四尾連湖 (第3回 レミオロメン聖地巡礼の旅より)
冬、春と行われた「レミオロメン聖地巡礼の旅」の続編が、昨日本日と二日間にわたって行われました。が、私は昨日は自分のコンサート、また下の娘が水ぼうそうということもあって、最後の最後だけ参加させていただきました。他のメンバーの皆さんは今まで以上に濃い旅を満喫されたようで、めでたしめでたし。皆さん本気で御坂に移住して来そうな勢いです(笑)。でも、こうして山梨の良さを分かっていただけるというのは、純粋にうれしいですね。
さて、皆さん、すっかり御坂に詳しくなってしまっていますので、本日私はちょっとマニアックなところへ彼女らをご案内いたしました。
四尾連湖です。四尾連湖(しびれこ)、この湖は本当にいいですよ〜。森の中の周囲1キロ強の小さな湖。あとで詳しく書きますが、この山の中の神秘の湖、本当に謎の湖です。名前も妙ですが、その存在自体非常に妙です。神秘麗湖という当て字を使うのもむべなるかな、穴場中の穴場ですね。私も独身時代はよく通ってました。ボートを持参して、一日中ブカブカ昼寝するんですよ。もう最高ですね。春の桜、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪景色…。
さて、この四尾連湖ですが、レミオロメンとどういう関係があるかと申しますと、あの「粉雪」の一つ前のシングルである「蒼の世界」のPVが撮影されたところなんです。藤巻くんが最後にプハ〜ッって出てくるヤツですね。あそこです。えっと、YouTubeで観たい方はこちらをclick(ちょっと微妙なPVですが…笑)。
たしかに四尾連湖は「青」「蒼」「碧」という感じ(漢字)がピッタリですね。今日は紅葉も美しく、そこにさらに「赤」や「紅」や「朱」や「黄」や様々な色が混ざり合い、それはそれは幻想的な雰囲気でした。
さて、市川三郷町の天子山塊蛾が岳(ひるがたけ)の懐、標高850メートル付近にある四尾連湖ですが、自然科学的にも非常に不思議な存在です。まず、この深山の頂上になぜ独立湖があるのか。頂上はすり鉢状になっているんですが、火口湖ではないようです。頂上ですので、当然川や沢が流れ込んでいるのではない。すなわち水が湧いているわけです。しかし、その水量はほとんど変化がなく、一年中ほぼ一定。湖としては小さい方ですが、池としてはかなり大きい感じでして、どうしてここにこれだけの水が湧くのか不思議でなりません。ちなみに数十キロ離れた富士五湖と湧水の標高が近いというのが気になりますね。富士五湖も地下水脈でつながりあっているのですが、まさかこことも…。
さらに詳しくは書きませんが、人文科学的にも興味はつきません。牛頭に関わる雨乞い伝説、龍王伝説、富士山信仰、子安神社、富士八湖、富士講…おいしい話が目白押しです。そのへんはいつかまた詳しく調べます。
いずれにせよ、ちょっとしたお店やキャンプ場なんかはありますが、本当に自然が自然のまま残っていて大変に静かで美しい。皆さんも、興奮する材料満載だった旅の終わりに、ふっと息抜き、クールダウンしたようで…と思ったら大間違い。湖畔を一周しながら、「蒼の世界」の大(小)合唱が始まってしまいました。というか、私がけしかけちゃったんですが(笑)。湖は周囲を尾根に囲まれているので、逆ドーム状になっており、外の音は遮断され、中の音は本当に面白いほどに反響します。あとで考えるとちょっと恥ずかしい。お店の人や他の観光客の方、すみませんでした。
ちなみに、伴奏はワタクシめが…。そうです、なんとなんと、あのマトリョミンを持参していったんですよ。もちろんネタとしてですけど。で、湖畔の白樺の切り株に腰かけて皆さんと一緒に「蒼の世界」をウィ〜ンとね。この曲は音が飛ぶのでなかなか難しい。皆さん笑ってくれましたのでまあ良しとしましょう。ってか、四尾連湖でマトリョミン演奏した人もいないだろう。当たり前か(笑)。世界初ですな。それにしても怪しいですねえ。ああ、そうそう四尾連湖って「シビレンコ」って読むと突然ロシア風になりますよね。シビレンコでマトリョーシカのテルミン…なんとなく違う伝説が生まれそうな雰囲気ですね(笑)。
今度は冬に出かけてみようと思います。
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コメント
此度もまたまたお世話になりました。
冬と春の記事を再読して、感動を呼び起こされました。
昨日はお越しくださったことだけでも大きな喜びですのに、旅の締めくくりをご一緒してくださり、仲間一同心より感謝です。
最後慌しくお別れしてしまい、失礼いたしました。
実はその後訪れたお土産屋さんで、おまけの大感動が起こりました。
5時を回っていたので閉店準備をされていたのですが、快く入れてくださったことがまずひとつ。そして手早く買い物を済ませようと思っていた矢先、スギッチちゃんが4月にお会いした、飯田蛇笏さんの句をくださったあの店員さんを見つけ、ご挨拶だけとお声をかけましたところ、覚えていてくださり、「なんでこんな遅く来るの~」と優しく仰りながら
裏の畑へ行こう!と皆を案内してくださり、なんと木から柿をもいでお土産に持たせてくださいました。
なんということでしょう。今回は感動しすぎて泣くこともできませんでした。最後の最後まで御坂は温かかったです。
投稿: くぅた | 2007.11.05 10:20
くぅたさん、こんにちは!
お疲れさまでした。充実した旅だったようで、こちらも嬉しく思います。
最後にまた御坂の温かさをいただいて帰ったのですね。
本当に何か特別な力が働いているようです。
もしかして「F」?
なんちゃって、皆さんの純粋な気持ちが全てを招いているのだと思います。
私も皆さんにパワーをもらいました。
またおいで下さいませ。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.11.05 13:08
“まとりょみん”を操る姿、怪しすぎます。
投稿: LUKE | 2007.11.05 16:56
LUKEさん、ありがとうございます。
そこがこの記事のツボですww
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.11.05 18:49
庵主さん、そしてご家族の皆様、昨日は本当にお世話になりました!!
一日だけでしたが、皆さんとお会いできてすごく嬉しかったです。
そして、前日まで行こうか?行けるのか?と迷っていた「四尾連湖」に行くことができて、本当によかったです!!
私も、地元民かッッと突っ込まれるくらい御坂の道になれちゃいまして・・・でも、四尾連湖までの道のりは私だけではとても無理でした。案内して頂いて大変感謝しております!!
あんなに静寂に包まれた湖は初めて見ました。
本当に蒼の世界でしたね。
不思議と気持ちが穏やかになっていくのを感じながら、
あの場所でしか味わえないであろう「マトリョミン」での
「蒼の世界」・・・。今までで一番気持ちよかったデス!!
天気にも恵まれて今回も感動の旅となりました。
ありがとうございました!!
将来本気で移住を考えてる、スギッチでした(笑)
投稿: スギッチ | 2007.11.06 00:58
スギッチさん、おはようございます!
運転ご苦労様でした。
皆さんのおかげで私も楽しませていただきました。
ホント、もう移住するしかないですよ。
私よりも道に詳しくなってるんじゃないですか(笑)。
またいつでもいらしてください。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.11.06 09:55
『蒼の世界』の湖ですか!
私はこの曲でレミオロメンにハマったので、想い入れがあるんですよ・・・
山梨は素敵な景色のところが多くていいですね!
一度行ってみたい・・・
最近、私の住んでる岡山ではお天気が悪くて、まさに『蒼の世界』です。
投稿: mio | 2007.11.06 23:10
mioさん、おはようございます。
私も「蒼の世界」好きです。
PVは微妙ですが(笑)
山梨はホントいいですよ〜。
レミオロメンの歌そのものです。
ぜひ一度いらしてください!
岡山のような美しい海はありませんけどね。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.11.07 06:22
庵主さん、セコンドさん、先日はありがとうございました!
またお会いすることができ、嬉しかったです。
娘さんの体調は、もうすっかりよくなりましたか?
私は、軽い気持で四尾連湖、行けるだろうと思っていたのですが、一緒に連れて行ってもらえてよかったです。正解でした。危なかった。
しかし、本当に幻想的で不思議な場所でしたね~。
あんなに開けた場所でのオンステージも楽しかったです。
ああいう自然の中に入ると、心穏やかになると同時に、野生の血が騒ぎます。こちらではまだ見かけない赤い葉を数枚、お土産にしました。
前回もそうでしたが、御坂から帰りたくないという気持は、幼い頃おばあちゃんの家から帰りたくないと思った気持に似ているような…住んだこともないのに、懐かしい感じなのです。
ふるさと公園で星を見た次の日に、自宅で星空を見上げたら、同じ丸い空なんだけれども、周りに全く山がありません。関東平野ど真ん中なのです。
週末は、家族を連れて、のんびり山道ドライブに行きたくなりました。
自然遊びが楽しい季節ですね♪
投稿: エミリーナ | 2007.11.08 02:29
エミリーナさん、おはようございます!
楽しかったですねえ。
エミリーナさんってホント自然児って感じです。
風景に思いっきり溶け込んでましたよ。
ぜひ山梨の自然を心のふるさとにしてやってください。
あと、ローライ・ミニデジ、触らせてくれてどうもでした。
やっぱりいいなあ…ほしいなあ…。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.11.08 08:29