グールドのカンタータ第54番 (バッハ)
お〜!これは!!見どころ聴きどころ満載の映像です。なんだか妙に感激してしまいました。グレン・グールドによるバッハのカンタータ54番です。1962年の映像。
こういうのをこうして観ることができる時代になったんですね。やっぱり嬉しい。これって廃盤になった日本版LDの映像ですよね。超お宝だな、こりゃ。
それにしても、すごい演奏ですね。もう解説は抜きです。とにかく観てください(DivXをご覧になれない方はプラグインをインストールしてください。あるいはYouTubeでどうぞ。画質音質とも劣りますが)。
私は素晴らしいバッハだと思いますよ。バッハの音楽(最初の和音からして…)、グールドの指揮、そしてハープシピアノ(!)、オバーリンのカウンター・テナー…今では到底考えられません。
どうですか?私最初は笑っちゃおうと思ったんですけど、全然笑えませんでした。泣いちゃいました(笑)。
もちろん曲のすごさというのもあります。グールド自身が語っているように7度で始めるのは反則でしょう。その後もすごい和声が続きます。これは「罪」の象徴なのか、それとも「抗う」象徴なのか。まあとにかく人類が生んだ「すごい」音楽の一つであることは確か。
グールドの指揮もハープシピアノも「なんじゃこりゃあ」ですよね。グールドがやれば何でも許されると私は思ってますが、このパフォーマンスは間違いなく「グールド」というジャンルを代表するものでしょう。神がかってます。最終楽章ではもう指揮するのを忘れてフーガを弾きまくってる(笑)。かっこいい!!バッハも実はこんな感じだったんじゃないですか?
ラッセル・オバーリンのカウンター・テナーも、いわゆる今のカウンター・テナーとはずいぶん違いますがなかなかいいですよね。一部では伝説の…と言われてるようですけど、たしかにこの表現力と存在感はすごい。
…と、「すごい」「すごい」を連発してますね、私。でも、ホントすごいとしかいいようがない。言葉で表せない名演だと思います。Stage6では、この映像をダウンロードできますのでぜひ御手元にお納め下さい。いつ消えちゃうかわかりませんからね。
| 固定リンク
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- 保守とリベラル、全ての多様性を奪ったSNSの功と罪【東浩紀×ホリエモン】(2021.02.24)
- 天覧授業(2021.02.23)
- これからは音声配信の時代!?(2021.02.05)
- ロジクール ヘッドセット H111(2021.01.24)
- 通信改革は本当に成功するのか?(2020.12.25)
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 『曼荼羅』 石堂淑朗 脚本・実相寺昭雄 監督・冬木透 音楽作品(2021.02.28)
- 『波の盆』 倉本聰 脚本・実相寺昭雄 監督・武満徹 音楽・笠智衆 主演作品(2021.02.27)
- いろいろな「二・二六」(2021.02.26)
- 『ユメ十夜』実相寺昭雄・松尾スズキ・天野喜孝ほか(2021.02.22)
- 『レモンのような女 第2話 私は私―アクチュアルな女―より』 実相寺昭雄監督・岸恵子主演作品(2021.02.20)
「音楽」カテゴリの記事
- カサド&原智恵子のボッケリーニ(2021.03.02)
- 『曼荼羅』 石堂淑朗 脚本・実相寺昭雄 監督・冬木透 音楽作品(2021.02.28)
- 『波の盆』 倉本聰 脚本・実相寺昭雄 監督・武満徹 音楽・笠智衆 主演作品(2021.02.27)
- ヴィヴァルディ? 『チェロ協奏曲ト長調 RV 415』(2021.02.21)
- 『レモンのような女 第2話 私は私―アクチュアルな女―より』 実相寺昭雄監督・岸恵子主演作品(2021.02.20)
コメント
グールドのご紹介ありがとうございました。
とっても幸せに拝見(拝聴・・?)させていただきました。
伝説のラッセル・オバーリンと大天才グールドの共演、凄かったです!!
先日ちょうど友人から借りたグールドのベートーベンのCDを聴いて、以前演奏を聴いたファジル・サイとはまったく違う音色に驚かされたばかりでした。
グールドの映像は後半スタジオ演奏のみになったこともあって、目にしたことがありませんでした。
ほんと感激です!
投稿: komichi | 2008.02.02 23:46
komichiさん、こんばんは。
いかがでしたか?
私、もう10回以上観てしまいました。
つくづくすごい人でしたね。
もう、様式とか解釈とか、そういうことを完全に超えた世界です。
彼自身の残したものは、音楽というジャンルも超えてますし。
ハープシピアノなんて他の人がやったら噴飯ものですが、
彼がやるとカッコいいのはなんでなのかなあ…。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2008.02.03 22:03