ふたご座流星群(2007)〜枕草子「星は」
写真はいただきものです↓
今年もまたやってきましたふたご座流星群。3年前にも書いた通り、私の最も好きな天文現象です。今年は月明もなく好条件。ここ数年出現数も増加傾向でしたので期待できました。
本来なら庭で寝袋にでも入って観測すべきなんでしょうね。というか、庭で6等星まで見えるというのは、本当に幸せなことですね。普通なら山にでも出かけるところです。それがですねえ、ここ自体が山、それも富士山ですから、家にいながらにして天体観測ができる。
で、今日はちょっと雲も出ていましたし、子どもたちも見たいというので、なんと家の中からぬくぬくと観測いたしました。寝室の窓からはけっこういい条件で西天を望むことができるんです。東の空は東京の光にやられてますし、人間の目の視野なんて実は大したことないので、窓2枚分くらいでちょうどいいんですよ。それに、まだ11時すぎですから、ふたご座は東の空です。ちょっと離れた西天には、長いのが流れますので見栄えもいいと。
子どもたちはすぐに眠くなってしまったようですが、それでも20分くらいの間に6個ほど「見えた!」って言ってました。私もふとんに寝ながら観ていたので、結局40分ほどで眠りに落ちてしまった…と思います。でも、これもまた贅沢な話ですよね。ふとんの中で流星を見ながら夢路を辿る…。
ふたご群の流星は痕が残ったりはしませんが、比較的明るいものが多いので、目に残像が残り、それが美しい尾や痕のように見えるんですよね。それはまさに夢の中の宝石のような輝きです。あるいは天の涙でしょうか。dropという感じなんですよね。
ところで、ある意味ロマンチック、ある意味リアルな話になってしまいますけど、日本では古来、流星のことを「よばひ星」と呼んできましたね。枕草子に「星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ(宵の明星=金星のこと)。よばひぼしすこしをかし。尾だになからましかば、まいて」とあるのは有名ですね。「流れ星はちょっと萌え」って言ってるんですね。いつも言うとおりをかし=萌えです。で、そのあと「尾さえなければもっといいのにね〜」と。流れ星は尾が「萌え」だと思うんですけど。なんで清少納言はこう言ったのでしょう。
当時、流星の尾は不吉なものであったとも言われています。中国の影響のようです。なんでも「天の狗」だとされたそうで、つまり「天狗」の原形ですね。そんなわけで日本でも嫌われたようです。今でも流星の尾を見たら、ねずみなきをしておまじないをする所があるとか。
あと、こういう解釈もできますね。あくまでも「夜這い」ネタとして考えるんです。夜這いってナイショでするものじゃないですか。だから、「尾」とか「痕」とか残るのは困る。バレちゃいますからね。たしかに「尾」がなければいい。「ましかば」というのは受験勉強的に言うと「反実仮想」っていうやつですね。事実に反することを妄想するんですよ。ってことは、清少納言のところに誰かか夜這いに来たのが実際バレたんでしょうね。まあ、当時の宮中なんてそんなネタくらいしかありませんでしたから。
「よばふ」とは、「呼ぶ」に反復を表す「ふ」がついた、あるいは「呼び合ふ」の短縮形の「呼ばふ」でしょう。辞書をひくと「求婚する・言い寄る」とあります。そして「夜這ひ」という字が当てられた。ものすごくリアルな当て字ですね。
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