クルミ・ヌイ再臨!!
あ〜、野球は負けてしまいました。まだまだこれから成長するチームですから、来年の夏に期待しましょう。
というわけで、今日は軟弱(but高尚)ネタになります。ご容赦下さい。
今月の初めに書いた、おねがいマイメロディ第23話「カレと踊れたらイイナ!」の記事にアクセスが集中しました。だいたいこういう時は2ちゃんに引用されてることが多い。で、確認してみましたら、たしかにマイメロスレにあったあった。ねらーとしては光栄なことです(笑)。ただ、専門家の方々に読まれるのはちと恥ずかしいっす。
で、なんで今日そういうことになったかと言いますと、今日のマイメロ、久々にクルミ・ヌイが登場したのでありました。年に1回か2回しか登場しない彼女。レアキャラとして絶大なる人気を誇ってい(ると思い)ます。私もその記事で書きましたが、生まれて初めて2次元キャラに「萌え」を感じました。40過ぎてね。それを自分なりに分析したのが、この前の記事だったわけです。そう、分析したくなるほどに、不思議な感情だったんですね。
今日も彼女が階段を下りてきた時、涙が出てしまったのです(あぶね〜笑)。隣にはカミさんと娘たちもいるのに。当然「なんで泣いてるの?」というツッコミが…。「い、いや、最近面白いと泣いちゃうんだよね…」というワケのわからん言い訳をする私。いかん、自分でも説明できない感情だぁ。これが「萌え」なのか…。
カミさんも、「たしかにカワイイ…」って言ってくれましたので、少しは救われました。引かれなくて良かった。娘たちは不思議そうな顔をしていますが、なんとなく女の子としての共感があるのか、私の感情を否定するようなことは言いませんでした。こうしてみると、どうもこのクルミの魅力というのは、単にデザインとしての可愛さだけではないな、ということに気づくわけです。
それこそマイメロを御覧の方、それも去年の23話を御覧の方でないと、全くわからないと思いますが、クルミにはクロミの切なさが籠められているわけでして、そこのところの物語性を含めた「キャラクター」に魅力があるわけですね。今日のクルミの切なく美しい独白はまさに「もののあはれ」でありました。すなわち柊しゃま(ウサミミ仮面)に対する、いろいろな意味で思い通りにならない切なさですね。そういう感情の象徴としてのデザインなんです。
この恋物語は最初から成就し難い。ぬいぐるみが人間に恋をしているわけですから。魔法で人間化を果たしますが、時間制限がある。ろうそくの火が消えたら元に戻る…どころか最も嫌悪する姿になってしまうんです。さらに、そこにマイメロの空気読めない攻撃が加わりますから、これはもう辛い。これほど悪者が共感を得て、主役が嫌悪されるアニメもそうないよな…子どもたちはどういう気持ちで観てるんだろう。
私は今まで単純に「萌え=をかし」であると片づけ、「切なさ=もののあはれ」とは対照的な感情であるということを力説してまいりましたが、ここへ来てどうも再考を迫られる様相を呈してきましたね。どうも「をかし」と「あはれ」は互いに連関し合っているらしい。それもかなり深い次元で互いを支えているようだ。
今までは第三者として、傍観者として「萌え」を観察して悦に入っていたんですが、突如当事者になったわけであります。これは素晴らしいことです。自己の体験に基づいて研究できるわけですし、標本が最も身近なところにあるということですからね。今までは、どうも外国語を研究しているような違和感があったんですよ。しかし、これで少し母語の感覚に近づいた。まだまだだと思いますが、新たな段階に入ったような気がするんですよね。これはもうないことだと思っていたんで、かなり嬉しい事態です。
そんなわけで、私にとってクルミ・ヌイ(およびクロミちゃん)は、まさに「神」的存在であります。ありがとうクルミ…あっ、皆さん引かないでくださいよ。40過ぎたオヤジが何言ってんだ、キモい!なんて言わないで。私は至極真面目に日本人の心性について考察してるんで(笑)。冷静ですからご安心を。
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