西落合&南長崎
今日は明日の本番に向けリハーサル。一度帰宅しようと思いましたが、西落合の知り合いの家に泊めてもらえることになったので、リハ終了後そちらに車を移動しました。
まずは駐車場探しです。ここでサプライズが。いや、私にとっては、ですよ。今回停めたのは「リパーク西落合3丁目」です。ここは最強ですねえ。大江戸線の「落合南長崎駅」から徒歩3分にして、駐車後24時間まで1000円ですから。そして、26台という広さ、さらにゲート式ですから、中で移動することも可能。裏側にファミレスなど大型飲食店が焼肉、和食、洋食、中華と4軒ならんでます。コンビニやマックもありますので、車中泊にはもってこいだな。東京で宿がないときはここに泊まろうっと。
で、今回は知り合いのお宅に泊めてもらったのですが、主人が帰ってくるまで数時間ありましたので、西落合近辺を散策してみました。これがなんとも楽しかった。東京の散歩ってホント楽しいですよね。田舎の散歩よりもずっと楽しい。自然もそこそこありますし、なにしろ人々の生活、それも何百年、いや何千年に及ぶ歴史の堆積を見て歩くことができる。
この前、中沢新一さんと爆笑問題の対談番組を観たばかりでしたので、そういう視点で見て歩きますと、本当に楽しい。たしかに、縄文の風景が現代の町並みを作っているという感じ。道のくねりやうねりはまさに縄文時代の地形そのものです。そして高いところにお寺や神社があるんですね。昔陸地だったところです。住宅街はほとんど海の中ですね。
いくつかのスポットを訪ねてみましたが、特に印象に残ったところについて書いておきましょう。
まずは、哲学堂公園。東洋大学創設者の井上円了が和田義盛の城趾に作った公園です。お城のあったところですからやはり縄文時代の小山だったのでしょう。そしてその後もいろいろな歴史が…正直独特な雰囲気(霊気)を感じましたね。あんまり時間がなかったので全てを観ることはできませんでしたが、井上円了のちょっと怪しい哲学を象徴するような作庭に圧倒されました。さすが妖怪博士井上円了!ここはゆっくり散策してみたいなあ。楽しそうな草野球の様子にちょっと嫉妬。東京はいいなあ。草野球やるところがたくさんあって…。
さて、お次は豊山派西光山自性院です。豊島八十八ヶ所第二十四番霊場とのこと。ここはなんといっても「猫地蔵」でしょう。道に迷った太田道灌を寺に案内したという猫を祀ったのだとか。その後もなんかいろいろと猫にまつわる話が残っているようですね。今回は大きな招き猫だけしか観ることができませんでしたが、節分には秘仏開帳、護摩焚きなどいろいろなイベントがあるようです。こちらのサイトやこちらのサイトに詳しいので、興味のある方はどうぞ。やはり江戸時代ですね、こういう名所づくりが進んだのは。太田道灌が道に迷うかどうかもよくわかりませんけど、まあそういう伝説といいますか、おはなしというのは郷土愛の強い近辺の人々の微笑ましい創作であることが多い。特に江戸ではそういう庶民レベルでの歴史作り、物語作りというのが盛んでした。八百八町競い合ってましたからね。ま、平和で余裕があったんでしょう。生活自体を楽しむための演出です。
そして、思わぬ収穫…といってもそこにはなんにもないんですけどね、それでもなんかその場にいるという感動を覚えたのは、「トキワ荘跡」でしょう。渋い長崎ニコニコ商店街を散策しているうちに期せずして出会いました。やっぱり不思議なエネルギーを感じましたね。トキワ荘について書き出すとキリがありませんが、とにかくあそこの場所だったから、というのがあるような気がします。手塚治虫やその他の大物漫画家がいたから、ということではなく、それ以前の問題ということです。そこに何があったのか調べてみると面白いと思いますよ。
こんな感じで、東京の時間的地層に思いを馳せたこの散策でありました。こういう東京といいますか、江戸はいいですねえ。田舎者が憧れる東京や世界のTOKYOとは違う東京の魅力。これからも自然と人が作り上げた地層の上を歩いてみたいと思います。
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