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2006.09.01

プリヴィア PX-310 (カシオ)

Privia PX-310 (CASIO)
310_1
 カシオさんってすごいメーカーです。以前こちらにも書きましたけれど、どっかんと価格破壊やら技術革新をやらかしてくれる。でも、なんとなくB級臭があって、決して高級一流とは評価されない。なんとなく大衆食堂的なんですよね。ファーストフード店的、つまり安かろう悪かろうだと言う人もいるかもしれませんが、けっこう私にとっては味のある「樫尾食堂」なんですよ。
 そのカシオさんの製品を買いました。今までもカシオさんのエレピを使っていましたが、ここのところバンド活動してたりして、持ち運びができるピアノタッチのキーボードがほしいなあ、って思ってたんです。で、その現在所有のエレピ(セルヴィアーノ)を買ってくれる方がいらっしゃったんで、ほぼその金額で買い替えしました。それが、PX-310です。
 ちなみに専用折畳みスタンド込みで税込4万8000円ちょいです。安すぎます。ありえません。ちょっと前までだったら、ちゃんとしたピアノタッチのものは10万円以上してました。また価格破壊しちゃいましたね。
 同じタッチのPX-101はもっと安くて3万円台前半で手に入ります。でも、こちらはシンプルすぎて、外部出力端子もなかったりするのでライヴなどには使えません。それで301にしました。
 買ってみて、びっくりです。私は近代的弊害と矛盾に充ち満ちたいわゆる普通のピアノがあんまり好きではないですし、実際ほとんど弾けませんので、あんまり偉そうなことは言えませんが(って、かなり偉そうな態度ですけど)、このタッチはかなりいけてますね。もちろんグランドピアノと同じにはなりえませんが、よくシミュレートしてると思います。
 そうそう、やたらタッチにうるさい人もいますけど、それならホンモノを弾いてればいいじゃん!っていつも思います。どうせ電子楽器。半分おもちゃですからね。割り切らないと損をする。ま、そういう人は割り切るほどの根性も技術もないんでしょうが。
 そういう人は現代のピアノがピアノだと思ってるんです。モーツァルトが、ショパンが、どういう楽器を弾いたのかなんて知りやしない。そういう発想すらないんですよ。
 あっそうそう、今思い出したんですけど、故グルダさんがクラビノーバでバッハを弾いたコンサートを観たことがあります。ものすごく良かった。チェンバロでもピアノでもない。まさにエレクトリック・ピアノの音色で弾いたんですけど、それが本当にかっこよかった。ああ、この人は達観してるなって思いました。
 おっと話しがそれた(皮肉がすぎた)。で、301です。いやあ、この音はすごいですねえ。もともとサンプリングはカシオさんのお家芸ですけれど、ここまで再現できるんですよね。また、特にエレピ関係の音色の趣味の渋いこと。あとオルガンもね。ちなみに401なんか、オルガンに対する異常なまでの(オタク的な)こだわりを見せています。すごいわ。で、301はそれらに加えてGM音源も入って200音色以上。すごいなあ。これでこの値段かあ。
 電子楽器業界は、老舗楽器メーカー、老舗電子楽器メーカー、さらに家電メーカー、そしてカシオさんのような…えっと何メーカーだ?…微妙だよなあ、計算機メーカーでもないし、まあ、とにかくいろんな方々が参入して、覇権を争ってきました。それぞれに得意不得意分野があったりして面白いんですけどね。結局、最近では、タッチなどの工作技術、音色などの電子技術、そしてコストパフォーマンスの高さによって、カシオが一番売れてるとか。ある種のこだわりとある種のわりきりのバランスに優れてるんでしょうね。
 ただですねえ、カシオさんが一流になれない理由の一つ、いや二つだと思うんですけど、この301も御多分にもれず、デザインが大衆食堂であり、また、妙にわかりにくいインターフェイスなんですよお。デザインはまあ、別にこだわらないのでいいんですけど、どうにも操作性が悪いのはいかん。音を選ぶだけでも大変。マニュアル読んでもわからないなんて、私としては大変珍しいことです。たいがいのものはマニュアルなしで使えるんですが。
 そんなところも、またカシオ的であって、私は別に腹を立てたりしません。面白いですね。ある意味マニア好みの操作性の悪さとも言える。大衆的でありながら、こちらは積極的にマニュピュレイトしなければならない。ま、男心をくすぐるところですかね。
 とりあえず、これからのライヴで、大いに活躍してもらいましょう。そして時々、ウチの中で、私や娘たち、そしてなぜか猫たちに鍵盤をたたかれることになるでしょう。今後ともよろしく頼みますプリヴィアちゃん。

プロクオリティサウンドでライブや音楽制作など幅広く活躍カシオ電子ピアノ Privia PX-310

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ピアノといえばヤマハ・カワイが連想されますが、電子ピアノとなるとここにローランドとカシオが加わります。予算をおさえた選択では、お手頃価格のカシオが優勢になるかも? 性能に関しても、他社に比べ決定的な差があるわけではなく、プロのピアニストも納得... [続きを読む]

受信: 2006.09.03 08:00

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