追悼 遠藤実先生
ううぅ…また一つ昭和の灯が…。
昨日は加藤周一さんがお亡くなりになりました。加藤さんも昭和の象徴的な思想家でした。私はこちらやこちらで散々失礼なこと書いてますが…。
そして、遠藤さんかあ。さすがにショックです。歌謡曲をやっている私として、なんとも言えない喪失感です。もっとちゃんと聴いておけばよかったなあ。何しろ歌謡曲に目覚めたのはここ数年のことなので…。
演歌嫌いな両親に育てられたからしかたないか。ロックとかジャズとかバロック音楽とか箏曲とかやってる場合じゃなかった(泣)。いや、それらを通ってきたから、今、遠藤実の偉大さがわかるのかもしれない。
今日は遠藤さんの永遠の名曲を聴いて追悼といたしましょう。簡単な音楽的解説もしましょう。いかに彼が革新的なことをやってきたか、そして、演歌の本流を守りつつ、現在のJ-POPなどを用意したか、よ〜く分かると思います。
年代順に聴いていきましょう。
昭和33年 「からたち日記」 島倉千代子
四七抜き長音階ですが、この変拍子はすごい。しかし自然に日本語のリズムになっている。
昭和34年 「浅草姉妹」 こまどり姉妹
四七抜き短音階ですが、クライマックスで都節風の転調をしています。古い手法ですが、何かとても新しく感じますね。
昭和38年 「高校三年生」 舟木一夫
西洋的短音階を織り交ぜ、新しい時代の雰囲気を上手に出しています。西洋的短音階と言っても、和声的短音階、旋律的短音階、自然短音階がミックスされていて見事。
昭和41年 「星影のワルツ」 千昌夫
純粋な四七抜き長音階。純粋なジャパニーズ・ワルツ。しかし、豊かな表現。
昭和41年 「こまっちゃうナ」 山本リンダ
歴史的楽曲。Aメロは六七抜き短音階(?)。Bメロ・Cメロは基本的に二六抜き短音階。この曲のあと、原信夫が「真赤な太陽」を、いずみたくが「恋の季節」を作曲。現代のJ-POPにつながる和洋折衷音楽が創始されました。ジャケットには「ミノルフォン」の文字が…。
昭和47年 「せんせい」 森昌子
アイドルにあえて純粋な四七抜き短音階を歌わせました。他の二人との差別化に成功。
昭和48年 「くちなしの花」 渡哲也
四七抜き短音階+西洋音階。その配分が見事。日本流西洋居酒屋「スナック」の雰囲気がうまく出ています。
昭和52年〜53年 「北国の春」千昌夫 「夢追い酒」渥美二郎 「みちづれ」牧村三枝子
新しい世代の歌謡曲が隆盛の中で、純粋な四七抜き長音階で名曲を立て続けに作りました。原点に帰って、そして自身の美しいメロディー世界を極めたと言えるでしょう。
本当に偉大な作曲家でした。ご冥福をお祈りします。これからも私たちは歌い続けますし、演奏し続けます。ありがとうございました。お疲れさまでした。
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