『レッツゴーヤング〜青い花火〜 (81.1.25)』(NHK BS2 蔵出し劇場)
うわぁ!懐かしい!当時私は16歳。高校2年生かな。ジョン・レノンが亡くなったショックをまだ引きずってたなあ。
当時つけていた(痛い)日記を見れば、より詳細に当時の自分がよみがえると思いますけど、怖いのでやめときます。ある意味人生のボトム期でしたから。ホント暗い高校生活でした(笑)。
で、心の支えでもあったジョンを失って、そのあと何を心の支えにしたかというと、これはあんまり公表しなかったんですけど(する相手もいませんでしたが)、実はこの番組にもサンデーズの一員として登場している松田聖子さんだったんです!
ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんけど、今思うと、かさかさに乾き切ってささくれ立った心に、唯一潤いを与えてくれたのは聖子ちゃん(今では聖子様)だったのでした。
ま,そんな痛々しい回想は置いときまして、この番組です!いやあ濃かったなあ。
まず今ではすっかり大人になってしまった太川陽介さんと石野真子さんが「蔵出し劇場」の司会として登場して、まずはちょっと感動。相変わらずそつなく明るい空気を醸す「いい人」太川さんと、相変わらずのボケっぷりの真子さん。お二人は私よりそれぞれ私より三つと五つ年上ですので、現在の年齢は推して知るべし。いやあ、若々しいですよ。ご立派です。
そして、いよいよオープニング。懐かしい!「ムーンライトカーニバル」。森雪之丞さん作詞、平尾昌晃さん作曲の名曲です。ホント二十数年ぶりに聞いたんですけど、これ、ちゃんと歌えるじゃないですか。歌ってすごいですね。大人になって聞くと、これはいい曲ですねえ。さすが平尾さん。
トップバッターは、浜田朱里さんの「青い花火」です。馬飼野康二さんらしい佳曲。浜田さんはトップアイドル全盛期にポスト百恵を狙って登場しましたが、ちょっと歌唱力に難があり(笑)、今一つぱっとしませんでしたね。でも、なんとなく記憶には残る人でした。今どうしてるかな。
続きまして、岩崎宏美さんの「胸さわぎ」。おっとこれは松尾一彦さんの作曲か。秋田出身、当時はオフコースのメンバーですね。今でもAcoustic Beatles Clubで活躍するなど、ビートルズマニアとしても知られるお方。この曲、私の記憶には残ってないんですけど、高度な作曲テクを駆使した名曲ですね。カミさんも気に入ってました。それにしても、岩崎宏美さん、相変わらず(じゃないな、昔だから)巧いですね。ある意味うますぎるし、声もきれいすぎるのかなあ。難曲も完璧に歌いこなしてます。特に浜田さんのあとなので巧さが目立つ(笑)。
さあ、これも懐かしい石野真子ちゃんの腹話術コーナー。人形になっていることをいいことに言いたい放題ですね(笑)。だいたい聖子ちゃんとトシちゃんをつかまえて「B&B、ブスとブ男」とか言えないだろ!(笑)。さらに、太川さんのつっこみがいい。「人形だから嘘が言えない」(笑)。あと、「二人はもう別れるねぇ」とか、言いたいこと言ってて笑えます。
次は「レッツゴー!サンデーズ!」の掛け声とともに、サンデーズのコーナー。当時のABBAの最新ヒット「ON AND ON AND ON」です。あれ〜、この原曲、あんまり記憶にないぞ。洋楽聞いてたはずなんだけど。てか、日本語だからかなあ。えっと、当時のサンデーズのメンバーはですね。
川崎麻世
渋谷哲平
山崎誠
田原俊彦
藤慎一郎
倉田まり子
佐藤恵利
松田聖子
浜田朱里
このようになっております。うむ、サンデーズの歴史の中で、あるいは最も濃いかもしれませんね。それで毎週歌やダンスやショーをやってたんですから、すごいですね。生放送ではありませんが、ほとんど生のような公開番組でしたから。すごい時代ですし、タレントさんもちゃんとタレントを持っておられ、そしてそれを鍛えられていたのでした。そういう「その場」力みたいなものが必要だったんでしょうね。今と違って。
続きましては、これもなかなかレアな映像ですね。タケカワユキヒデさんのソロナンバー「カサブランカ・レディー」。なんと前半は川崎麻世さんが歌ってます。まあそれにしても、麻世はスタイルいいわ。歌もそこそこいけるし、彼も今どきいないタイプのタレントさんですね。濃い。私はどうも当時、エセ洋楽っぽいゴダイゴというか、タケカワユキヒデさんがあんまり好きじゃなかったんですけど、今こうして聞いてみますと、まあそれなりに洋邦というか東西をうまく混ぜて、それなりの世界を築いていましたね。それにしてもタケカワさん、けっこう女の子にキャーキャー言われて、アイドルしてたんですね(笑)。
次はゲストコーナーなのかな。狩人が「風が吹けば」という小林亜星さんの曲を歌ってました。こんな曲あったかなあ。亜聖さんらしい(?)軽いタッチの曲で、ちょっと私の狩人のイメージとは違うぞ。まあそれなりにそつなく歌ってますが、ちょっと個性が弱いかなあ。こういう曲だと、アクがない兄弟ですから。
そして、次はなんか重々しい雰囲気が…。そう、五輪真弓さんが会場の雰囲気を一気に変えてしまいました(笑)。曲は「恋人よ」。うまいなあ、五輪さん。というか、この存在感は…。そして、この額は…。個性的だ。名曲「恋人よ」は1980年発表作品ですから、まだまだ生まれたてですね。当時五輪さんは30歳になったかどうかの頃。ヤングと言えるかどうかは…ま、平尾さんもいるしいいか。しかし、すごい番組構成だな。
次はゴダイゴの「ナマステ」。これもいかにも彼ららしい胡散臭さのある曲ですね。いい曲なんでしょうけど、やっぱり狙ってやってる感じがして、どうも受け付けなかったなあ(今も?)。タケカワさんとはけっこう洋楽のルーツが重なる部分があるんですけどね。それに民俗音楽好きですし。同族嫌悪でしょうか(笑)。
そして、一番記憶になかったのが、この人。サンデーズのメンバーでもあった藤慎一郎くん。矢沢永吉を目指してるって?曲はえっと、えっと「ミリオン・キッス」かな。コテコテのロックンロールナンバーですね。ちなみにバックの演奏は高橋達也と東京ユニオン&東京放送管弦楽団。地味にうますぎる。当り前ですけど、こうして毎週新曲をどんどん完璧に消化していくプロの仕事ぶりです。当時は全然注目してませんでしたけどね。ちなみにこの東京ユニオンに、ウチのクラスの生徒のお父さんがいた…らしい。す、すごい。
続いてショー・コーナー 「Beatles Forever」。平尾さんがジョン・レノンの死についてちょっと触れまして、そして、ビートルズ&ジョンのナンバーをサンデーズやゲストの方々が歌いました。まずはサンデーズが「ROCK'N ROLL MUSIC」。おっと!ギターは今はなき天才ギタリスト山本とおるさんだ!!続いて狩人が「ALL MY LOVING」。ちゃんとハモってるぞ。当り前か。そして「ミッシェル」は岩崎宏美さんが淡々と。
そして、聞き所は次のジョンのナンバーでしょう。タケカワユキヒデさんと岩崎宏美さんが歌ってるんですが、なんとタケカワさんの「イマジン」に岩崎宏美さんの「ラヴ」が重なっている!クオドリベットだ!やられた。これは想定外の編曲です。こういうふうに重なるか!そして最後は「ヘイ・ジュード」の合唱でお決まりの締めです。
うむ、実に濃い30分でしたねえ。なんだかダラダラ実況中継しちゃいましたが、それほど全てが面白かったのです。
そうだ、最後に上記のクオドリベットを聴いてもらいましょうかね。
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コメント
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投稿: NTTコミュニケーションズ 工藤 | 2009.01.08 11:24