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2007.02.06

『ウィルバー・メッセージ 奇跡の起こし方』 尾崎真奈美 (グラフ社)

「みんなつながっていて だれもが正しいんだよ!」
76gh998_1 すごくいい本でした。予想以上に得るところが多かった。昨日に続き「尾崎さん」ですね。全くの偶然で意味はありません。いや、スピリチュアルレベルにおいては何らかの意味があるかも…。
 と、こんなふうに語り出されると、けっこう引いてしまう方もいらっしゃるようです。最近は江原さんの影響もあってか「スピリチュアル」ブームでして、特に女性の方なんかは抵抗がない、どころか非常に興味津々という感じですよね。男性ですとちょっと世間の冷たい視線に弱いですからね、あんまり積極的にそういう話をしたり聞いたりしないようです。
 私のように、根っからスピリチュアルな生活をしている者にとっては、違う意味で「スピリチュアル」という言葉に赤面します。だって自分に似合わずオシャレなんだもん(笑)。私は「霊」でいいと思うんですけれど。そう、でも「霊」っていうと、今度は「幽霊」だと思われてしまう。残念です。
Wilber さてさて、私がこの本を買ったのには理由があります。この前、近所の画家の方とそれこそスピリチュアルな話で盛り上がったんですが、その時画家の方に「ケン・ウィルバーに似てる」って言われたんです。私、その時ウィルバーのことをすっかり忘れていて、えっとそれ誰でしたっけ?みたいな感じだったんですね。で、ウチに帰って、似てるってどんなだ?と思いつつ検索して、そして思い出したんですよ。ああ、あの「インテグラル思想」の人かって。似てるっていうのは、風貌のことだったんですね。彼もまた私同様スキンヘッドですので(ついでに頭頂部がとがり気味)。
 で、ウィルバーの存在は知っていたけれど、なにしろ難解だということで有名な方でしたから、その著書を読んでいないのはもちろん、いつの、どこの人なのかも知らなかったわけです。で、似てると言われて「知りません。赤の他人です」とは言えない(笑)。これも何かの縁だから、ここでウィルバーを勉強しようと思い、まずは入門書からと考えて、この尾崎さんの本を購入したというわけです。
 そんなわけで読んでみた。「奇跡の起こし方」というタイトルや、尾崎さんの語り口、これはいかにもスピリチュアルやら心理系お好きな女性層を狙ったという感じで、いや、内容も確かにそうと言えばそうなんですけれど、実際のところは実に優れたウィルバー入門書でした。全体の雰囲気は尾崎色が濃いのでしょうが、そのベースにあるのはあくまでウィルバーの思想そのもののようです。
 専門用語というか、ウィルバー自身が使った言葉で説明すると、それこそ難解な哲学になってしまいそうなので、尾崎さんの表現を使わせていただくなら、たしかに「みんなつながっていて だれもが正しいんだよ!」ということですね。私はこの文の前半にも後半にも全面的に賛成いたします。というか、このブログをずっとお読みの方は、ある意味、ウィルバーと私が、頭の形だけでなく、思想的にも似ているとお感じになるかもしれません。私の言葉で言うなら「古今東西硬軟聖俗なんでもござれ!」です。なんて、ウィルバー先生、先生と私を同列に並べちゃってごめんなさい!
 また、私の「モノ・コト論」は、ウィルバーの描く世界観に近いかもしれません。当然違いもありますが、外と内、可視と不可視といった区切り方は似ているとも言えそうです。もちろん、レベルが違いすぎますけどね。
 まあ、半分は冗談としましても、とにかく私の基本的な考えが、ウィルバーや尾崎さんとかなりの部分でかぶっているというのは事実のようです。たしかに、彼らの思想の通りに世の中が進化してゆけば、この本の帯にあるように「いじめも戦争もなくなるよ、ほんとうに!」ですね。そして、それはたしかに「奇跡」であるかもしれない。ウィルバーは、今、分節されつくしているそれぞれの分野を「インテグラル(統合)」しようとしているんです。科学、宗教、哲学、芸術…ワタクシ流に言えば、分節された「コト」をもう一度つなぎ合わせて「モノ」を再構成し、もっと巨視的にとらえなおそうということなのだと思いました。
 それにしても、尾崎さん、見事な咀嚼ぶりですね。非常によく勉強され消化されているのでしょう。おそらく世界で最も親しみやすいウィルバー入門なのではないでしょうか。難しいことを難しく言うのは簡単ですが、難しいことを易しく優しく言うのは難しい。尾崎さん、本当の意味で頭がいいんでしょうね。あまりにすんなり理解できるので、その理解できたことをここに書いてしまうと、もうこの本を読む必要がなくなってしまいそうなので、今日はここまでにします。興味を持たれた方は、ぜひ読んでみて下さい。
 筆者の専門は「トランスパーソナル心理学」です。日本ではまだまだメジャーではありせまんし、それどころかちょっと眉唾視されているかもしれませんね。欧米では第4の心理学として注目されているようですが。日本の土壌では根付きにくいのかもしれません。もともと「心」「魂」「霊」の問題に「科学」を持ち込むことに抵抗があるわけですから。
 ところで、私は今、何色のミームの住人なんだろう。みなさんは?気になる方はぜひご一読を。

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コメント

過分なお褒めの言葉をいただいて、ありがとうございます。
嬉しかったです。

投稿: おざきまなみ | 2007.08.11 07:46

尾崎さん、おはようございます。
御本人さまから直々に…恐縮です。
お世辞でもなんでもありません。
私が構築しようとしている世界観への大切なヒントを、
こういう形で(私にも分かる形で)提示してくれた尾崎さんに、
純粋に感謝するつもりで書きました。
今後さらにウィルバーを勉強させていただきます。
ありがとうございました。
今後もいろいろとご教示願いたいと思います。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.08.11 08:20

いくつかの情報と、こちらの記事で(この記事でこちらのブログを知りました)『奇跡の起こし方』、買って読みました^^/―あまりに読みやすいのでちょっと飛ばし過ぎたかも…。ウィルバーは『空像としての世界』(青土社)で頓挫。よい入門書のようだし、読んだら‘奇跡が起こり’そうだし^^;‥‥だったのですが…う~ん、authorがこちらを訪れられているし(それにauthorはお美しい方だし^^;)、初めてお邪魔するのに書き辛いんですが‥‥こういう本を書くのってほんっとに難しいんですね。かなり納得できる記述ですが、「科学と宗教の結婚」の解決策が「拡張された経験主義」というところが難しい。「黙想の目で見られたデータによる反証」(126頁)は、ヘタをするとカテゴリー・エラーと取られかねない…。それに、全篇、明る過ぎる^^!
最近読んだトランスパーソナル系では、尾崎さんも謝辞を述べている愛媛大・中村雅彦氏の『呪いの研究』(トランスビュー)がもう圧倒的に面白い本でした。スピリチュアルのネガティヴな面も見落とさないことが、holisticに近づくことだと知らされます。反対に、そうとうハラのたった本はCh.ベリッツ、他『パワー・オブ・フロー』でした。日本語には、ネガティヴな共時性をみごとに表現した「泣きっ面に蜂」という言い方があります。明るいフローにはそう簡単には。訳者・菅 靖彦氏の名誉のために言っておけば、氏の著書『心はどこに向かうのか』(NHKブックス)はとても誠実なよい本だと思います―読んで奇跡が起こりそうではないのですが…。

投稿: へうたむ | 2007.09.16 04:57

へうたむさん、はじめまして!
なるほどなコメントありがとうございました。
たしかに尾崎さんの本は明る過ぎかもですね。
まあ、私も書いた通り、はやりのあっち系を意識したんでしょ。
いかにも若い女性向きですよ。
「呪いの研究」は面白そうでねえ。
さっそく注文してみます!
私はこういう世界嫌いじゃないんですが、ちょっと違うアプローチをしています。
でも,私、基本が楽天家なんで、尾崎さんの持つ雰囲気嫌いじゃないですよ。
でも、とにかく奇跡を起こすのは難しいっす(笑)

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.09.16 21:34

あ、レス恐縮です^^。図に乗って長コメントを…。
こういう世界に興味を持ったのは、この夏に亡くなった河合隼雄氏の『無意識の構造』(中公新書)が最初で、圧倒的印象でした。トランスパーソナルに関しても、もう内容は忘れかけですが河合氏の『宗教と科学の接点』(岩波書店、単行版品切)が圧巻でした。
トランスパーソナル、スピリチュアルといった分野には、慎重で精緻な視線が肝要でしょう(私には持てっこないけど^^)。プロセスワークで知られるA.ミンデルは、ユング派から出て、‘ワールドワーク’を提唱していますが、あまりにアメリカ流にプラグマティックなところに抵抗があります。彼は、第三次中東戦争時にこの問題を瞑想し、終わると紛争も解決していた、という話(『自分さがしの瞑想』地湧社、175頁)を書いていますが、長い目で見れば、こうしたワークの普及と、9.11テロとをパラレルに感じることさえも必要でしょう―だからミンデルはダメ、などと言うのでは全くなく。

>根っからスピリチュアルな生活をしている…
こ、これは、あの、‘一献’のほうで^^? それなら愚生も^^。一種スピリチュアルな健康観を提示するアンドルー・ワイルさんは好きなんですが、酒とコーヒーはやめたほうがという提案だけはムリです。
>私、基本が楽天家なんで…
私もそうなのでしょうが、実生活がハンタイの方向に^^;。D.ピート『シンクロニシティ』(サンマーク文庫。これは厚みあり)も‘読んだら奇跡が起こらんかナ’の下心で読み、みごと起こりませんでしタ。

投稿: へうたむ | 2007.09.17 01:21

へうたむさん、お返事おそくなってすみません。
スピリチュアルな生活…両義です(笑)。
私もへうたむさんが挙げてくださった本の何冊かを読んだ記憶があります。
しかし、内容は記憶してない…orz
「心」の問題を言葉にするのは難しいですね。
私の専売特許に「モノ・コト論」というのがありまして、
その中では「無意識」は「モノ」に属します。
つまり、不随意な存在、予測不能な自己の外部ということになります。
一方、言葉は「コトの葉』、あくまで「コト」すなわち意識の上での出来事ですので、両者は相容れないんです。
無意識というのが自分の中にあるんじゃなくて、外にあって時々中にくいこんでくるというのが、なんとなく私の実感なんですね。
そういう意味では私は「心」の学問化をとうに諦めてるんですけど、とっても気になるのは事実です。
正直全然勉強不足なんで、いろいろ教えて下さい。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.09.18 16:50

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