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2008.11.26

『聴き方革命』 出口光 (徳間書店)

スーパーリスニングならすべてはうまくいく
19862580 れは教師としてもたいへんに実用的な本であり、それ以上に日常をガラッと変える可能性を持った本です。勉強になりました。
 以前、著者の天命の暗号を紹介しました。あの本も私に心の革命を起こしましたね。
 何回か書いていますが、私は出口光さんの曽祖父である出口王仁三郎が大好きでして、本当にいろいろと影響を受けたり、実際にお世話になったりしています。そして、こうして光さんの著書に感動したり、また同じく王仁三郎のひ孫にあたる受験国語界のカリスマ出口汪さんは、私の仕事上の師と言える存在だったりして、全く不思議なご縁があるんですよね。
 さて、この本における「スーパーリスニング」ですが、これはまさに昨日の記事における「個性」と「社会性」につながるものです。つまり、人はそれぞれ4種類の聴き方を持っており、それぞれのバランスがその人のパーソナリティーに大きく影響し、ひいてはその人の人生を決定している、自分や相手がいったいどういう聴き方をしているかを把握することによって、自分の行動や思考、そして他者との関係をより良いものにできるということです。
 四つの聴き方というのをまとめますと、こんな感じです。

 達成的傾聴「勇」
 親和的傾聴「親」
 献身的傾聴「愛」
 評価的傾聴「智」

 ちなみに「勇・親・愛・智」というのは、ある意味王仁三郎が近代に復活させた「一霊四魂」という考え方に則っていますね。四つの魂を「直霊(なおひ)」が統括しているという考え方です。
 心理学を修めた哲学博士である光さんらしいのは、これを西洋の「パーソナリティの五因子論」と重ねている点です。すなわち、「一霊四魂」を次のように対応させているんです。

「勇」荒霊(あらみたま)→外向性
「親」和霊(にぎみたま)→親和性
「愛」幸霊(さちみたま)→感情的安定性
「智」奇霊(くしみたま)→知性
「直霊」→良心

 なるほど、ぴったり当てはまりますね。まあ、人間の本質をきわめていけば、東洋も西洋もないということでしょう。同様に、後半に述べられている「三つの内なる声」では、フロイトの「エス」「自我」「超自我」を、王仁三郎の「正守護神」「副守護神」「本守護神」と対応させ、興味深い考察を展開しています。面白いですね。
 さて、四つの聴き方ですが、まずは自分がどの聴き方が強いかを知ると、自分の今までの人生のいろいろな成功や失敗がそこに大きく依存していたことがわかります。そして、自分の身近な人、仲がいい人でも、苦手な人でもいいので、こちらもちょっと分析してみますと、なるほどと思えることがどんどん出てきます。そうして、自分と他者の聴き方を知ることによって、相手の話もまた違って聞こえてきますし、また、相手によってこちらの話し方もずいぶんと変ってくるわけです。
 結果として、お互いの「個性」を認めて活かし合うという、本来の「社会性」がそこに生まれてくるわけですね。たしかに、こういう融和というか、多様にして安定した様相、光さんは「大和」という表現をしていますが、そういう理想的世界像というのは、出口王仁三郎が唱えた「みろくの世」ということになるかもしれません。
 この本のいいところは、理論に偏らず、実際のシーン(特にビジネスシーン)に即した実例や、実際の鍛練方法が詳細に書かれている点です。この本による意識変革をもって世の中を見れば、全く違った日常の風景が見えてくると思います。
 私が毎日接している生徒たちも、まさに多種多様な聴き方をしていますね。それを意識して、こちらが言葉を選び、表現を選んで話すだけでも、ずいぶんと彼らの人生は変わっていくのかもしれません。教師こそこの本を読むべきなのかもしれませんね。

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コメント

不二草紙さん、

 こんにちは。
 出口光です。
本の紹介をありがとうございます。
ぜひ一度お会いしたいです。

投稿: 出口光 | 2008.12.04 19:36

出口さん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
まさかご本人様からお言葉をいただけるとは…感無量です。
記事にも書きましたように、ひいおじいさまとも不思議なご縁があるんです。
私もぜひ一度お会いしてお話させていただきたく思います。
今後ともよろしくお願いします。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2008.12.04 20:36

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