『うつぶせ寝健康法―日野原先生も毎日実践! 』日野原重明 (監修), 川島みどり・丸川征四郎 (著) (KKベストセラーズ)
このブログもあと少しで丸5年になります。そして、ほぼ同時期に始めた一日一食と夜明け前起床も5年ということです。何ごとにも三日坊主なエセ坊主であった私が、よくぞここまで続きました。人生初の快挙であります。自分で自分をほめてあげたい(笑)。
そして今年の元旦から新たなことに挑戦しておりまして、いちおう続いております。それが「うつぶせ寝」です。
なんだ、そんなの簡単じゃん、と思った方、甘い甘い。これは実行するのが案外難しいんですよ。実は昨日も起きた時「あおむけ寝」になっていました。まだまだ修行が足りん!
なんでこんなことを思い立ったか。答は簡単です。私の尊敬する先生の真似をしたのです。
実は、私と同様の一日一食スタイルを貫いているドクターが二人いまして、そのお二人を私は心から尊敬しているのです。一人は聖路加国際病院名誉院長であるドクター日野原。そして、もう一人はイグ・ノーベル賞受賞、最近ではハッスルにてプロレスにも参戦しているドクター中松であります。
で、ドクター中松さんはちょっと置いといて、一方の日野原先生がうつぶせ寝を実践しておられるのです。御自身でももちろんですが、患者さんに対する腹臥位による治療を推進しておられるのです。
いや、実はですね、ここのところ…ここ半年くらいでしょうか、一気に年齢を感じることが増えたんです。まあ、老眼気味になってきたのはまあいいとして、どうも腰が痛かったり、異様に肩が凝ったり、胸が苦しいような気がしたり。
それも、寝起きの時に感じることが多かったのです。早朝目覚めて気持ちよく一日を始めよう、ブログでも書こうかと思うわけですが、実際はなんとなく体が言うことをきかない感じがしまして、なかなかふとんから出られないというようなことが続きました。特に腰痛と肩凝り、そして肩凝りから来る偏頭痛は、起床の難敵です。
これはどうもいかん、なんとかせにゃ、このまま後半生の毎日が今一つスカッとしないのはいただけない、と思いまして、いろいろ調べたり考えたりしたんですね。そうしているうちに、我が師と仰ぐ日野原先生の「うつぶせ寝」を思い出したんです。そう言えば日野原さんうつぶせ寝だったな、どういう効用があるのだろう…ということで、この本を読んでみたわけです。
まず、結論から言いましょう。
「うつぶせ寝」を始めてから、まず腰痛がウソのようになくなりました。年末はちょっとひどい状態だったのですが、今はなんの違和感もありません。それから肩凝り、これも顕著に改善しました。とにかく朝起きた時、カチカチに凝って、首までミシミシ言う始末だったんですが、これもウソのようになくなりました。
で、そんな感じですから、熟睡できます。おかげで朝目覚めが良い…かと思うと、あんまり熟睡してしまって起きるのが遅くなってしまいました(笑)。でも、ホント気持ちいいですよ。おかげで昼間の調子もすこぶる良い。
この本にも書かれていますが、とにかく動物は「うつぶせ寝」が自然であって、「あおむけ寝」をするのは人間だけであると。おっと今ちょうどウチの黒猫が「あおむけ寝」状態になっているぞ。たしかに手足の不自然だし、このまま寝ている猫なんて見たことない…いや、赤塚不二夫さんの愛猫、菊千代はこうして寝るんだっけ?
つまり、骨格や内臓の位置や血管の配置は「うつぶせ寝」用に設計されているということです。例えば、肩凝りの原因である血行障害は、「あおむけ寝」をすることによって、内臓が背骨側に沈んで、そして背骨に沿って配置されている太い血管を圧迫して起きるわけです。それが、「うつぶせ寝」をすることによって解放されたと。実際私はそれで肩凝りからも解放されたのでしょう。
あと、私はそれほど心配していなかったのですが、やはり、あおむけに寝ることによって生じる、舌の沈下が怖いですね。いびきの原因になるだけでなく、睡眠時無呼吸症候群を引き起こすということです。
また、この本を読んでいてなるほどと思ったのは、あおむけに寝ることによって、誤嚥が起きやすいと。誤嚥と言っても、ゲホゲホむせる、あのイメージだけでなく、いろいろな菌を含んだ唾液や胃液などが、気管から肺の方に行ってしまう可能性が高まるとういことですね。なるほど。お年寄りの肺炎の原因はそのへんにもありそうです。
うつぶせ寝、最初はなんとなく息苦しいように感じますが、すぐに慣れますよ。あと涎(よだれ)も心配というか、必ず垂らしてしまいますが、まあ洗濯すればいいじゃないですか。誤嚥するよりは排出した方がいい。
考えみれば、高校生までは私もうつぶせ寝してましたね。娘たちを見ても、ほとんどうつぶせで寝ています。
では、なんで人間は「あおむけ寝」するようになるのか…。これは本当に不思議です。単にそういうイメージがあるのだと、この本は語ります。まあ、そうだよなあ。別に根拠はないような気がする。ただ、大人になってうつぶせに寝ているのを人に見られると、ちょっと恥ずかしいかも。せいぜいそんなところじゃないでしょうか。
というわけで、しばらく続けてみます。というか、死ぬまで続けるつもりです。そして、棺桶に入れてもらう時も、ぜひ「うつぶせ寝」で、とお願いしておこうっと。ああそうか!「あおむけ寝」は死体のためのものだったんだ!(笑)。
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コメント
前略 薀恥庵御亭主 様
愚僧・・・朝食は果物と紅茶だけです。
昼は・・・ソーメンとか・・・
夜は六時ぐらいに「飯」を食います。笑
まぁぁぁ本当・・・いい加減な食生活です。
食べること自体が面倒くさいのです。笑
それからぁぁぁ・・・
愚僧は昔から「うつ伏せ寝」です。
死ぬときも・・・・
道端で「うつ伏せ寝」かなぁぁぁ・・・。笑
合唱おじさん 百拝
投稿: 合唱おじさん | 2009.01.23 08:35
棺桶にうつぶせで、了解しましたあ^^
投稿: 庵主セコンド | 2009.01.23 10:14
合唱おじさんさま、こんばんは。
さすがお見事、もうすでにしっかり実践しておられるんですね。
いい加減というより、良い加減なんじゃないでしょうか。
道端でうつぶせ寝…ある意味理想ですよ。
お互い無理せず、良い加減に行きましょう。
セコンドよ、頼んだぜ!
その前に、先に逝かないよう摂生するぞよ。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.01.23 20:21
前略 薀恥庵御亭主 様
御褒めいただき・・・
本当に有難う御座います。笑
うぅぅぅぅぅん。
野垂れ死に「オーラ」満載の
わたくしですが・・・
やはり最後は・・・
家族に看取られて
死にたいです。爆笑
愚僧 勤め柄・・・
「納棺師」の御方々様と
御付き合いが御座いますが
その尊い御姿は
愚僧の勤めの「何百倍」
も有難い御作法であられます。
御遺族の御方々様も
本当に感謝されておられます。
あぁぁぁ・・・少しは
愚僧も精進せねば。苦笑
納棺師・・・まさに
「師」という言葉に
ふさわしい御仕事ですね。
えぇぇぇぇぇ。
そういえば・・・・
「おくりびと」という
映画も高く評価されているようです。
「CG」満載スペクタクル映画
も必要ですが・・・。
「ドキドキ ハラハラ」の
展開も無く至って地味ではありますが・・・
日常の有りふれた「日暮し」
日常の有りふれた「風景」
も大事な映画の要素だと思います。
合唱おじさん 百拝
投稿: 合唱おじさん | 2009.01.23 23:54
合唱おじさんさま、おはようございます。
「おくりびと」私も観たい映画の一つです。
なかなかチャンスがありません。
教え子がそういう仕事をしていますので、
そういう話はよく聞いています。
尊いお仕事ですね。
私も教「師」と呼ばれますので、
その名に恥じないようにしたいのですが…。
今のところ教士にもなってませんね。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.01.24 09:22
乳幼児の突然死の原因と疑われている、うつ伏せ寝。我が息子がしょっちゅう、うつ伏せになるので、こまめにひっくり返しておりました。
一方では健康法なのですね。う~ん。┐( ̄ヘ ̄)┌
投稿: LUKE | 2009.01.25 04:01
LUKEさん、かわいい息子さん元気にすくすく育ってますか?
突然死とうつぶせ寝の関係はよくわからないみたいですけど、
寝返りがうてないので、気をつけるべきだと、この本には書いてありましたよ。
それでも、子供はうつぶせになりたがりますね。
やっぱり自然なんでしょうかね。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.01.25 10:58
前略 薀恥庵御亭主様
えぇぇぇ・・・
職業に「師」がつきますのは・・・
愚僧 思いつくとこ・・・・
うぅぅぅぅん。
教師
医師
看護師
理容師
猟師
漁師
浮世絵師
講談師
花火師
螺鈿師
刀剣研師
えぇぇぇぇ・・・っと。笑
指物師
能管師
人形師
仏師
仕立物師
弁護師
いやいや弁護士か・・・
とにかく御修行の厳しい
徒弟制度の残る御仕事が
多いようですね。
尊い御仕事ばかりですが
大変な御苦労を伴います。
愚僧の修行など・・・
遊びのような「チャラ」なもんです。苦笑
愚僧そういえば・・・・
瀬戸内寂聴僧正様の名著「一筋の道」
にも出てまいります・・・
煙官張り・・・「きせる師」に憧れました。笑
不器用なくせに・・・。笑
まぁぁぁ・・・・
時々自分のマイ「きせる」を持ち出しまして
紫煙を楽しんでおりますが・・・・・
なかなか結構なものであります。
まぁぁぁぁ・・・
愚僧人生自体が・・・「ちゃら」・・・・
「ちゃらっぽこ」ですから
まぁぁぁぁ・・・
人生そのものが「きせる乗り」
みたいなもんです。
合唱おじさん 百拝
投稿: 合唱おじさん | 2009.01.25 17:00
>LUKEさん、かわいい息子さん元気にすくすく育ってますか?
ありがとうございます。御陰様で日々可愛さを増す息子に幸せにしてもらっております。
>突然死とうつぶせ寝の関係はよくわからないみたいですけど、
全くその通りで、何が本当やら良く分かりません。
予防接種などで保健所に息子を連れて行くと、様々なパンフレットが置いてあります。中には「乳幼児突然死症候群に気を付けましょう。」なんて、気になるタイトルのものもあるのですが、内容は不安を煽るばかりで、どう気を付けたら良いのか全く分からない内容です。例えばタバコの副流煙が一因(らしい。)なんて曖昧なアドバイス。昔は子供に遠慮してタバコを控える大人なんて皆無でしたがね。で、うつ伏せ寝も原因(らしい。)と...。
>それでも、子供はうつぶせになりたがりますね。
>やっぱり自然なんでしょうかね。
そうみたいですね。息子は K-1 だったかでダウンした曙みたいな格好で寝たがります。そもそも我家では、放っておけば家族三匹うつ伏せで寝てしまっていたりして、父母は枕をよだれの海にすることもしばしば。時に夜中にスヤスヤ寝ている息子の顔を見つつ、「う~ん、うつ伏せなのか。どうしようかな。」と、一瞬考えてはみるものの、やはりあの忌々しいパンフレットの一文が気になって、むずがる息子を無理矢理ひっくり返している次第です。全くもう。
で、今回は何々「うつ伏せ健康法」とな! どうすりゃいいのさ!
な~んてね。ヽ(´▽`)/
投稿: LUKE | 2009.01.25 23:25
合唱おじさんさま、こんにちは。
住職様も立派な「師」ですね。
最も尊いお仕事の一つでしょう。
「煙管」…かっこいいですね。憧れます。
人生の「きせる」というのも、なかなか要領がよろしいようで、いいじゃないですか。
私も相当やってますよ。地道な積み重ねができないタチでして。
LUKEさん、こんにちは。
うむ、たしかにどう気をつければいいか分からないことが多いですね。
まあ用心するに越したことはないんでしょうけど、不安な気持ちが子供に移りそうで…。
よく言われるとおり、ウチでも二人目の時はな〜んも考えず、な〜んもしないで勝手に育ってもらいました。
そして、上の子と下の子、まったく違うキャラになってます。
やっぱり「うつる」みたいですね。
そうそう、下の子は、まさに曙の姿勢で寝ますね。
ウチでは「亀の体勢」と読んでましたけど、そうか!曙か!ww
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2009.01.26 18:08