C.P.E.バッハ 『ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集』(ホイマン他)
BACH, C.P.E: Viola da gamba Sonatas / ABEL: Works for Viola da gamba
Friederike Heumann/Gaetano Nasillo/Dirk Borner
時間がホントにありません。推薦やAO入試の季節になり、毎日、毎休み時間・放課後、行列ができてまして、予約制にしたんですけど、どうにもさばききれません。加えて東大やら一橋やらの骨のある(ありすぎ!)問題を持ってくる生徒もいまして、頭がフル回転というか正直パニックしてます、ハイ。
というわけで、ネタを作ったり記事を練ったりするヒマが全くありません。ですので、昨日に続きCDの紹介ですませます。ごめんなさい。
バッハの次男カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ。彼の音楽性は父親とはだいぶ違います。対照的とも言えます。名前のフィリップはテレマンから取ったとも言われていますね。小難しい音楽を作り続け、とても売れっ子とは言えなかった父バッハが、実は、売れっ子量産型ヒット曲メーカーテレマンに嫉妬ではなく憧れを抱いていたらしい。面白いですね。
父の時代とはかなり世情も音楽シーンも変わっていたようですが、父の才能や心意気と、テレマンの親しみやすさや商魂の両方を兼ね備えた、なかなか立派な作曲家であったエマヌエル。ハイドンやモーツァルト、ベートーベンに与えた影響は多大です。もっともっと評価されていいのではないでしょうか。
さて、彼の曲、私も大好きなんですが、このヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタは特にお気に入りです。すでに時代遅れになっていたであろう、この楽器のために、こんなに素敵な曲を書くなんて、彼もなかなかオツですな。このCDにも入っているアーベルの作品と並んで、ガンバ最後の輝きと言ってもいいでしょうね。
この録音、オブリガート鍵盤と通奏低音がフォルテピアノ(クリストフォリ)によって演奏されているのがミソです。ガンバとピアノの組み合わせが実にいい。意外なほどマッチしています。正直グッと来てしまいました。ものすごくきれいな演奏ですよ。
NMLに入ってない方も、ぜひ30秒の試聴だけでもいいですから、とにかく聴いてみて下さい。
ここでガンバを弾いているのはホイマンというドイツの女性奏者です。サバールのお弟子さんのようですね。とっても女性的なしなやかな演奏を繰り広げてくれています。そのちょいとフェミニンな感じがエマヌエルの雰囲気にぴったりですね。そう、どういうわけか、私、前古典から古典にかけての音楽がなんとなく「女性的」に感じるんですが。バロックはけっこう男性的だと思うんですけど。私だけでしょうか。
では、最後にいちおう収録曲などを紹介しておきます。
カール・フィリップ・エマニュエル・バッハ
1. ヴィオラ・ダ・ガンバとオブリガート鍵盤のためのソナタ ト短調 Wq.88
2. ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ 第1番 ハ長調 Wq.136
3. ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ 第2番 ニ長調 Wq.137
カール・フリードリヒ・アーベル(1723〜87)
4. 無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのためのアダージョ
5. 無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための後奏曲
フリーデリケ・ホイマン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ディルク・ベルナー(フォルテピアノ)
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