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2006.12.08

『ザ 力道山』 村松友視製作・高橋伴明監督作品

ぼくたちの伝説〈空手チョップ〉がやって来る!
0045a 今日は歴史的特異日。昨年はジョン・レノンにちなんだネタを書きましたが、今年はどうしようかなあ、お釈迦さんか、オニさんか…でも皆あまりにも崇高でして、こんなブログのネタにするには少し気が引けるのであります。
 で、ほんの少しだけ俗っぽく行きますかね、神は神ですけど。
 え〜と、1963年の12月8日の話です。私が母の胎内にそろそろ宿ったかな、という頃ですね。ま、とにかく私が生まれる前です。この日はプロレス界にとって大きな出来事が二つありました。一つは今でもバリバリに活躍されております元全日本プロレスの川田利明選手のご誕生。ハッピー・バースデー!敬愛するレスラーの一人であり、四天王時代からずっと感動を与え続けてくれている名選手です。ま、それはおいといて。
 さて、日本プロレス界を産み、そして育てた力道山が、ヤクザに腹を刺されたのが43年前の今日であります。その後の処置が悪く、1週間後に腹膜炎で39歳の人生を終えたのは、皆さん御存知のことでしょう。
 で、今日は力道山にちなみまして、この映画をおススメいたします。ぜひとも、DVD化していただきたい。私は23年前に映画館で観て以来、全く観ていません。CSでは何回か放送されたようですが、私のウチでは観られません。
 この映画を観た時の衝撃と感動は今でも鮮明に記憶しております。比較的地味なドキュメンタリーといった内容だったと思いますが、その後いろいろと知るにつけ、再び観たい願望が高まるばかりです。
 1983年公開の作品。製作は私の高校の先輩でもあり、最も好きな作家さんの一人でもある村松友視さん。前年に「時代屋の女房」で直木賞を獲られました。その時、ちょうど私は高校3年生でして、自分の高校の先輩であるという以前に、「私、プロレスの味方です」やら「受験の国語 学燈」に連載されていた「コブラツイスト入門」やらを通じて、勝手にプロレス仲間だと思いこんでいました。また、それ以上に、その文筆における視点や文体などに、大きく影響を受けましたね。学校の先生よりも師と呼ぶに相応しい存在だった。村松さんのことは、こちらの力道山ネタにも書いてますね。
 で、監督は高橋伴明さん。やはり前年にATGの「TATOO<刺青>あり」を撮り、評判になっておりました。高橋恵子の旦那様ですね。いろいろとお騒がせだった関根恵子さんをしっかり監督し(?)、立派な女優さんとして育てました。今では恵子さん、立派な霊能者ですし。あの団体ですから、ウチの近くにもよく来てるのかな。
 そして、音楽は山下洋輔トリオです。おそらくこれがトリオ最後の大仕事だったのではないでしょうか。同年解散しています。その音楽のイメージがですねえ、力道山の動く映像と妙にマッチしていたのを記憶しているんですよ。かっこよかった。ああもう一度聴きたいなあ。
 …と、これだけでも、もう充分観る価値ありですよね。でも、そんなことより、とにかく中身です。この映画、その当時の最高の取り組みである「ジャイアント馬場vsスタン・ハンセン」と「アントニオ猪木vsハルク・ホーガン」の映像で始まります。もうそれだけでもプロレス黄金期を象徴していますね。そして、当時私のみならず、多くのプロレス・ファンが衝撃を受け、感動したのは、やはり「力道山vs木村政彦」の動く映像でしょう。今となっては、いろいろな形で観ることができるこの歴史的対決ですが、当時はとにかく映画館に足を運ばなければ観ることができなかったわけですから。
 エリオ・グレイシーの腕を「キムラロック」でへし折った伝説を持つ柔道家木村は、力道山の突然のブチ切れ猛攻に失神KO負けを喫します。今でも語り継がれる謎多き「昭和の巌流島」。映画館で初めて観た私は、大スクリーンから伝わってくる、あの殺気立った、尋常でない緊張感に、正直びびってしまいました。ほんの数秒間の出来事だったはずなんですが、たしかに「怖さ」を感じました。今では、ビデオなどで何度も観てしまったせいか、あれほどの戦慄はありません。本当にどうしてしまったんだろう、あの時の力道山…。
 というわけで、なんとかDVD化していただきたいんですよ。なんとかなりませんかねえ。何が問題なのでしょうか。

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