第1回 レミオロメン聖地巡礼の旅(その1)
このブログのレミオロメン記事を通じて知り合ったお二人の女性が、東京と埼玉からわざわざ来てくださいまして、かねてから計画していたレミオロメンの旅を敢行いたしました。
もっぱら私は運転手でありまして、うちのカミさんとお客様方、3人の女性陣の満足が得られるよう、いろいろと頑張らせていただきました。
元はと言えば、私のレミオ記事にコメントくださった方と、うちのカミさんが大いに盛り上がりまして、どうせなら一緒に霊場…ではなくて聖地を巡礼しましょう!という運びになったのであります。
せっかくですので、御坂在住の職場の先輩に無理をお願いいたしまして、案内していただくことになりました。お休みのところ、本当に親切にそしてマニアックに御坂について指南してくださった先輩、どうもありがとうございました!やはり、地元の方の情報網と視点は違います。私にとってもたいへんに勉強になりました。
富士山を出発いたしまして、吉田のうどんを食べつつ河口湖を通り、吉井和哉さん宅をチラ見しながら御坂峠を越えて笛吹市へ。本日回りましたのは、彼らゆかりの学校やお店、公園や神社、またご実家などでありました。当然ご迷惑のかからないように配慮いたしたつもりですが、一部暴走を抑えきれない点がありましたこと、主催者としてお詫び申し上げます。すみません。
さて、今回の旅での一番の収穫は、やはり「人と風土」の存在を痛感できたことでしょうね。私もあらためて感動いたしました。御坂や八代など、いわゆる峡東地区は古くから独特の風土を持っています。桃やぶどうなどの果樹畑が広がり、歴史的に見ると戦後は比較的豊かな生活をしてきておりまして、いろいろな意味での余裕が、独自の文化を作り上げてきました。今日の先輩のお話にもありましたが、農作業の傍ら、美しい風景を見ながら、俳句や短歌を作ったり、絵を描いたり、歌を口ずさんだりする。回覧板で次々と短歌を詠みつないでいくなんていうこともあったとのこと。素晴らしいですね。この土地から飯田蛇笏や山崎方代が世に出たのも、さもあらんことです。
私は、レミオロメンの歌詞やメロディーを聴いた時、まずこういったことが頭に浮かびました。ああ、彼らこそ現代の蛇笏や方代だなと。大げさではありません。あの風景と文化的伝統を知れば、誰しも納得すると思いますよ。お客様方もそのことを心と体で実感されたようです。みんな、それぞれの場所で泣く泣く!その涙は、たとえばメンバーと同じ場所に立った感動とかいう次元のものとは違うと思いました。もっと深い理解と共感と感動だったはず。
私もふと涙が出てしまった瞬間がありました。旧八代町を巡っている時です。町のいろいろな場所に右の写真のような標語が掲げてあるんです。素晴らしい言葉じゃないですか。人間が人間らしく生きるための、最もシンプルなスローガンです。私たちはそのどちらをも忘れてはいけないのです。心にしみますね。
天候にも恵まれ、美しい稜線と美しい夕陽、そして美しい人たちに出会うことが出来ました。そうした出会いを与えてくれたレミオロメン自身にも感謝の気持ちでいっぱいになっています。
今回は「冬」のツアーでした。次は当然「春」、あの桃の花の季節です。きっとお客様方、卒倒しちゃいますよ。あの風景を見たらねえ。ありえませんからねえ。私もとっても楽しみです。
こうして考えますと、こういった旅というのは、昔で言えば「歌枕」を訪ねる旅にあたるわけですね。昔からあったことです。「歌枕」が存在する歌が、現代においてどれくらい存するのでしょう。ただここを歌った歌とか、そういうレベルではなくて、今書いてきましたように、その土地の人と自然の歴史が刻み込まれている歌です。レミオロメンはそういう歌を残せる貴重な存在だと思っています(ちょっと最近都会の空気を吸ってしまって浮き足立ってましたけどね)。
…明日の記事に続きます(その2腐女子編?)。
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