アニメと民芸
3月に入ってからハチャメチャなスケジュールで、すっかり疲れ切ってしまいました。それでも、いちおうハッタリの連続技で難局を乗り切りまして、今日は帰宅後は久しぶりにまったりいたしました。
さて、じゃあこの期間に録りためたテレビ番組でも観ようかと思いまして、HDDレコーダーの電源を入れました。えっと〜、ライヴ番組もいろいろ録ったっけな。でも、ちょっと時間がかかりそうなので、これらは後回しにして…と。これもちょっと重そうだな、今日は無理だ。あっそうだ!マイメロの最終回観なきゃ。
根っからのアニメ苦手な私ですが(ホントですよ)、唯一欠かさず観たのがこのマイメロでした。ちょっと後半、作り手の皆さんに余裕や意欲がなくなっているのが、画面から伝わってきてましたけど、基本的には大変楽しめました。マイメロのテーマは人間の「嫉妬心」でしたね。そして、「近づきすぎると不協和音になっちゃう」、これです。柊兄弟なんか、その典型でありました。そして、不協和音が解決する瞬間の美しさ。これはですねえ、例えば昨日のコンサートにおけるバッハの音楽なんか、ほとんどそれで出来ているわけでして。うむ、なかなか深い。
さて、それに続きまして、日曜の夜中に毎週録っている、NNNドキュメント、プロレスリング「ノア」、ジャパネットタカタの連続技でも観るか…。と思って再生したら、あららららら、なんとチャンネル間違えてるし!!テレ東じゃないか〜!うわぁ、なんだこりゃ。これが噂の深夜アニメか?
ん、なんかクラシック音楽ネタのアニメだぞ。どわぁ!バロック・チェロだって?!たしかに足がない。しかし、弓の持ち方がガンバだ!(笑)!ん、なかなかマニアックだなあ。このバッハの無伴奏のアテレコ、誰が弾いてるんだろう。たしかにガット弦の音がしているような…。あとで調べましたら「金色のコルダ」というアニメでした。全然知らん。これもまた最終回ということで、なんかいろんな楽器の演奏シーンが。なんかよくわからんがヒロインの清楚なヴァイオリンに感動してしまった(笑)。
で、続いてまた初めて観るアニメが。えっと、「がくえんゆーとぴあ まなびストレート!」…なんじゃこりゃ。最初幼稚園ものかと思ったら、ええ〜これ、高校生なの?う〜む。これが典型的な「萌え系」なのか。体は微妙に成熟しているが、顔やキャラや声や動作は妙にロリである。このオタク男のコンプレックス(リアル大人女苦手症)を解放する妄想物語的世界観よ。素晴らしいではないか!正直よく分からない世界なので、一つ一つツッコミを入れつつ、分析的に観るしかないっす。う〜ん、カミさんが指摘するように、足が太いし、足を無防備に開いている絵が多い。非常に幼女的だ。触角もあるし、髪が変にてかっている。これらの記号はなんなのだろう…。
と、まだまだ深夜の濃厚アニメタイムは続くのですが、正直びっくりしながら拝見しつつ、思ったことは…これは「民芸」だな、ということ。そう、「芸術」ではありません。まさに柳宗悦が提唱した「民芸」ですよ。大量生産され、大量消費されていく造型。
ご近所のアニメーターの方、今や売れっ子作画監督さんにまで出世なさってるんですけど、彼女おっしゃってました。「好き、上手い、早い」は当たり前!そこから先が勝負です!う〜、かっこいい。彼女の家には、毎日定時に専用宅配業者の車がやってきます。大量の原画やらなんやらを集荷に来るんです。毎日がしめきりなんですね。もう、あるレベルで描くのはホントに当然のこと。そこから先に、彼女の個性、才能が微妙に表れるんでしょうね。柳宗悦の言うとおりです。職人的な仕事の中にこそ、本人らしさ、あるいは日本人らしさというのが表現されるのです。そして、その小さな個性が積み重なって、日本的な伝統となっていくんですね。
だから、私はいつも言っています。「をかし=萌え」は時間を微分していく行為の上の感情です。しかし、それが積分されて、結局「あはれ」の世界になっていく。日本の伝統文化を見てみますと、ほとんどそういった流れの中にいつの間にか確乎としたものが確立していってるんですね。そして、それが外国に認められたりする。日本人はあくまで「をかし=萌え」精神?でやってますから、あんまりたいそうなことしてる意識ないんですよね。
と、チャンネル間違いから、とんでもない文化論に行ってしまいましたが、こういうセレンディピティーも「縁」ですよね。私の中にいろいろなものが「縁起」いたしました。ありがたや、ありがたや。
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コメント
「金色のコルダ」の製作関係者の方(たぶん)が、某SNSの拙日記にコメントを下さったことがあります。バロックチェロが出てくるなんて、最終回見ればよかったなあ。
最近たまたま見たマイメロは、音楽と絵の差が激しかったです。終わっちゃうし残念です。
民芸アニメ。感じ、よくわかります。
投稿: 貧乏伯爵 | 2007.03.27 21:57
伯爵さま、おはようございます。
うわぁ、そうなんですかぁ…関係者の方が…。
さすがですね。
考えてみると「コルダ」と言えばバロック弦ですねえ。
なんか最後の発表会で、みんながそれぞれ演奏してたんですけどね、
一人の男の子がバロックチェロでバッハ弾いたんです。
ちゃんと、エンドピンのないところをクローズアップしてました。
ヒロインが「そうか、作曲した当時の楽器を使うんだ…」みたいなこと言ってました。
ホント、見始めたらいきなりそれだったんで、超ビックリ。
民芸もいいですねえ。最近ホントそう思います。
あっそうそう、全然関係ありませんが、
先日娘がやってる(ためてる)Z会のテキスト見てたら、
いろいろな楽器みたいなコーナーがあって、
ヴァイオリンの写真が思いっきりバロックヴァイオリンでした!(笑)
スタジオでいろんな楽器を並べて撮影したみたいなんですけど、いったいどこから持ってきたんだろう?
誰のでしょうね。
古楽器もメジャーになりましたなあ。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.03.28 06:04