、今まで正しいとされて、無思慮無反省な学校の先生方によって、なかば強制的に教えられ、テストにまで出され…。
 なんとなく、このおっさん好きになれないんだよなあ。橋本文法もあんまり好きになれないし、上代特殊仮名遣いも認めたくないし、第一このおっさん、狩野亨吉のおっさんと一緒に、あのトンデモ中のトンデモ「竹内文書」を偽書だとかぬかしおったからなあ。夢もシャレもない(笑)。
 国語学を学び、国語の教師をしながら、橋本進吉をおっさんなんて呼べるのは私くらいでしょう。まあ、この人自身が悪いわけではなく、その無思慮無反省な輩が悪いんですけどね。
 さて、いきなりトンデモな発言から始まってしまいましたが、そのセンスの悪い「形容動詞」を正式に認めたのは、たしかに橋本進吉です。それが教科書や辞書に採用されて、すなわち国家の定説となって半世紀以上になります。
 しかしこの間、この形容動詞を教えられて不自然に感じたり、違和感を抱いたりした人はそうとういると思いますよ。ちょっと復習してみましょう。goo辞書でひいてみましょうか。

けいよう-どうし 【形容動詞】
品詞の一。用言に属し、活用があり、終止形語尾が、口語では「だ」、文語では「なり」「たり」であるもの。事物の性質・状態などを表す点では形容詞と同じであるが、形容詞とは活用を異にする。「静かだ」「にぎやかだ」「はるかなり」「堂々たり」の類。活用は、口語では一種類であるが、文語にはナリ活用・タリ活用の二種類がある。

 ほかに形容動詞としては、現代語では「〜的だ」というのがたくさんありますね。「新鮮だ」とか「優秀だ」とか。古語で有名なのは「あはれなり」とか「つれづれなり」とか。
 で、あんまり詳しいことは書きませんけど、これが我々フツーの日本人からすると、どうしても一つの単語としてはとらえにくいんですよね。洗脳されていない自然な脳ミソとしては、どう考えても「静か+だ(なり)」とか、「新鮮+だ(なり)」とか、そんなふうにとらえたくなる。
 これは当然です。「私は先生だ」という場合には、「先生」という名詞+「だ」という断定の助動詞と解釈されるからです。これは納得ですよね。ですから、当然「新鮮だ」も「新鮮」+「だ」にしたくなるじゃないですか。でも、学校文法ではこう分けてはいけなくて、「新鮮だ」で一語としなければなりません。本能的に気持ち悪いですよね。
 実際問題、「すっごい静か…」とか、「超新鮮!」とか、「はるか遠く」とか、「威風堂々」とか、そういう表現も日常的に行われているので、そこで切りたくなるのも当然です。なのに、なぜ一語ととらえなければならないのか、それはまあWikipediaの形容動詞の項あたりを読んでください。ここでは巷説の繰り返しはしません。
 まあ、たしかにそうした巷説の言い分もわからないでもない。そう説明されれば、まあそうかな、で思考停止して妥協して丸暗記する方が楽です。でも、私は自分の性格からして、どうも自分の実感に反すること、本能的に不快に思うことをそのままにできないんですね。
 そうそう、形容動詞を丁寧に「静かです」とか「新鮮です」とか言いますよね。これって学校文法だとうまく説明できないんですよ。一語と考えるとたしかにそうですね。もちろん、強引に「〜です」をも形容動詞としちゃったり、特別なケースとして説明している人もいますが、ちょっと無理ないっすか?
 それで考えてみました。そして、こういう結論に至りました。
 いわゆる形容動詞は、やはり2語に分けられるべきである。「新鮮だ」だったら、「新鮮」+「だ」であるということです。この場合、「新鮮」は名詞としてよいでしょう。あるいは中国語の形容詞としてもいいです。では、「だ」とか「なり」というのは何なんでしょうか。よく言われるように「断定の助動詞」だとしていいのでしょうか。いや、実はそこに大きな間違いの原因があると思うのです。

その2に続く。

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コメント

形容動詞ではなく形容詞の話で、恐縮ですが、
「昨日は遠足でたのしかったです。」
小学校のどこかで、このような文に非常な違和感を覚えるようになって以来、未だに、形容詞で終わる丁寧文をどうしたらいいのか困っています。そのまま「・・・・たのしかった。」で止めていいんでしょうか。
これも違和感ありますが、「昨日は遠足でたのしゅうございました。」とでも逃げましょうか。
恥ずかしながら、今日まで違和感を抱きつつも、わからないままで逃げていました。この機会を逃すと、そのままになってしまいそうです。ご教示くだされば幸甚に存じます。

投稿: 貧乏伯爵 | 2009.04.12 22:44

伯爵さま、おはようございます。
これについても、近い内に書こうと思っていました。

これははっきり言って日本語の不備ですね。
話し言葉では許容されているようですが、書き言葉ではまだまだ違和感ありありですね。
(ありありですね…これは許されるのか?)
御存知のように、小学生の作文には(たまに高校生の小論文にも!)頻出しており、先生方も直しません。
「楽しゅうございました」とさせるわけにもいかきませんよ…笑。

ちなみに私は、このブログでは使わないよう気を遣っています。
しかし、面白いことに,「楽しいです」や「楽しかったです」は不自然なのに、「楽しいですね」とか「楽しかったですね」とかしますと、なんとなく許されちゃいます。
私も実際、そういう言い方、このブログでよく使ってます。
ま、このブログの文体は、講演書き起こし体、別名平成軽薄体ですので、半分話し言葉なんですけどね。

現状では、ですます体の中でも、形容詞については「楽しい」とか「楽しかった」とか書くべきでしょう。
大人の文としては、文末の変化があって悪くないですし。
もしくは「楽しく感じました」などと逃げるしかないですね。

「楽しかったです」…これもその内、社会的な認可が下りるでしょう。
必要なものが不備なんですから。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.04.13 09:24

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