Pat Metheny Group 『More Travels』(DVD)
パット・メセニー・グループ 『モア・トラヴェル』
ウチのバンドのギタリストが貸してくれました。完全にKOされました。
人間ってすごいですねえ。こういうことができるんですから。神業とはこういうのを言うのでしょう。技も極めると、理屈抜きに美しくなります。これは誰が観ても聴いても感動するに違いありません。
いろんなジャンルで天才プレーヤーというのはいますけど、この人の天才っぷりは現代においてずば抜けていると言えるでしょうね。
ずば抜けた天才の特長として、唯一無二というのがあります。もう音からしてパットです。電子楽器を使おうと何だろうと、とにかく一聴してパットだと分かる。音色はもちろん、パッセージ、発音のタイミング…なんなんでしょうね、真似のしようがありません(たぶん)。
彼が作る曲もまた、いかにもパット流でして、それについては今までもいくつかの記事で書いてきました。いったいどうやって作ってるんでしょうね。時代やジャンルを超えた普遍性を持っていると思います。
そして、こうしてライヴ映像を観ますとね、彼の弾き方がまた独特だというのが分かります。というか、はっきり言って常識からすると、右手も左手も変です!!あんなふうにピックつまんでたら、普通ああいうふうに弾けないっしょ!?
いつかも書いたような気がしますが、大概天才的プレーヤーってこうなんですよ。基本的(と言われる)フォームからかなり外れている。そして、それを真似しようとしても、できる予感すらしない。ちょっと上手な人の前で、そんな楽器の持ち方やら弾き方したら、大概怒られます(笑)。
そうですねえ、今思い出した変な弾き方の人は、ヴァイオリンではステファン・グラッペリ、ギターでは長谷川きよし、三味線や箏では中能島欣一、ピアノではグレン・グールドやキース・ジャレットでしょうかね。
スポーツの世界でもそうです。イチローや王貞治を挙げるまでもありません。おそらく彼らは、私たちと脳が違うんだと思います。体の構造はそれほど違わないのではないか。脳が違うから体の使い方が変わってくるんでしょうね(たぶん)。
ちなみに私の弾き方もそうとう変ですが、しかし生まれる音楽は全然天才的ではなくて、やっぱり変です(汗)。それは単に訓練されてない、洗練されてないからでして…ま、それはそれとしまして、このDVDでのパットのプレイは、基本とか変とか、そういう次元を軽く超えてしまっていて、もうただただ偉大です。偉大な美しさ。非常にこちらに近く迫ってくるのに、しかし近づきがたい聖域であるような、こちらの小ささを痛感させられるような衝撃的な美しさです。人間ってすごいですよ。いったい宇宙にこれほど高度な音楽を奏でる生物が他にいるのでしょうか。
なんと大げさなと思われた方、YouTubeでちょっとだけでも観て聴いてみてください。音悪いですけど、そんなの関係ないっす。まずは代表的曲の神的ソロ。
Have you heard
次は、珍しくわかりやすいコテコテな曲です。私こういうの大好きなんです。泣けます。
Last Train Home
いかがでしたか?この2曲以外にも名曲名演奏満載です。DVDも安いですから、ぜひお買い求めください。
こういうの聴くと、電気楽器とか生楽器とか関係ないような気もしてきますね。シンセギターが生き物のようです。電気も自然現象ですからねえ。魂こめられるんですねえ。ふぅ。
Amazon More Travels
HMV More Travels
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国立国語研究所発行の『新「ことば」シリーズ20 文字と社会』が学校に届けられていたので、一通り目を通してみました。


昨日は歌謡曲三昧でしたが、今日は打って変わってバロック世界にドップリでした。
今回カメムジで演奏するのはその作品9から第9番です。2本のオーボエが寄り添い、あるいは対話しながら、美しいタペストリーを紡いでいきます。それを支える弦の響きも魅力的ですね。アルビノーニの合奏部というのはけっこう特徴的でして、早い楽章では通奏低音は淡々と駆け足、それに歩調を合わせつつヴィオラが不思議な動きをします。アルビノーニのヴィオラは弾き甲斐があるんですよね。ヴァイオリンはファーストとセカンドがユニゾンになることが多く、分散和音的な動きも多いものですから、そうですねえ、全体としては和声が厚すぎず、清澄な印象を与えることが多い。それこそがアルビノーニです。
さて、このアルビノーニのオーボエ協奏曲の新しい名録音として人気があるのが、今日紹介するCDたちです。サイモン・スタンデージ指揮のコレギウム・ムジクム90にロブソンとレイサムのオーボエ。もちろんオリジナル楽器による演奏です。イ・ムジチも比較的ヴィブラートを抑えた演奏をしますが、やはりこちらの弦の透明感にはかないませんね。先ほど書いた弦の特徴が際立って聞こえます。バロック当時としてもなかなか個性的な響きではないでしょうか。ロブソンとレイサムのバロック・オーボエも軟らかく丸みのある音で美しい。装飾は控え目ですけれど、逆にその純粋さがいいですねえ。なんというか子どもの純粋さのような感じです。ホリガーのものとは対照的ですね。
(更新遅れましたが…) いやあ〜、今日は楽しかったなあ。やっぱり若い子たちと一緒だとこっちも元気が出ますねえ。
日芸に通っている卒業生が、これを持って学校に遊びに来ました。いや、別に福井に行ってきたわけじゃなくて、物産展みたいなところで買ってきたと。買って食べたら妙にうまかったのでお土産に、とのこと。
5月16日は伝説のギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトの命日でした。彼も43歳で亡くなってるんですね。天才は夭逝するのかなあ。
こちら
大変楽しく読みました。非常に勉強になった。この二人はやっぱりすごいわ。憧れますね。
今年もまた、小島芳子さんの命日がやってまいりました。今年、私は彼女が亡くなった年齢になります。そんな意味でもいろいろと考えてしまった今日一日でありました。

で、本日のMVPジャガー横田さんに試合直後サインしてもらいました!あの激しい試合後すぐに売り場に出るプロ根性は素晴らしいですね。後ではダンナ様が控え目に控えております(笑)。皆さんは色紙にサインしてもらってましたが、私は「円満Tシャツ」を買ってそこにサインしてもらいました。もちろんお二人と握手しましたよ。ジャガーさんには「ありがとうございます!」と言いましたが、なぜかダンナ様には「がんばってください!」って言っちゃった。「あっ、はい…」って照れてました(笑)。
今日の未明に放映されたものの録画を観ました。うむうむ、感心感心。あいかわらずすごい芸だ。

うわぁ、ヴィトゲンシュタインかあ。もう名前からして難しい。どうも私は頭が悪いので、頭がいい人が考える世界像というのについてゆけないんですね。
ああ、気がついたら、鳥肌実と同い年になってた。彼は42歳万年厄年ですからね。
春はあけぼの。やうやう白くなり行く山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。
なるほど〜。そうですね、清少納言さん。当時、春と言えば「宵」とか「朧月夜」ですよねえ。それをいきなり「あけぼの」なんて言われたら、当時の人、それも貴族たちだったら、たしかにこう思いますよ。ぜったい「をかし」じゃない。そうそう、「をかし」って今で言う「萌え」なんですよね。昔、私は「
母の日ということで、静岡の実家に帰りました。その母が読んでいた本をちょっと拝借。
私にとってブログとは、表現とは何なのか。今日はこの本と「僕らの音楽」からいろいろと考えさせられました。
こんな本を読むのは私にしては珍しいでしょう。いや、実は自分用に買ったんじゃないんですよ。教員志望の教え子に論文対策として与えたのです。ネタとしては使えますから。いちおう私も読みましたよ。たしかに現場の教師で、自分のメソドやストラテジーを持たない方々には、たいへん有用な体験談集だと思います。
昨年のseason1ですっかり私をとりこにしてしまったNEO。NHKにして最もNHKらしからぬコント番組。いや、最もNHKらしいとも言えますな。とにかく素晴らしい演技力と演出力に支えられた大人の笑いなんですよね。その後お休み中も過去のDVDを借りて観たりしてました。
また悲しい訃報です。ウルトラセブンのソガ隊員役で人気だった阿知波信介さんがお亡くなりになりました。自殺ではないかとのこと。芸能プロダクションの社長を務めておられた阿知波さん、最近体力と気力の衰えに悩んでいたらしい。元奥さんの多岐川裕美さんとの間に生まれた、娘の華子さんの芸能活動も順調だったのに、いったいどうして…。
皆さん、記憶に残っていますか?当時、週刊文春が「『死に方教えたろうか』と教え子を恫喝した史上最悪の『殺人教師』」と報道した教師によるいじめ事件。朝日新聞はもちろんのこと、各社マスコミがこぞって「とんでもない事件」としてとり上げていましたっけ。そういう報道に最も慎重であるべき同業者である私も、すっかりその内容を信じてしまい、こりゃさすがにひどいな、と思った記憶があります。
自分でも意外でしたが、aikoについてあんまり書いてませんね。検索してみたら
昨日の本にも書かれていましたが、最近になって、つまり戦後60年を過ぎて、かの戦争や昭和天皇に関する新資料が、国内外を問わずたくさん発見・公表されはじめました。多少世の中のムードも変りまして、今までタブー視されていたことにも言及しやすくなったとも言えます。
この本はかなり危険な香りがします。かなり香ばしい。私はその香りがどうも好きらしく、全然いやな気持ちにならなかったのですが、世の中の半分くらいの人は、吐き気を催すのではないでしょうか。
今日はこの不二草紙の誕生日でした。すっかり忘れていて、今日は何を書こうかなと考えていたんですが、ふとした会話から思い出しました。
職場の後輩が見つけてきたんですけど、これ、どうでしょう。どうしますか。まずくないっすか。
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