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2007.09.23

東京クラシカルシンガーズ&オーケストラ・オン・ピリオド・トウキョウ第6回演奏会 

Opt07 まずはご来場くださった皆さま、本当にありがとうございました。また、今回このような素晴らしい演奏会に誘ってくださった皆さまにも感謝申し上げたいと思います。
 「美味しいバロック」…たしかに今回はかなり美味しかったのではないでしょうか。ヘンデル・バッハ・シャルパンティエの代表的名曲をたっぷりというのもありますが、満員に近いお客様、浜離宮朝日ホールの美しい響き、そして声楽や合唱、器楽の色合いの豊かさは演奏する側からしましても、かなり贅沢なものでした。
 特に演奏困難な楽器を見事にコントロールした金管の皆さん、ほれぼれする歌唱を聴かせてくれたソリストの皆さんには、もうただただ感謝感激であります。
 私はあまり練習に参加できず、正直オケの足を引っ張っていたと思いますけれど、このような大人数(60人以上)の演奏は久しぶりということもあり、また、個人的に大好きな曲ばかりでしたから、なんか演奏中に鳥肌が立ってしまいました。こういう感覚は本当に久しぶりでした。
 やはり名曲の持つ力というのはすごいですね。そして、生の音楽の力。その場の空気感といいますか、客席と舞台の一体感といいますか、これは何ものにも代えがたい。演奏家のはしくれとして、至福を感じる時間でした。
 私は今回初めてこのオケに参加いたしましたが、狭い古楽界のことですから、ほとんどの方とどこかで一緒に演奏したり、お会いしたりしたことがありまして、そういう意味でも心和む演奏をすることができましたね。気心知れた方々との音楽というのが一番楽しいですし、アンサンブルもうまく行きます。
 また、坂本徹さんのご指導も、もちろん大変に勉強になりました。音楽の作り方、特に声楽曲おける器楽隊のフレージング、アーティキュレーションですね。つまり歌詞との関係。ああ、やはり言葉が先にあって、そこから音楽が生まれてくるんだなと。あと、ダンスですね。舞踏から音楽が生まれる。つまり、いずれにせよ、音楽は身体性を避けて通れないわけです。もちろん、楽器の演奏上の特性(これも実は人間の身体に依存する)というのもあります。ここのところ、言葉と音楽と舞踏の関係をいろいろと考えていまして、その大きなヒントを得ることができました。ありがとうございました。
 さて、自分としましてはですね、バッハが一番感動しました。この前はバッハさんの音楽を複雑すぎるとかなんとか言っちゃいましたけど、ごめんなさい(笑)。別にシンプルだとか複雑だとか、そういうことで音楽の価値が決まるわけじゃないですよねえ。どんなメディアの形態であろうと、やはりそこにこめられた想いでしょうか。作り手と表現する人と聴く人の想いの深さ、この幸福なる結合が新たな何かを生むわけです。音楽に貴賎なし。もちろん国境もジャンルもなし。とにかく、マニフィカトにはいろいろな音楽の要素がちりばめられており、そのいずれも最高レベルの出来です。また、バッハならではですが、どの曲にも、どの音にもしっかり意味があって揺るぎがない。これは、ある意味では、テキストの「意味」によって音楽が縛られている状態であり、これこそ不自由の中の自由であります。縛りの中で解放されるという「禅」的な境地ですな。
 今回の演奏会は、自分も客席で聴いてみたかった。きっとまた違った意味て感激したことでしょう。本当にあらゆる人々に感謝です。もちろん、バッハにもヘンデルにもシャルパンティエにも。楽器を、音楽をやっていて良かったなあ。

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コメント

カズさんへ、「告知」の記事削除しちゃったので、こちらにコメント移動します。


おぉ!
いよいよ明日ですね。
がんばってください!
・・大きそうな舞台ですね・・

投稿 カズ | 2007.09.22 11:01


というわけで、無事終了いたしました。マッペリとはちょっと(だいぶ?)違うけど、いいライヴだったと想いますよ。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.09.24 10:37

お疲れ様でした。

いつも遠いところから練習に来ていただいて、しかも今回は文字通り「九死に一生」の思いまでさせてしまいまして・・・。

でも、やはりバッハは内声、とりわけVlaが充実していないと面白くないので、参加していただいて大変助かりました。

次は、11月3日ですね。チマローザを思い出すと気が重いですが、がんばりましょう。

投稿: AH | 2007.09.24 12:06

AHさん、本当にお疲れさまでした!
AHさんのヴァイオリン、とってもきれいでしたよ。
今回は誘っていただきましてありがとうございました。
ああいう編成のヴィオラは弾いてて楽しいですよ。
とっても勉強になりましたし。
さてさて、次ですね。
チマローザ、まあチマチマやっていきましょう(笑)。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.09.24 12:15

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