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2006.10.30

『すくいの神とお富士さん』 宮田登 (吉川弘文館)〜結局クルミ・ヌイ再び

宮田登 日本を語る〈2〉
464207134201_scmzzzzzzz_v58334150_ 昨日は神の再臨がありました。クルミ・ヌイ様。クルミの原形はクロミであります。そして、クロミはミロクに通じる…わけはありませんが、今日はミロク信仰の本を読んでみました(笑)。
 いや、実はここのところ、いろいろ気になることがあったんですよ。それで、この本を買ったんです。富士山と弥勒信仰、富士講、養蚕、弥勒年号、出口王仁三郎のみろくの世、宮下文書(富士古文献)、クルミ・ヌイ…いかん、だんだんトンデモになっていく(笑)…頭の中のこういうモノたちが、この本で見事にリンクしました(クルミもか?)。
 宮田登さんは私の尊敬する民俗学者さんです。歴史学者網野義彦さんと並ぶ心の師匠のお一人です。お二人とも霊界に旅立たれまして、こちらの世は寂しい限り。民俗学はまだしも、歴史学大丈夫ですかねえ。
 宮田さんは網野さんとの交流からもわかるように、いわゆる歴史民俗学の立場を取った方ですが、氏の研究の中でもミロク信仰に関するものは、その中心的なものであると思います。フィールドワークとともに、文献資料を同等に重視し、独特の通時的な世界を描き出しています。研究対象がそうした一種の物語性を帯びることに嫌悪を抱く方々がいるのもわかります。網野さんもそういう非難を浴びていました。私は学問的には部外者ですし、第一学者じゃないし、まあどちらかと言えば文学よりの人間ですので、そっちの方がずっと楽しいんですけどね。
 そんなわけで、この本を読んで、私の脳内では、さらにいろいろな妄想が膨らんでしまいました。自分なりの物語が出来上がってしまったんですね。私はそれを(たとえば小説として)表現する能力は持ち備えていません。残念です。ただ、ミロク信仰に見られるような救世観や世直り願望、あるいは富士山に対する特殊な信仰の形態なんかに象徴される日本人独特の心性というのは、こんな現代でも綿々と存続していると思いましたね。そこんとこは、このブログなんかで検証していきたいと思っています。
369963_ ところで、というか、さっそくですが、ミロクならぬクロミの変身したクルミ様について考察いたしましょう。昨日放映時、2ちゃんねるの実況スレはとんでもない早さで消費されていきました。クルミ様クル━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!、そして、神キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!だけで何スレ使ったのでしょう。これはまさに「祭」です。56億7千万年ほどではありませんが、ほぼ1年に1回だけ降臨する女神を待望する人々の興奮と、実際神の降臨に立ちあった人々の陶酔。これはまさに民間信仰であると思います。ちなみに私もその祭りに参加してましたけど(笑)。ネット上のこうしたコミュニティーは、やはり都市の民俗と言えるんでしょうね。2ちゃんという「場」は、いずれ民俗学の研究対象になっていくでしょう。これは間違いありませんね。
 えっと、この本では、宮田さん御自身、「ミロク」と片仮名書きすることが多くて、ついついそれが「クロミ」に見えてしまう(笑)。というわけで、ちょっと脱線しましたけど、この本は久々にドキドキワクワク読めた逸品でした。この本の舞台とも言える富士山麓に住まう者として、それこそいろいろなところにフィールドワークに出かけたり、あるいは文献を漁ったりしなくちゃ、という気にさせてくれました。ヒマ見てやってみます。

Amazon すくいの神とお富士さん

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