TEAC RW-800 (CDレコーダー)
今日はウチのCDレコーダーを紹介しましょう。写真の真ん中のやつです。これも世間的にはすっかり古美術になってしまいましたね。ウチではけっこう活躍してますが。
今日も歌謡曲バンドの練習(飲み会?)があったんですが、そういう時にもたまに使います。ミキシング機能もついているので、古典的な重ね録音をしたりして遊べます。
今やCD作りはパソコンの独擅場になっておりますねえ。えっと48倍書き込みですか。すごいですね。80分の音楽CDを焼くのに2分かからないってことですよね。恐ろしい時代になりました。このCDレコーダーは当然ながら1倍速です。等倍。今では逆に貴重な存在ですよね。私はあんまり音の善し悪しをどうこう言わない人なんですが、同じCDコピーでも、48倍と等倍では全然音が違うような気がします。厚みといいますかね、密度というか。まあ、気のせいなのかもしれませんけど。
こういう単体のCDレコーダーの良さは音だけではありません。CCCDなんかも無問題でコピーできますし、必要な曲だけコピーしたり、ベスト盤を編集したりするのも、意外に便利。パソコンでの作業とは違って、カセット的な、すなわちアナログ的、直感的な作業になりまして、あの一時停止ボタンを押す緊張感が味わえます。たまにこういう作業すると、心がなごむんですよね(笑)。
あと、もちろん古い素材のデジタル化でしょうか。写真の真ん中がCDレコーダーなんですが、その上はアナログレコードプレーヤー、一番下はDATデッキでして、これを使って昔の音源をCD化するわけです。この前も中能島欣一の至芸をデジタル化いたしました。やはり気軽に聴けるようになるというのはいいものです。レコードであるために、ここ数十年聴いてないものが大量にありますから、そういうものをヒマな時に引っ張り出してきて、甘酸っぱい思い出とともに聴きかえすんですね。レコードやジャケットの質感や匂いも含めまして、実にノスタルジックな時間を体験できます。また、古い音楽自体も新鮮に響きますし、いろいろと発見があるのでした。
ちなみに、このレコーダーは民生用ですので、いわゆる音楽用CD-Rでしか録音できません(業務用はデータ用も使えます)。で、最近音楽用のCD-Rはなかなか手に入りませんし、だいいち高い。ですので、ウチでは全て1枚のCD-RWで録音しまして、それをパソコンでデータ用CDにコピーしております…って、それじゃあ意味ないじゃん。結局48倍だ(笑)。
ま、そんなわけで、このレコーダー、昔の自分や社会と、今の自分や社会を結ぶ媒体になっています。
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コメント
高速記録できる CD-R 等のメディアは、等倍で再生することしか考慮していない CD の規格より、実は厳しく作られており、より偏心も少ない分だけ音質向上につながるのだとか。
ゆっくり録音した方が良さそうに思えますが、高速記録を前提としたメディアや機器は、そのようにチューンされて作られているため、実は低速で記録することが苦手だったりするのだとか。
と、いうわけで世の中にはですね、あえて CD であろうとも CD-R に記録し直した方が良いと言う方もいれば、今度は反射率の問題で CD に軍配が上がるので、やはりオリジナル CD には敵わないのだと言う方もいたりして、私の中ではどうでも良いと言う結論になっています。(自分なりに好みはあるのですが、人に勧めるほど自信はないです。)
ただ、AD 及び DA コンバーターの性能は目に見えて(耳に聞こえて)違いが良く分かる部分だとは思います。
投稿: LUKE | 2007.07.01 16:31
LIKEさん、こんばんは。
なるほど〜。結局なんだかわかりませんね(笑)
音というのは多分に情緒的なものです。
いまだに中学時代自作したスピーカーの音が一番良かったと思ってますから(笑)
で、オーディオマニアがいわゆる「いい音」に迫れば迫るほど、「実音」には絶対勝てないという矛盾に陥っちゃうんですよね。
なので、最近はあえて悪い音で聴くようにしてます。
これはホンモノじゃないんだって意識できるように。
不思議な世界です。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.07.01 22:13
>音というのは多分に情緒的なものです。
全く同感です。
>で、オーディオマニアがいわゆる「いい音」に迫れば迫るほど、「実音」には絶対勝てないという矛盾に陥っちゃうんですよね。
これも全くその通りで、「実音」って、「いい音」じゃ無いことが多かったりするんですね。では、ライブ・パフォーマンスとオーディオ、どちらが“いい”かというと、それは、モデルの人物と絵画のどちらが“いい”か? というのに似て、答えようがありません。
>なので、最近はあえて悪い音で聴くようにしてます。
>これはホンモノじゃないんだって意識できるように。
私はホンモノ(実音)じゃないと意識して、いい音で音楽を聴いています。庵主様と私のアプローチは真逆ですが、恐らく根っこの部分は全く同じです。面白いですね。(^。^)
投稿: LUKE | 2007.07.02 00:36
LUKEさん、おはようございます。
なるほど、勉強になりますなあ。
私も「いい音」を求めてやまない人だったんですが,
いつからですかね、あんまりこだわらなくなっちゃいました。
たぶん、結婚してお金が自由にならなくなったからでしょう(笑)。
てか、「ホンモノ」の定義自体、なんだかわかりませんからね。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.07.02 07:45
>てか、「ホンモノ」の定義自体、なんだかわかりませんからね。
そうなんですよね。(^_^;)
オーディオ好きにも色々おりまして、中には“原音再生”にこだわる一派も存在します。私に言わせれば、それはただの原理主義にしか過ぎません。
投稿: LUKE | 2007.07.03 02:55
自分も含めて、男って面白いですねえ。
原理主義って男のもの。
自分が信じてるものがホンモノなんですよね。
逆に、女の原理主義って絶対長続きしまねえw
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.07.03 06:41
>原理主義って男のもの。
女性は良い意味でこだわらないんですね。一方、男性は悪い意味でこだわりやすい。ご指摘の通り“性(さが)”なんだと思います。(^_^;)
投稿: LUKE | 2007.07.03 12:12
そう、女性のこだわりはいい意味でも悪い意味でも表層的ですね。
男のは奥深く棲みついちゃうから大変。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.07.04 06:39