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2007.08.17

第22回都留音楽祭オープニング・コンサート

07open 今年も都留音楽祭が始まりました。ここのところ音楽祭初日が自らの誕生日にあたることが多いのですが、私は実行委員ということで、今年もまた感慨にふけるヒマもないほど忙しく時間が過ぎました。
 しかし、考えようによっては、これほどのプレゼントはないのかもしれませんね。ぜいたくなオープニング・コンサート。先生方、仲間との語らい。
 音楽祭は22回目ということですから、21歳の誕生日を迎えたことになります。生まれたばかりの音楽祭に初めて参加した時、私は21歳か22歳でしたから、私の人生の半分はこの音楽祭とともにあったと言えるわけです。
 ここからいったいどれくらいの縁と恩が生まれたことでしょう。本当に私の人生は大きく変わりました。そう考えれば大学受験に失敗し、この片田舎の小さな大学に来ることになったのも、やはり運命としか言いようがありませんね。自分の好きだった古楽というマニアックなジャンルの音楽祭が、音楽にそれほど縁のない小さな大学で、それも私の在学中に始まろうとは、夢にだに思いませんでしたから。これを必然と言わず何と言うのでしょう。
 さて、本年のオープニング・コンサートも大変充実した内容でした。もうどの演奏も言うことなし。お客さんが少ないのは残念ですが、そのおかげで響きが豊かだとも言えますし、本当にぜいたくな話です。
 今年のプログラムは次のとおりでした。

1パッサカイユ(リュリ)
 エア(バッハ)
浜中康子(バロック・ダンス)、中村忠(フラウト・トラヴェルソ)、渡邊慶子・伊藤誠(バロック・ヴァイオリン)、デイヴィッド・ハッチャー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、岡田龍之介(チェンバロ)、中嶋俊夫(テノール)
2「別れは辛いが」によるヴィオラ・バスタルダのためのディヴィジョン(カーサ)
波多野睦美(ソプラノ)、デイヴィッド・ハッチャー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
3トリオ・ソナタ ハ長調(テレマン)
吉澤実・大竹尚之(リコーダー)、福沢宏(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、岡田龍之介(チェンバロ)
4ソナタ第4番 ホ短調(ジュスティーニ)
小倉貴久子(フォルテピアノ)
5パリ四重奏曲 第1番 ニ長調
中村忠(フラウト・トラヴェルソ)、渡邊慶子(バロック・ヴァイオリン)、福沢宏(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、岡田龍之介(チェンバロ)
6「うかつな目」「恋の牢獄」「娘とはじらい」「女とギター」(ソル)
波多野睦美(ソプラノ)、つのだたかし(19世紀ギター)

 う〜ん、みんな良かったけれど、静かな衝撃だったのは、小倉さんのフォルテピアノかなあ。ああ、これがピアノの本来の音だ、と思いました。繊細なんです。弱音の美しさ。チェンバロよりずっと小さい音。ピアノなんですよ、その名の通り。こちらの耳も研ぎ澄まされる。静かな衝撃。
 小倉さんの演奏は、それはそれは見事でした。そう言えば小倉さんのフォルテピアノの演奏、NHKの「ぴあのピア」でも聴きましたけど、あの音はやっぱりホンモノではなかった。たしかにあの弱音をそのまま再現したら、テレビ番組として成立しないよなあ。ジュスティーニの音楽も変化に富んで面白かった。楽器の音としても音楽としても、初めて聴くという感覚でした。いいなあ、ほしいなあフォルテピアノ。

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コメント

ああ、先生は17日がお誕生日だったんですね?
遅くなりましたが、おめでとうございます!
フォルテピアノもクラヴィコードも聴いたことがありませんが、そんなに魅力的な楽器なんですね・・いいなあ。
幸先の良い、4?才の始まりですね!

投稿: カズ | 2007.08.22 19:31

カズさん、ありがとうございます。
まったくねえ、4?才ですよお。
しかし、本当に年をとるごとに人生面白くなるからやめられませんね。
人の縁が増えていくわけですから、それは楽しくなりますよ。
アンチ・エイジングって何?って感じです(笑)。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.08.23 06:04

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