『TABLE FOR TWO』→『頭陀行』
↓某企業での様子
26時間ぶりに食事をしながらニュースを観ていましたら、こんな話題が取り上げられていました。なんだか、ちょっと笑っちゃいました(失礼)。
「TABLE FOR TWO」…社員食堂などで通常の料金を払いながら、料理の量を減らし、その分を途上国の給食費として寄付するという社会活動のことらしい。実際には一食につき20円くらいの寄付になるとのこと。そうすると、途上国の子どもたちの2食分くらいになるのだとか。
特集の中ではこんなデータも紹介されました。「世界で10億人が生活習慣病、10億人が飢餓」…10億人はメタボで腹が出、10億人は飢餓で腹が出ているということか。
なんという馬鹿げた事態なんでしょうね。そんな馬鹿げた事態を少しでも是正しよう、全体としてバランスを取ろうというのが、この「TABLE FOR TWO」だということです。
もちろん、いいことですし、発想としてもわかりやすい。大変結構なことです。でも、不謹慎にも私が笑ってしまったのは、この「当たり前」であるべき行動が、「活動」として「アクション」として行われているからです。
テレビで紹介されていたのも、大企業の社員食堂での活動でした。社員の皆さんも「カロリー制限できる」「健康にいい」「人助けができる」と語り満面の笑みを浮かべていました。「社会貢献もできて、社員が健康になって会社の生産性も上がる」と。
最初に書きましたが、私は今日は26時間ぶりに食べ物を口にしました。え〜!?という方もいらっしゃるかもしれませんが、私にとってはこれが日常ですので、別にどってことありません。別に仕事が忙しくて食事をとるヒマもないのではありませんよ。ご存知のとおり、私は一日一食なんです。
よく堪えられますね、と言われますが、人間はそんなにヤワじゃないですよ。慣れればなんでもありません。というか、ある意味昼間は常に飢餓状態なんですが、それが実に心地よい。いわゆるハングリー精神ですよ。おかげさまで一日一食にした3年前から、病気はしないし、仕事は進むし、趣味も充実。まあ、直接私を知る人はよくわかると思いますが、ずいぶんとバイタリティーが向上してます。
そう、だから、企業に限らず、日本人全員が一日一食にすべきなんですよ(笑)。ちょっと料理の量を減らすなんて甘いっす。食事自体を3分の1にしましょう!今の食事、食材は栄養豊富ですから、1食で1日分のエネルギーを補給できます。3食も食べてメタボになる、それでビリーズブートキャンプをやる、あるいはロデオに乗るなんてのは、最も愚かな行為です。温暖化の元凶です(笑)。
「TABLE FOR TWO」…結局、企業や自治体のイメージアップのためにやってるようにしか思えないんです。実際、キャンペーン的に期間を限って行なっているところが多い。それをプレスに発信して、要は宣伝してるんです。社員の方々は、なんとなくいい人になったような気がして気持ちいい。その期間だけはちょっとカロリー制限できて、ほんのちょっと痩せたりもするのかな。いや、昼飯軽かったから夕飯はたらふく喰っちゃうんでしょうね、きっと。「やっぱり、腹が減っては戦はできぬ」とか言いながら。
とにかくですね、食の本能に従うことは本当はカッコ悪いことなんです。他の本能、たとえば睡眠欲とか性欲とかに従って生きることは、あんまりいいこととされませんよね。会社でそういうことが行われていたら当然まずいし、キャンペーンでそれらを制限する前に、その人はクビになるか警察行きでしょう。なのに、1日3食食べましょう!みたいに国を挙げて食欲万歳ってやるから困るんです。いったいどうなってるんでしょう。かたや飽食せよ、かたやメタボ検診じゃあね。ワケ分かりません。
さてさて、では私の主張する本当の地球への、そして自己への貢献活動をなんと呼びましょうか。「ONE MEAL A DAY」…じゃ、まんまか。やっぱりこれかな。『頭陀行』(ZUDAGYO)。仏教における衣食住への執着を払う行。「食」だけじゃないところがいいな。
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