ELLEGARDEN 『ELEVEN FIRE CRACKERS』
なんかAmazonの写真がでかいぞ。でかすぎるな。でも小さくするのは面倒だから、今日はこのまま行きます。
まあ、でもこのくらいでかくてもいいんじゃないですか。それほどいい音楽ですよ。けっこう気に入りました。エルレガーデンと言えば、私にとってはサラリーマンNEOの大河内でした。一見、いや一聴洋楽かな?と思わせます。流暢な英語にだまされそうになるわけですが、よく聴くと日本的なメロディーづくりであります。よくわかりませんが、たぶんジャンル分けしますと(不毛かもしれませんが)、メロコアでしょうか。いやエモパンク?そんなのあるのか?よくわからんが、とにかくとってもメロディアスでありつつ、ある意味アンバランスにハードなんですね。荒々しくて、かつ繊細。ちょっと攻撃的かと思うと、実はおセンチ。まあ、いつも言っている演歌ロックでして、つまり日本的な発展形としてのロックであります。
とにかくキャッチーなメロディーの連続。ま、どこかで聴いたことあるようなないような、という感じであり、決して新しい感じはしませんが、大変シンプルでいいんじゃないでしょうか。ワタクシ的には聴き込むタイプの音楽ではありませんけど、たぶんライヴでは大盛り上がりでしょうねえ。こういう一発でわかるメロディーというものの大切さを、最近実感しています。
ヴォーカルの声色やストレートな楽器の音のイメージから、私は一瞬MEWを思い出しました。彼らはもっともっと複雑なことをやっていましたが、基本がメロディーというのは同じです。MEWはメロプレかな(なんじゃそれ)。ちなみに彼らはセカンド・アルバムで死にました(合掌)。
エルレは現在インディーズとして活動しています。私としてはぜひそのままのスタンスで行ってほしい。このアルバムもどかんと売れていますので、当然悪い?大人たちが目をつけて、彼らを誘惑するでしょう。そして、商業主義の波に流されてアイランド…なんてことにならないよう祈ります。タイアップは、せいぜいサラリーマンNEOくらいにしておきましょう(笑)。
日本の中で音楽で喰ってくってホント大変だよなあ。環境悪過ぎ。音楽自体に対する敬愛の念がないというか。最終的には、そういう商業的土壌を許す聴く耳の質の問題だと思うんですけどね。せっかくの才能がどうも活かされない今日この頃です。
さて、話を戻しますが、エルレは英語詞がほとんどです。英語でなければできないロックというのがあるのは確かでして、彼らはそのへんをうまく活かして上手に洋楽チックにふるまいます。さきほどは演歌ロックと書きましたが、その演歌ロックの系譜の中においては、やや洋楽色が強いわけでして、そのポジション自体がちょっと不思議で新しく感じられるんでしょうな。若者にはね。我々の世代、バリバリに洋楽ロックで育ったオジサンにとっては、懐かしいけど、やや気恥ずかしさみたいなものもあったりします。
英語なわけで、英語話者でない私には、ストレートには歌詞が伝わってきません。で、よく読んでみると、けっこう暗いというか重いことを言っている。そのまま日本語で歌えば、まさに演歌ロックそのものという感じです。でも英語だから音に乗っかってズカズカ入りこんでこない。そこんとこのクッションの存在というのもまた、ベタに引いてしまう若者層を取り込む要因になっているのかもしれませんね。
これからの活動に注目いたしましょう。
Amazon ELEVEN FIRE CRACKERS
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