『山廃純米吟醸 濃いめの上善如水』
お酒大好きな私ですが、なんとお酒の席はあんまり好きじゃなかったりして…。一人静かに呑むのが好きです。ひとり酒、手酌酒、演歌を聞きながら…。
世の中では忘年会のシーズンなんでしょうが、私なんて下手すると一つも参加しないかもしれません。カミさんなんて毎週出かけてますが(笑)。
で、今日呑んだのがこのお酒です。久しぶりにローソンに寄ったら(週刊プロレスを読むため)、このお酒が目につきまして、ついつい買ってしまいました。
なんで興味を引いたかと言いますと、まあ日本酒通の方にしか分からないと思いますが、「上善如水」と言えば、さっばりすっきりした、どちらかというとオシャレな感覚のお酒なんです。そのイメージにいきなり「濃いめ」と冠されたからビックリしたと。さらにお酒自身の色合いが全然「如水」じゃなくて、黄金色なんですよ。黄金水か!?(笑)これは浴びねば…いやいや呑まねば(すみません、お下品で…決して酔っぱらってませんので、ハイ)。
さ〜て、そんなわけで早速ウチに帰って呑んでみました。そして、呑んでみてビックリ!全く意外な香りと味と舌触りであります。うむうむ、これは今まで飲んだどんな酒にも似ていないぞ。トロリとして濃厚ではありますが、なぜか軽みもあって、喉ごしはすっきりしています。甘いなと思った次の瞬間にはその甘さはもう口には残っていません。これはちょっと不思議な感じ。私、甘いとちょっとお酒が進まなくタチなんですが、この上善は違う。酒の肴に箸をつける間もなく半分呑んでしまった。
ものすごく個性的な日本酒ですね。普通の上善如水は、ある意味たしかに水のように飲みやすく、しかし私には少し物足りないお酒でもあったわけですが、これは本当に全く違う酒という感じがする。よくこれを同じ銘柄として発売したなという感じです。もちろんいい意味でね。本家とは違って、とても何気なくは飲めない酒です。こちらに「ん?」と構えさせる強い主張を持っています。これはこれで酒を呑む(それもひとり酒)にぴったりかも。誰かとペチャクチャ喋りながらという、BGS(Back Ground Sake)とは違うぞ。酒自身と対話しなくてはならない、そういうお酒です。
と書いていて、面白いなと思いました。お酒って音楽みたいなものですね。その場(シチュエーション、空気)に合った酒、今の気持ちに合った酒というのがある。当たり前と言えば当り前ですけど、そう考えると家にたくさんあるCDのように、たくさんのお酒に囲まれていて、そしてその時に合ったお酒をチョイスして呑むのが、最高の贅沢ということになるでしょうか。
ちなみに「利(き)き酒」の「きく」は「聞く」にも通じています。古語の例を見てみますと、「聞く」も「利く」もどちらも「相手に合わせる」「調える」といった語感を持っているように思えます。現代でも「気が利く」とかいいますね。「聞く」も単に音を捉えるというよりも、「言うことを聞く(従う)」というニュアンスがあります。英語のlistenとは明らかに違いますよ。
こちらが合わせ、相手が合わせ、周りも合わせ、全体が調和していく。ああ、これはプロレスかも…なんて、だんだん酔っぱらってきましたぞ。そう言えば、ここのところ記事として続いている「物語」というテーマにも通じるな。お互いの欠落を埋め合う…いや、こういう場合は欠落なんていうマイナスイメージの言葉ではなく、受け皿とでもしておこうか、そういうところに何かを注ぎ合う美しさですな。これぞ、世の中の楽しみではありませんか。ふぅ、だいぶいい気分になってきたぞ。
白瀧酒造さん、なかなか若々しいいい蔵元です。こうしてローソンなんかとタイアップして、こういうある意味マニアックなお酒を売ってしまうんだから、大したものです。てか、ローソンがすごいのかも。
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