エリック・マーティン 『MR.VOCALIST』
うわぁぁ!こりゃあすごい。発売前ですが、おススメしておきましょう。時代はついにここまで来たか…。
こんなアルバムが出るなんて、それこそ10年前に誰か想像したでしょうか。あのMR. BIGのヴォーカリスト、エリック・マーティンが、なんと邦楽のカバーを出します。それも全曲女性バラード。たとえレコード会社の企画モノだとしても、このクオリティーでここまでやれば脱帽です。そして新たなる発見あり。
先日J-POPに苦言を呈するような記事を書きました。演歌の逆襲~ヒット連発の秘密~というやつです。たしかに、Jポップが日本の音楽界与えた負の影響もありますよね。都倉さんが指摘したとおりです。しかし、一方で、いかにも日本(J)らしい方法で洋楽と邦楽を混血させ、独自の世界を開いていったことも事実です。
それを、たとえば、このエリックのアルバムでもギターを弾いているマーティー・フリードマン(元メガデス)がえらく高く評価して、ある意味逆輸入してくれたりしましたっけ。おかげで、ああ、日本の大衆音楽もようやく世界に認められたのかとも思いました。でも、まあそれはマーティーという異常な日本オタク(失礼)だからこそとも言えるわけですね。実際、彼が出したアルバム『ROCK FUJIYAMA』はJ-POPのカバーではなく、洋楽の名曲のカバーでした。やっぱりちょっと難しいのかな、とその時は思いましたが…。
いやあ、まさかエリック・マーティンがこういうことやるとはなあ。マーティーも一枚かんでますね、これはぜったい。あと、エリックと言えばB'zの松本さんとTMGというプロジェクトをやってましたから、そんな頃に日本の音楽に素で惚れたのかもしれませんね。これが世界で売れたら、ちょっとホントに時代が変わるかもしれませんよ。いや、単純にMR. BIGやエリックのファンは世界に数千万人いるでしょうから、そんな人たちにJポップのバラードが聴かれると思うだけでもちょっとワクワクしますよ。
曲目を紹介しましょう。
1.PRIDE (リード・トラック)
作詞・作曲:布袋寅泰 English Lyric: Benny Driggs from translation Lica Cecato
(オリジナル=1996年)
2. ハナミズキ
作詞:一青 窈 作曲:マシコタツロウ English Lyric: Suzi Kim & Hayley Westenra
(オリジナル=2004年)
3.あなたのキスを数えましょう
作詞:Ren Takayanagi 作曲:Hideya Nakazaki English Lyric: Gary Perlman
(オリジナル=2000年)
4. Everything
作詞:MISIA 作曲:松本俊明 English Lyric: Melinda Torrance
(オリジナル=2000年)
5. Precious
作詞:Kei Noguchi 作曲:Hayato Tanaka English Lyric: Seiji Motoyama
(オリジナル=2006年)ギターで、マーティー・フリードマン参加。
6.Time Goes By
作詞・作曲:五十嵐充 English Lyric: Amy Sky
(オリジナル=1998年)
7. M
作詞:富田京子 作曲:奥居香 English Lyric: Suzi Kim
(オリジナル=1989年=MR.BIG結成の年)
8.I Believe
作詞:絢香 作曲:西尾芳彦・絢香 English Lyric:Tim Jensen
(オリジナル=2006年)
9.雪の華
作詞:Satomi 作曲:松本良喜 English Lyric: Suzi Kim & Hayley Westenra
(オリジナル=2003年)
10. The Voice 〜“Jupiter” English Version〜
作詞:Andreas Carlsson 作曲:G.Holst
(オリジナル=2006年(日本語versionは2003年))
11. LOVE LOVE LOVE -ENGLISH VERSION-
作詞:MIWA YOSHIDA(Lyrical Assistance: RON SEXSMITH) 作曲: MASATO NAKAMURA
(オリジナル=2004年(日本語versionは1995年))
うむ。たしかにちょっと懐かしいぞ。私は当時積極的にこれらを聴いていたわけではありませんが、たしかに名曲ぞろいだ。
と、ここまできますと、皆さん当然ながら最近ヒットした徳永秀明さんの女性バラードカバー集を思い起こすことでしょう。私、あれはちょっとダメだったんですよ。あまりにフェミニンでね。でも、こちらは男のロックしてますよ。次のサイトで全曲試聴できますから、ぜひ聴いてみてください。
どうですか。けっこういいでしょう。アレンジがロックでよろしい。ロック・バラードになることで、曲に新しい命が吹き込まれていますね。90年代洋楽のようでもあり、しかしJ-POPでもあり。懐かく、そして新しい。感動すると同時に、ちょっと笑えるし。不思議なクロスオーバーになっています。単純にエリックもうまいですしね。
これは日本ではウケるでしょうね。さて、世界ではどうでしょう。非常に楽しみであります。
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