姉妹校訪問…ネオテニー再確認
本日はこの修学旅行の最も大切な行事である姉妹校への訪問が行われました。予想以上に生徒同士楽しそうに交流していまして、さすが若者は違うな、言葉の壁なんてほとんどないな、と思いました。もちろん先方のスタッフによる見事な準備のおかげです。その点大いに見習うべきところがありました。
さて、その詳細については我が校のプライベートなことでもありますのでひとまず置きまして、今日私が再確認したことを書きましょうか。
このブログでも何度か触れてきましたが、日本人の幼生成熟(ネオテニー)は、これは本当に特殊ですね。人類発祥の地から、陸続きで最も遠い場所にある極東日本。明らかに生物学的な成熟度は低い。つまり、肉体的に幼いということです。オーストラリアもかなりいろいろな人種が集まっていますよね。その中でも日本人はとっても子供っぽく見えると思います。私もそうですが、生徒たちなんかもこちらの同級生と比べますと、少なくとも3歳くらいは若く見える。私なんか10歳は若く見られます(笑…まあ日本でもそんな感じですけど)。
いろんな言葉で表現できると思いますが、そうですねえ、おそらくウチの生徒なんか、向こうか見ますとある意味「ロリ」的に見えるでしょうね。民族的に富士山麓の民は平均よりやや小柄ですし、田舎者ですからなおさら純朴な少年、少女に見えるでしょう。校則の厳しさも手伝って、小学生のように見えるかもしれない。日本にいますと、そんなこと忘れてしまいがちですが、こうして別の民族に囲まれますと、途端にそう見えますね。
ある意味そういうネオテニーな部分が日本人の「カワイイ」魅力につながっているのかもしれませんね。今朝テレビをつけたら、日本のアニメを放送していました。遊戯王とワンピースを英語の吹き替えでやってました。もうそのキャラクターたち自身が幼い。目が大きくて、3頭身だったりしてね。で、面白いなと思ったのは、日本では女性の声優さんが担当する少年役の吹き替えが、オーストラリアでは(欧米でもそうですが)男の声優さんの担当になるんですね。女声に慣れている私たちにとっては、ものすごく違和感があるんですけど、向こうの人に言わせると日本流の方が不自然だそうです。そりゃあそうだよな。こんなところにも、日本のネオテニー性が表れているのかもしれません。
考えてみますと、日本のオタク文化は、大人による子ども文化なわけで、今やそれが日本文化を支える土台にすらなっているわけです。あるいは日本の産業の基幹である職人的な手仕事的な部分というのは、以前からある意味オタク的、幼児的、自閉症的でありまして、日本文化の分析にはどうしてもそういう視点が必要なような気がしてきます。
ついでにちょっと笑えるネタを書いておきます。今回私は手荷物一つという身軽な恰好で渡豪しました。帰りも手荷物一つです。つまりお土産はほとんど買いません。というか、ぶっちゃけチョコなんかは日本にいる時にネットでまとめて注文しておきました(笑)。で、カミさんには「余計なものを買ってくるな」と言われてますので何もなし。子どもにはですねえ、この指令だけ与えられてきました。すなわち「オーストラリアでポケモンをゲットせよ」という命令です。
で、いろいろ探したんですよ。本屋とかオモチャ屋とか。でも全然ない。どうも南半球にはポケモンは生息していないというか、渡ってきてないみたいなんですよ。それで半ば諦めて、ああきっとあいつらガッカリするだろうなと思っていたら…いました!
まず見つけたのが、偽ピカチュウのマグネットです。雑貨屋さんで捕獲しました。おいおい、なんなんだよ〜。なんでこうなっちゃっうのかなあ。とっても単純なデザインだと思うんですけど、なんで忠実に再現できないんだ?日本人からしますと信じられません(笑)。たしかにこれだけ大らかな風土の中で生活してると、オタク的な感性は育たないかもしれないなあ。細かいことは気にしない。それでも、これはまずいでしょ。耳はライチュウになってるし(笑)。海洋堂のフィギュアとか見てる我々からしますと、これは許せません!!ほかにも偽キティや偽ドラえもんなんかが、実に妙な姿形で店先に並んでました(笑)。
あと、もう一つ娘たちが喜びそうなポケモングッズをゲットしました。雑誌です。町のスーパーで発見しました。たまたま今号がポケモンの特集だったようで、これはラッキーでした。その名もそのまま「mania」という雑誌です。チープな付録付きで5.5ドルでした。「ULTIMATE POKEMON GUIDE」というコーナーがあって、これは私が見ても面白いものでした。名前自体欧米風(オーストラリア風)になっていて、言語学的に実に興味深い。英語の語感の勉強になりますね。
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