トーク&テクニックセミナー「桜庭和志氏を迎えて」(スネークピット・キャラパン特別編)
夢のようなイベントに参戦してきました。うむ、これは夢だ、と言った方が絶対に自然だ。私たち夫婦にとって、これほど幸福で興奮する体験というのは冗談抜きで初めてでしょう。
まあ今までも、ありがたいことに、いろいろと普通でない経験をたくさんしてきている私たちでありますが、さすがにこれは…。
場所は東京高円寺。元U.W.F戦士&頭脳にして、現スネークピット・ジャパンの代表であられる宮戸優光氏が、あのビル・ロビンソンさんと一緒に、本当のプロレスリングを伝導すべく日々活動されている聖地です。
プロレスリングジム「スネークピット・ジャパン」では、数年前からスネークピット・キャラパンという非常に魅力的な講座を開いてきました。超一流レスラーの方々を講師に招き、プロレスの歴史や本質を学ぶというものです。どんなレスラーやプロレス関係者が講師になっているかは、ぜひこちらをご覧になって驚いてください。
私もいつか参加して勉強したいと、もうずっとずっと思ってきましたが、なかなかその聖地に足を踏み入れる勇気がなかったのです。いくらプロレス好きとは言っても、あまりに高度な内容にちょっとひるんでいた。カミさんの表現によれば、「大縄跳びの輪に入れない…」という感じ。しかし、とうとう今回、勇気を振り絞って、エイヤっ!と夫婦そろって入会し、初めて参加させていただきました。
その初体験の「先生」は、なななんと、あの桜庭和志選手!私はもちろん、サクマニアであるカミさんにとっては、それこそやばすぎるセミナーであります。まずは落ち着け落ち着け…というところから始めなければなりません(笑)。
いや、実際ジムに入り、宮戸さんに挨拶し、その他の生徒さんたちと会話をかわし、そして、リングの前(ずうずうしく最前列)に座って先生の登場を待つ時点になりますと、カミさんのみならず、ワタクシもかなり緊張。目の前にある椅子にサクが座るのか!?生徒は20人ほど。なんと、ぜいたくなセミナーでしょう。
そして、ついに桜庭先生の登場です。うわぁ、本物だ(当たり前…笑)。生桜庭、私はDREAM.4以来、カミさんは大晦日以来ですね。でも、こんなに近くでサクを見て感じることができるのは初めて…いやいや、カミさんは握手会で会っていますか。
セミナーの前半はトーク、と言いますか、私たち生徒の質問に桜庭先生が答えるという形。司会進行はあのGスピリッツの名論文を執筆していた那嵯涼介さん。私たち生徒があらかじめ用意した質問に、恥ずかしがり屋さんで面倒くさがり屋さんの桜庭先生は、言葉少なくポツポツと答えるだけ(笑)。むむ、微妙な雰囲気だぞよ。それでも、あの試合のことも、あの試合のことも、あの試合のことも、ちょっぴりずつ語ってくれました。むむ、貴重なお言葉です。カミさんは一生懸命メモを取っている。
さあ、いよいよ後半です。ここからがすごかった。やはり、サクは言葉よりも体で表現だ!(→あえてこの技の写真です)
スネークピット・ジャパン所属で、昨年12月にパンクラス初代バンダム級王者の座についた井上学選手や、11月にIGFでデビューした鈴木秀樹選手を相手に、どんどん技をかけ、技を解き、流れるように各種のテクニックを披露していきます。目の前1メートルで展開される芸術的な光景に、私たち夫婦のみならず生徒たちは、完全に釘付け状態。結局1時間以上たっぷり汗をかきながらの、素晴らしい実技セミナーになりました。本当に夢のようなことです。
細かい内容は残念ながら書けません。しかし、シロウトのワタクシが感じたのは、やっぱりあのことでした。そう、マタギの世界です。いろいろな方法、飴とムチを駆使して、相手の動きをコントロールしていく。ある時は、相手のいやがることをする。ある時は、相手にわざと逃げ場を作ってやる。そうして、結局、自分の有利な体勢に持ち込む。全く同じでした。特に、わざと相手を遊ばせるところ。完全にマタギ的職人技ですよ。感動!
宮戸代表も自ら桜庭選手と組みながら、いろいろと質問をしたり、解説をしたりしていました。お二人の歴史的な関係を考えると、もうこのシーンだけでも、とってもレアですし、感動的ですらありますね。
夢のような時間はあっという間に、しかし濃厚に過ぎてゆきました。セミナーのあと、気軽にサインや写真撮影に応じるサク。カミさんもとうとう夢かなってツーショットでパシャ!その他、いろいろと我ら夫婦にとっては感動的なことがありましたが、ちょっと痛い話なのでナイショ。
さてさて、実はここからがまた濃〜い時間だったのです。講習会のあとは、恒例となっているらしい二次会です。いつもは講師の方も一緒らしいのですが、今回は残念ながらサクは欠席。でも、でも、宮戸さんと一緒に飲めるだけでも…ウルウル。ま、私は車でしたのでお茶で乾杯でした。一方カミさんはビール何杯も飲んで大騒ぎ。皆さん、すみませんでした。ブレーキの壊れたダンプカーを操りきれなかったワタクシの責任です、ハイ。
それにしても同席した皆さんの濃いことと言ったら…。あの国際プロレスのDVDの監修、解説をなさっている伝説のプロレス伝道師、ルー・テーズの私設マネージャーであった流智美さんや、那嵯さんはもちろんですけど、一般のマニアのファンの方々の、あのマニア度、熱さには正直面食らいました。すごすぎる!昭和何年の何月何日には、どこの体育館でどういう試合が行われ、その結果はこう、そして、そのシリーズがその選手にとってどういう意味のあるものだったか、など、どんどん情報が出てくる。私は全然ついていせません(笑)。ううむ、分かっていたとは言え、上には上がいるものだ…。本当に全てが勉強でした。ありがとうございました。そして、これからもいろいろ吸収させていただきます。
しかし、一方では、日本の武道や古神道の話をお聞きしたり、あるいはバッハはカール・ゴッチだ!みたいな話も出たり、ある意味意外な部分での勉強もさせていただき、うん、人との出会いは本当に素晴らしいし、人から学ぶということは本当に素晴らしいと、つくづく感じ入ったのであります。ふだん、人に教える仕事をしているものとして、今日はいろいろな意味で考えさせられるところがありました。本当にありがとうございました!
今日は残念ながらビル・ロビンソンさんはいらっしゃりませんでした。いずれお会いできる日を楽しみにしております。神の言霊を全身に浴びたいですね。こちらもしっかり修行しておきます。心のプロレスラーとして。
まだまだ、私たち夫婦にとって今日がスタートです。これからももっともっと勉強させていただきます。まずは暴走機関車の操縦の技術を磨かねば(笑)。
PS 次はぜひジョシュ・バーネット選手のセミナーを体験してみたいなあ。
サクの公式サイトに私たちしっかり載ってました(カミさんは二度目!)。
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コメント
お疲れ様でございました。
あれから出て、何時ごろご帰宅なさいましたか。
私は宮戸さんとあれから3件(マック含む)、最後はひとりラーメンで締めました(笑)。
人と人との出会い、本当に大切ですね。
ふた昔前では、一生出会う事のなかったであろう様々な年齢、職業の凄腕のマニアたちとひと月にいっぺん、こうして邂逅できるのは楽しみでもあり、ありふれた日常生活の大きな張り、刺激にもなります。
また、近くお会いしましょう。
トップの写真、機会がありましたら頂けませんか。
やっぱり自慢したいので...(笑)。
それでは。
那嵯涼介
投稿: 那嵯涼介 | 2009.02.24 08:49
那嵯さん、こんばんは!
あの日は本当にありがとうございました。
素晴らしいセミナーと素晴らしい出会いに恵まれ、
幸せだなあとつくづく思います。
これからもいろいろ教えてくださいね。
写真の件承りました。
私も自慢したくてしようがありません(笑)。
でも、そういう自慢したい瞬間のある人生って、ホント最高ですよね。
ありがたや。
PS 基本的な間違い直しときました(笑)。
次はぜひジョシュを!
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.02.24 20:05