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2007.01.08

『おねがいマイメロディ〜くるくるシャッフル!〜キャラクターソングアルバム Girls & Boys』

00000262 引かないでくださいね。感動のあまり愕然として固まってしまったんです。すごすぎる。タレント=才能とはこういうことか!
 いやあ、年末の某紅白歌合戦は正直すまんかったではすまない出来でありましたが、こちらの紅白(赤青?)は本当に素晴らしかった。なんかすっきりしましたよ。
 あっ、ちなみに5000円払って2枚買ったわけじゃありませんよ。カミさんが借りてきたんです。それも隣町の公共機関から。見つけた時、心の中で叫んだそうです。これじゃあ〜!!
 で、聴いてみたらマジですごい。予想と期待をいい意味で裏切るクオリティーであります。現行マイメロをご覧でない方にはよくわからないと思いますので、あんまり内容には踏み込まないようにいたしますが、いや、ご覧でない方でも、おそらくこのすごさは分かると思いますよ。
 まず驚くのは、声優の皆さん、歌が異常にうまいということです。私はあんまり声優さんの世界に詳しくないんですが、たしかに彼ら彼女ら、ものすごい才能の持ち主ですね。カミさんとも話したんですが、ドラマに出るような最近のタレントは、演技なんてあったもんじゃない。もちろん上手な方もいますが、単に顔がいいとか、キャラが立ってるとか、まあ日常を再現できるとか、その程度の人が多すぎる。それに比べて、やっぱり声優さんたちは声と演技で勝負ですからね。いくら顔がよくてもね。そして、彼らが演じるのは日常ではありません。また、ある意味アドリブ力がないといけない世界。それは、千葉繁さんに学びましたよ(笑)。
00000263 このアルバムでも、声優さんたちはものすごいことをやってのけています。声がいい、表現力が優れているのは当然ですけれど、やはり歌としてうまいのは才能と努力の賜物でしょう。それも、自分自身のキャラでなく、あくまで劇中のキャラとして歌うわけで、それは普通の歌手には考えられない状況だと思います。専門の歌手が歌詞世界の主人公になりきるとか、ものまねをするとかいうのとは基本的に違います。
 皆さんすごいんですけど、やはり一人二役、全く違うキャラを歌い分けている杉本ゆうさんと竹内順子さんが特にすごいかなあ。
 続きまして、尊敬しちゃうのが、ほとんどの曲の作曲と編曲を担当している渡部チェルさんの才能であります。以前、こちらにも書きましたね。彼の職人芸には正直参ります。決して「芸術」ではない分野かもしれませんが、「民芸」とでも言おうか、いやあるいは「現代アート」とでも言おうか、なにかアニメソングを通じて全く新しいジャンルを切り開いておられるように思えるんですよ。
 今回も山田ひろしさんらによるツボを押さえた歌詞に合わせて、実に見事な作・編曲を聴かせてくれています。なにしろ、ロックからポップス、ラテンからクラシック、そしてムード歌謡、演歌まで、ものすごいクオリティーでジャンジャンドンドン作っちゃってます。ホント、細かいアレンジなんか聞き出すと、もう笑いと感動の渦に呑み込まれちゃいますよ。すごい人だなあ。そうとういろんな音楽聞き込んでるんだろうなあ。神だわ、こりゃ。あっそうだ、最近では、NHKのみんなのうたで人気になった、ことばおじさんとアナウンサーズの「これってホメことば? 」もチェル作品だった。
 とにかく圧巻の70分であります。女盤と男盤2枚なので、それぞれ最初から聴いてもいいのですが、たとえば1枚に焼き直して、本物の紅白みたいに男女を交互に対戦させても面白いし、シャッフルして何が来るか楽しむのもありでしょう。ちなみに、もし紅白形式でやるんだったら、赤組のトリはマイメロママ&王妃様の「女ともだち」、白(青)組のトリはドリアン大臣の「キャンディーをください」でしょうか(笑)。いやあ、今日は楽しかったっす。


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コメント

わが老母(80歳)がコンビニでお年玉用ぽち袋を選んでいて、これかわいいと選んだのが、マイメロディちゃんでした。やっぱりそうなんだ。

投稿: 貧乏伯爵 | 2007.01.15 14:59

貧乏伯爵さん、どうも。
こんな記事にまで、なんかすみません。
てか、マイメロ、実は深いんですよ。
ヴァイオリンが重要なアイテムですし。
私はすっかりはまってしまっています。
お母様、よくおわかりです!!

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2007.01.15 16:34

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